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チームの様子や大会結果・イベントなど、クラブの今をご紹介します。

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富ヶ谷チャンピオンズリーグ2020結果
内藤です。
11月23日勤労感謝の日。澄み渡る秋空の下、ホームグラウンド富谷小学校の校庭で、富ヶ谷チャンピオンズリーグ2020が開催されました。
(開催経緯についてはこちらをご参照ください。 https://tomigaya-sc.school.tm/news-detail/126 )

参戦したのは以下の4チーム。

ハジクリエイトSC
FCウォーカーズ
リリー・ユーキングス
ケンユナイテッドEC

いずれも富ヶ谷サッカークラブに在籍する3年生から6年生の選手で編成されたチームです。
この大会の目当ては、本気で戦うことの素晴らしさと、学年を越えたつながりを体感してもらうことにあります。

例年通りであれば夏合宿でもっと長い時間をかけて同じことを体験してもらうのですが、今年はコロナの影響で夏合宿が中止になってしまいました。合宿に比べると短い時間でしたが、十二分にその目当てを達成することができた、すばらしい1日となりました。

優勝候補とささやかれた4年アユム率いるウォーカーズは、予想に反して最下位に沈みました。キャプテンのアユムは悔し涙を流してましたが、リリー・ユーキングスとの熾烈な乱打戦では4得点をマーク。ものすごい盛り上がった、記憶に残るゲームでした。ナオフミの走力、ユウタのキック力を活かせばもっと違う結果になったかもしれません。即席チームとはいえ、クラブ内の仲間です。今回の経験が、お互いを知り合い活かしあうことの大切さを知る機会になればと願っています。

3位になったのは、6年ハジメ率いるハジクリエイトSC。普段GKであるハジメが、フィールドプレイヤーとしてみせた存在感はとても印象的でした。迫力あるドリブルに、会場がどよめいていました。夏合宿もなかったため、6年生と3年生は交流の機会がとても少ないのが実情です。ハジメはクラブナンバーワンのムードメーカー。今回の大会で、3年生との距離が近づいたのではないかと思います。

2位は5年ユリ率いる、リリー・ユーキングス。初戦の相手が優勝チームケンユナイテッドECでした。白熱したその試合は、スコアレスドローで終わりました。こうして、両雄の対決は、他のチームの試合の結果に委ねられることになりました。リリー・ユーキングスは残りの2試合(ハジクリエイトSC戦、ウォーカーズ戦)をともに勝利で終えました。

最終試合は、ハジクリエイトSCとケンユナイテッドECの勝負。この試合で、ハジクリエイトSCが勝利した場合、リリー・ユーキングスの優勝が決まります。クラブが一つになっている。まさにそうとしか言えない大歓声の中で行われたこの最終戦は、1-0でケン・ユナイテッドECの勝利に。ハジメは悔し涙を流します。

この結果、勝点でケン・ユナイテッドECとリリー・ユーキングスは並びました。優勝は、両チームの得失点差で決まりました。

枯葉の散る富小の校庭で、歓喜の声を上げたのはケンユナイテッドECの選手たちでした。



キャプテンのケンは、サッカーのうまさ以外にも、とてもたくさんの良いところを持っています。この日はそれがとても際立っていました。
本気でボールを追いかけ、勝負に徹することができる。
真面目にしないといけないところはしっかりと真面目になれる。
困っている子や痛がっている子がいたら、そばによって面倒を見てあげられる。
仲間のがんばりを、ひとつひとつ拾い上げて、感謝の気持を伝えられる。
かと思えば、仲間と一緒に悪ふざけして笑いあうことができる。

まさに、優勝チームのキャプテン。内藤はそう思いました。

そして同チームのソウルは、この日とても大切な姿勢を見せてくれました。大きな声でチームを鼓舞し、仲間のピンチを救うクリアを何度も見せてくれました。彼には、人を動かすとても強い気持ちがあります。

年が明けて冬が去って再び桜の花が開く頃。彼らは6年生になります。
ハジメたちが卒業することのさびしさ。そして、ケンたちがどんな6年生になるのかの期待。そのふたつの気持ちがないまぜになったまま、さっきまでの大歓声が嘘のように静かになった誰もいないTCL会場を後にしました。

4チームとも、すばらしい試合、チームワークを見せてくれました。
来年の富ヶ谷チャンピオンズリーグが今から楽しみです。

【大会総括】3年生A 春季区民大会決勝リーグ
コーチの岩崎です。

11/14(土)に3年生の渋谷区大会決勝リーグがありました。予選はA、Bチームが同じリーグで1勝2敗の勝ち点で並んだものの、得失点差でAチームが3位、Bチームが4位でした。私は3位リーグに参戦したAチームを率いましたので総括したいと思います。
結果は1勝1敗1分けの3位リーグ2位でした。
 
1試合目: vs美竹  結果:4-2(勝ち)
・得点者:なおふみ2得点(アシスト:かろ、りく)、かろ2得点
・評価選手:なおふみ
 
 個人での突破力がある選手をメインに構成したのがAチームですが、突破力とは何もドリブルだけではない、というのを体現したのがなおふみです。彼の圧倒的なストロングポイントは「足の速さ」です。なおふみがAチームにいる時点で、彼の足の速さを戦術に取り入れない手は無いと思っていましたが、パスが得意な選手をBチームに集めることで、Aチームの選手がなおふみを活かせるかと言うことが1つの課題でした。その課題については、予選リーグの1試合目でかろがクリアしたように、パスを出せる選手が出てきたことで、チームの戦術として見事になおふみの足の速さを活かせたのがこの試合だったと思います。そしてなおふみも出されたパスにDF陣を振り切って追いつき、しっかりと2得点を取るという活躍をしました。
 3年生以上はコートが広くなり足の速さは非常に重要な要素になりますので、自分のストロングポイントを活かしたストライカーとしてより成長してくれることを期待しています。
 

2試合目: vs トリプレッタB  結果:0-1(負け)
・評価選手:けい
 
トリプレッタBチームは結果3位リーグの1位になっただけあり、リーグの中では最強の相手でした。しかし、予選で戦ったトリプレッタCチームほど戦術理解が高いわけではなく、どちらかと言えば富ヶ谷Aチームと同じように個人の能力が高い選手が集まったチームだったと思います。その中でトリプレッタBチームには、とりわけドリブル、パス、シュートのどれも高い能力を発揮していた選手が1人おり、結果その選手に1点を奪われてしまったのですが、全体的には対等に戦えており、以前であればもっと点を取られてしまっていたレベルの相手と思いましたので、富ヶ谷SC3年生のレベルが、渋谷区の中で確実に上がっていることが認識出来た試合でもありました。
その中でけいは、攻守にわたって奮闘しており、この試合を通じて一番走れていたのがけいだったと思います。あのやんちゃできかん坊のけいが、試合後に「パスが上手くだせなかった〜。。。」と本当に悔しそうに反省し課題に向き合う彼の姿を見て、今後の成長を期待するとともに、コーチとして彼の精神的な成長を感じることができ、とても嬉しく思いました。



3試合目: vs トリプレッタA 結果:0-0(引き分け)
・評価選手:れお

 予選・決勝の全6試合で、守護神としてゴールを守り続けてくれたのがれおでした。2年生でありながら、キーパー特性のある選手が居ない3年生Aチームを後方から支えてくれました。圧倒的に強かったトリプレッタCチームとの対戦を除き、失点が少なく済んでいるのは、両センターバックのりく・ゆうきの活躍もありますが、れおの安定したセービングがあってこその結果だったと思います。
 3年生レベルのシュートを浴びながらも、スーパーセーブも交えながらゴールを守っている姿を見て、同学年での試合の活躍を期待するとともに、以降もGKとして3年生を助けてもらいたいと思います!

 なお、2、3試合目については無得点でしたが、さすがはトリプレッタと言いますか、A,B両チームとも組織立った守備をしてきましたので、そこを突破するためには個人の突破力以外にやはりパスワークが重要であったと思います。Aチームの選手たちには2、3試合目になぜ点が取れなかったのかを課題として認識し、より一層パスワークを身に付けられるよう練習に励んで欲しいと思っています。

 
 最後に、今回の大会を通じて、選手たちに明確に課題を与えられるようなチーム分けを行いました。結果的に、課題を克服するにはまだ時間を要しますが、自分の課題をしっかりと認識し、“気付き”を与えることが出来たのではないかと思いますので、このチーム分けは正解だったと認識しています。
 子供たちからも質問を受けましたし、保護者の方の中には何故レベル分けのチーム編成じゃないのか?と疑問に思っていらっしゃると思いますので、この場を借りて少しコメントしたいと思います。

 今回レベル分けのチーム編成にしなかった理由は、主に下記3点です。
・選手の長所がバラバラなので何を基準にしてレベル分けすべきか軸が定まらなかった
・長所がバラバラな選手を適当な基準でチームに分けても、戦術理解が浅い低学年ではチームレベルは大して上がらないと考えた
・直接対決があったので、A、Bでレベル差のあるチーム構成にすることで、勝ったチームは天狗になって欲しくなかった、負けたチームはモチベーションを落として欲しくなかった、対戦することでお互いの良さを理解し合う意識を芽生えさせたかった

 サッカーの技術は自分の努力次第で向上出来ますし、成長期が来れば肉体も自然に強くなりますが、精神的な成熟は保護者や指導者、仲間などの他者からの刺激がなければ出来ないと考えています。その指導者として3年生に与えたい刺激は、スポーツマン(人)としての心構えです。
何事も謙虚に取り組むことが出来る、仲間を尊敬することが出来る、どんな状況でもベストを尽くすことが出来る、礼儀を重んじフェアプレーが出来る、いかなる相手もあなどらず、正々堂々と勝負出来る、などが挙げられるでしょうか。

私自身は小学生でサッカーから離れましたが、小学生時代に出会った上位レベルの指導者ほど、この心構えの部分を大事にしていたと記憶していますし、小学生時代に叩き込まれたスポーツマンとしての心構えがその後の人生に大きく影響していますので、自分が指導できることとして、スポーツマンとしての心構えの部分を大事にしたいと考えています。

良い成績を取ることも大事だと思いますので、それを目標に置きつつも、結果的に練習で常にベストを尽くし続けたら良い戦績になったというプロセスの方を大事に指導していきたいと考えています。
今の3年生がもっと精神的に成長した暁には、自ずと結果も付いてくると信じていますので、このシーズンオフ期間に大きな成長が遂げられるよう、引き続きコーチングしていきたいと思います。


【大会総括】5年生春季区民大会決勝リーグ
コーチの吉野です。

来年は最高学年として富ヶ谷SCを引っ張っていくことになる
5年生チームが区民大会決勝S4リーグにて学年最後の公式戦を迎えました。

3チームでの総当たり戦。
ユリが怪我で欠場となり、5年生全員で闘うことは叶いませんでしたが、
予選同様、4年生の助っ人を合わせたチームで挑みました。
そして、予選での無観客試合とは状況が変わり、
心強いサポーターである保護者の方々の存在。
予選で渇望した”勝利”を目指しました。


●1試合目 vs千駄ヶ谷A
0ー13
本来ならS1にいるであろうポテンシャルを抱えながらも
予選リーグ、強豪トリプレッタが2チームいる激戦区に入ったため
このリーグに参加することになった千駄ヶ谷A。

予選リーグ、どれだけ失点を重ねても仲間同士の声かけはポジティブな言葉で励まし合っていた富ヶ谷でしたが、
このゲーム中はうってかわって、グラウンド内・ベンチ選手の声かけが静まるほどでした。
ただ、このような強豪チームとの対戦は通常の試合では得られない経験値をもたらしてくれるので、各々が何か一つでも課題・対策を見つけてくれたらと思います。

【評価選手】
リヒト&スミマル&コウタ
圧倒的な実力差のある相手にも、物怖じをせず
球際での激しいプレーを繰り広げる姿は5年生と比べても見劣りしませんでした。
得点を期待させるシーンまで作り出せたのは本気のプレーの賜物だと思いました。



● 2試合目 vsセントラルD
1ー3
予選時の得失点差をみると富ヶ谷と実力が均衡してるであろうチーム。
当日、メンバーを見ると、恐らく先を見据えた
経験値を積ませるためのチームでに3年生も数名いる構成でした。
といっても、裏を返せば3年生にして実力者揃いのメンバー。
パスワーク、ドリブルのスキルは相当なものでしたが、全体を通して
対等な展開ができたと思います。
勝利こそなりませんでしたが、最後まで勝利を目指す気持ち・姿勢を保ち続けた結果、
ロスタイムで得点を生みだすことができました。



【評価選手】
ケン
予選の時から続く、勝利を目指し攻守にわたり献身的にプレーする姿は、
一際目立つものでした。
また、最高学年を迎えることを肌で感じているのか、
試合中の仲間への声かけや気遣いなどが以前より多く、
内容も相手の能力を引き出すポジティブなものが増え、
かつ的確なものだと感心しました。
最終試合、ロスタイムでこの日チームの唯一の得点となる印象的なゴールを決められたのは
神様からのご褒美だと思います。

コウスケ&ソウル&ユウキ
前半を終え、0−2
「勝ち」を求めるため、攻撃型の選手を多く起用する必要があり、
5年生にも関わらず、ディフェンスよ型の3人をベンチに下げてしまいました。
昔なら、ここで気持ちが切れてしまいがちだったと記憶していますが、
今回はベンチで「勝つためには」の対策を自ら考慮し、私に戦術のアイデアを話してくれたり、
さらには、後輩たちの奮闘に大きな声援をかけ続けていました。
来年、最高学年を迎えるに彼らに頼もしさを感じました。

スザク &レンセイ
試合前から脚の怪我を抱えていた2人。
試合に出たい気持ちを抑え、冷静に自分の怪我の状況を把握し、「後半からでたい」など気持ちの制御することで、限られた出場時間でもチームのためにできる限りの全力を尽くしてくれました。

シュウマ
「フォワードなのに結構下がってしまった」と試合後振り返る事ができるのは、展開を俯瞰でみれている証拠だと感じました。ゴールしか欲しくない!というくらいの貪欲さをもっと見せてくれると得点に近づけると思います。

タツキ
最後まで勝利を目指し常にポジティブな声かけを仲間にし続けていました。
シュートブロック、パントキックに関しては良いレベルになってきていますが、
ゴールキックや、コーナーキックなどのセットプレー、1vs1での駆け引きなど
さらなる課題も見つかりました。




終わってみれば0勝2敗。
ただ全体的に、選手間で率先して練習メニューを考え実行する姿や、試合中、仲間へのポジティブな声かけをしてチームメイトを盛り上げる姿は、さすがは高学年と感心しておりました。
また、自分の反省点を見つけ次からの課題とする選手も多くいたことは、明るい未来を感じさせてくれました。
来年度こそは ”1勝” チーム一丸となって勝利をもぎとる喜びを味わってもらえるよう努力したいと思います。
【大会総括】3年生B 春季区民大会決勝リーグ
内藤です。

11月14日に行われた、3年生春季区民大会決勝リーグの総括です。
予選リーグに引き続き、内藤はBチームを受け持ちましたので、以下そのBチームの内容です。

予選リーグでは2位3位のチームと勝ち点で並ぶも、得失点の差で4位となったBチーム。持ち味のパスワークを活かしたサッカーで、決勝SIVリーグでの勝利を目指しました。

決勝リーグは2試合。
結果としては、2試合ともに無失点での勝利を飾り、見事SIVリーグI位の表彰状をいただくことができました。素晴らしい結果です。予選では迷いや不安をにじませていたシーンもあった彼らですが、自分たちのサッカースタイルに自信を持つきっかけになってくれたのではないでしょうか。

■第1試合 vs 渋谷セントラルD
○ 3-0 (勝利)

キックオフ直後から右サイドに大きくパスを展開し、広いピッチをワイドに使用します。素晴らしかったのは、左右と前方向だけでなく、後ろへのパスも積極的に組み込んでいたことです。カズオキの大きな声出しも健在で、テトラにポジション修正を求めるなど、チームとしての完成度は予選のときと比べても更に高まっていました。

3-0、無失点という展開から想像できる通り、ゴールキーパーのユキヤには仕事の少ないゲームでした。ですが、たまに相手に攻め込まれたときにも、とても落ち着きのあるプレーで相手FW(フォワード)の裏を見事にかくなど、冷静でしなやかなプレーを見せていました。

また、本日が富ヶ谷SCとしての試合デビューとなるレイ。CB(センターバック)として後半からプレー。初めての試合だし、緊張してしまわないかな?と心配していたのでしたが、体幹の強さと相手の動きをじっくり見極める戦術眼で、相手攻撃陣のチャンスを何度も潰していました。短期間での成長ぶりに、今後がとても楽しみになりました。

2年生のユウキも攻守ともに存在感をいかんなく発揮していました。CBとしてリョウの安定感はいうまでもなく、そのバディを組んだセイタも高い守備力を見せてくれました。ハルタは右SB(サイドバック)として、縦のボールフィードやロングシュートを見せるなど、随所でいい仕事ができていました。


【得点選手】
・ハルキ
・テトラ
・ハルキ

【評価選手】
・テトラ
これまでみたことのない、素晴らしい気迫を見せてくれました。一言で言えば、迷いを感じさせないプレー。本来の持ち味である推進力あるドリブルで相手陣営を駆け抜け、力強いシュートを打ち込みました。得点となった、ももで押し込んだゴールも、いるべきところでやるべき気持ちを込めたからこそ生まれたゴールでした。クラブの中でも打ち解けてきているこの頃でしたが、今後の大活躍を予感させる、そんな大きな後ろ姿をチームに印象づけた一日でした。

・ハルキ
2得点の大活躍。昨年の区長杯で見せつけたスターの輝きは、順調にそのまぶしさを増しています。予選で自分たちが味わった、ゴールキックを奪われて失点するケース。そっくりそのまま、ハルキはそれを相手チームに対して実行しました。心の優しい彼が、一切の無駄な動きなくそのオペレーションを執行する姿に、言葉で言い表せない格好良さがあると感じたのは内藤だけではないと思います。

・コウシロウ
今回のBチームの頭脳は、コウシロウといってよいです。攻守に渡り存在感を発揮し、前後左右のダイナミックなパスワークは彼を起点に生まれます。本来得点力も高い選手ではありますが、チームのための戦術を進んで選択している姿に、サッカーIQの高さを感じます。

・カズオキ
コウシロウがチームの頭脳なら、カズオキはチームの心臓です。大きな声かけや気迫あふれる走り、畳み掛ける攻撃スタイルでチームに勢いをもたらします。この勢いづくりは、決して単発では終わりません。チームの勢いをキープするためのリズムが、彼の全身から常に吹き出していました。攻守様々なシーンに顔を出し、相手チームの攻撃をことごとく崩しては富ヶ谷SCの攻撃をスタートする。相手チームに一番警戒されていたのは彼の背番号、56だったはずです。



■第2試合 vs 千駄ヶ谷B
○ 2-0 (勝利)

試合直前。この試合に勝ったら、表彰状をもらえる。その言葉を聞いて、チーム全体がものすごい盛り上がりを見せていました。気合は十分。Bチームのこれまでの、冷静だけどすこし繊細な側面を見ていた内藤は、とても頼もしく感じました。彼らはその高いモチベーションを気持ちに込めて、最後の30分を戦い抜きました。結果は、これもまた無失点での完全勝利。

「気持ちを込めて、見事やってやった!」試合後、ベンチに嬉しそうに戻ってきたすべての選手がそう思っていたことと思います。ただ、内藤のリアクションは彼らにとって想定外のものだったかもしれません。いつもなら、「すごいぞみんな!素晴らしい勝利だ!」と言っていたと思うのですが、このとき内藤は別のことを伝えました。「自分たちのサッカースタイルを、忘れてしまっていたように思う。」と。

本来のパスワークを発揮して戦えていれば、もっと得点を重ねられたはず。ところが実際には、ハーフウェイラインを超えるとすぐに中央に殺到する戦術に固執して、ゴール前中央で、過密状態のペナルティエリアにいたずらに突撃する展開を何度も繰り返していました。

サイドに切り込めば、相手チームの選手はそのサイドに集中してしまう傾向が早い段階で見えていたのに、そのアプローチをチームで選択しなかったことに、内藤はもったいなさを感じていました。ハーフタイムでそのことを伝えたのですが、後半にその修正が行われることはありませんでした。

表彰状のことで盛り上がりすぎて、冷静さを欠いたのも一因かもしれません。
相手のプレッシャーがそこまで強くないことから、見くびった対応をしていた可能性もあります。

なかなか手に入れることのできない素晴らしいパスワークを持っているチームだけに、内藤は勝利よりももっと価値のあるものを期待してしまいました。

ただ。実はこれは、本当にすばらしいことです。
もはやベンチは普通の勝利を望まない。彼ららしい勝利こそを望んでいる。そのレベルにまで、自分たちの可能性を僕たちに感じさせてくれたということなので。

高望みをしてしまう。高望みをさせてくれる。
彼らには、来年の春の大会、表彰状を超える結果を首にかける姿を期待してやみません。

【得点選手】
・テトラ
・リク(2年生)

【評価選手】
・リク(2年生)
FWが持つべきものを持っている選手です。その強みが、しっかりと発揮された得点でした。ボールに吸い寄せられることなく中央で待ち構えての頼もしいゴール。2年生の彼が、3年生の試合の中で得点を決めたことは称賛に値します。前述の通り、チーム戦術としては内藤は思うところがありましたが、結果としてはこのリクの得点があったからこそ勝利を決定づけることができたのです。このすばらしい経験値をぜひ、2年生チームの試合に活かしていってもらいたいと思います。
富ヶ谷SCチャンピオンズリーグ開催のお知らせ
内藤です。

窓を開けて吸い込む乾いた冬の空気に、年末が近づいていることを感じます。皆様、お風邪を召されることなくお健やかにお過ごしでしょうか。

来る11/22(日)-11/23(祝)、富ヶ谷SC4年生チームから名乗りを上げた有志8名の選手が、渋谷東部JFCのチームに合流して北関東のオープンカップの遠征(1泊2日)に参加する予定でした。大変残念ながら、諸事情によりこちらは見送りになっていまいました。

今回、富ヶ谷SCから8名もの選手が名乗りを上げたことには、渋谷東部JFCの浅海監督もびっくりされていました。

さて、振り上げた蹴り足のやり場に困った8名の選手たちがいます。
彼らの熱い決意を宿した小さな胸。それを見守っていた各保護者の皆様。その熱い想いを受けて、同日11月23日(祝)富小校庭にて、北関東への遠征に代えて富ヶ谷SC内での最強チーム決定戦を行うことにしました。時間のない中校庭を確保していただいた松永副代表、当日のお当番を買って出ていただいた高野元代表、吉野学年代表らのご献身により、こちらの開催が決定しました。心よりお礼申し上げます。

対象学年はオーバー3年生。すでに26名もの選手が名乗りを上げています。
学年を越えた交流とチームワークの醸成、本気で戦うことの清々しさをめあてにかかげ、富ヶ谷チャンピオンズリーグの開催をここに宣言します。

(チーム編成などの詳細情報は、クラブノートで展開させていただきます。)
【大会総括】3年生春期区民大会予選(Aチーム)
コーチの岩崎です。

10/24(土)に3年生にとって今年度初めてとなる区大会の予選リーグがありました。新型コロナウイルスの影響で春季大会が延期となったので、チームとしては約1年ぶりの公式戦。久しぶりの試合に対する選手達の気合い・意気込みは相当なものでした。とにかく勝ちたい気持ちが先行してしまう心理状態の中で、貴重な実践機会をしっかりと選手達の成長に繋げるべく、試合前に選手達には明確に課題を与えることが大事だと考えましたので、各選手の課題が明確になるよう、Aチーム「個の能力に長けた選手」、Bチーム「パスワークの意識が高い選手」といった基準でチームを分けました。
 
 ひとまず指揮を執ったAチームの総括です。結果は1勝2敗のリーグ3位(4チーム中)でした。ダントツの1位通過したトリプレッタCチーム以外が1勝2敗でならび、2位渋谷東部Bチームとの得失点差3での僅差の3位でした。各試合の講評になります。

1試合目: vs富ヶ谷B ​結果:3-1(勝ち)
・得点者:なおふみ(アシスト:かろ)、けい2得点(内1点アシスト:かろ)
・評価選手:かろ
 
 Aチームに対しては、「仲間を信頼してパスを出す」を課題として選手達に伝えました。その中で一番課題を意識し、試合を通して頑張れたのがかろでした。
 富ヶ谷対決となった1試合目でしたが、Aチームは序盤Bチームにボールを支配され苦しい展開が続きましたが、井上ゆうきと元永りくを中心とした鉄壁のDF陣がゴール前のボールをはじき返し、中盤のかろがそれ拾い、シンプルに前線のなおふみ、けいに繋ぐという戦術を繰り返しました。何度FWにパスを供給してもことごとくDFにはねのけられていたので、チーム随一のドリブル力のあるかろなら、本来であれば自分の個人技で突破したくなるだろうところを、課題を意識し前線にボールを供給し続けてくれました。自分が供給したパスをFWのなおふみ、けいがしっかりと得点に繋げてくれて、結果的にAチームの勝利に貢献したこともあり、試合後にナイスアシストとかろに声かけしたところ、本人は非常に満足そうな顔をしていたので、大きな収穫があったものとコーチとしても嬉しく思いました。


2試合目: vs 渋谷東部B  ​結果:0-3(負け)
・評価選手:りく
 
 試合前まで相手の実力が未知ではありましたが、試合が始まると実力はほぼ互角なように感じました。ただ、前半は0vs0のスコアレスドローで折り返したものの、富ヶ谷SCは前半ほとんど得点のチャンスを作れなかったので、後半のメンバーチェンジで少し攻撃的な布陣に変えたところ立て続けに3失点を喫してしまいました。采配によって攻撃に意識が向きすぎてしまったところは否めませんが、それ以上に選手たちの疲労が出始めたことで集中力が切れたことが要因と考えています。Aチームの選手だけではないと思いますが、初戦の富ヶ谷対決で勝ちたいという意識が、必要以上に選手たちを走らせ過ぎていたことで、想定よりも早く選手たちの足が止まり始めました。そんな中で元永りくはDFとして途中足がつりながらも相手の攻撃の芽をいち早く摘み、守備の要として奮闘していた姿には頼もしさを感じました。


3試合目: vs トリプレッタC​結果:0-7(負け)
・評価選手:井上ゆうき

予選をダントツ1位で通過したチームが相手と言うことで、この試合についてはあまり多くの収穫があったとは思えませんが、この日ラストの試合で体力の限界が来ながらも最後まで諦めずに死力を尽くして奮闘したのが井上ゆうきでした。トリプレッタCチーム相手に前半2失点で折り返したのは彼のおかげと言っても過言ではないかと思いますが、さすがに最後は全体的に体力切れで足が止まったこともあり立て続けに5失点を喫してしまいました。後半途中に、体力の限界が来たので井上ゆうき本人から交代を申し入れてきましたが、それを受け入れずにもっと頑張れるとフィールドに返したコーチの鬼対応からも分かるように、予選3試合を通じて彼のDFリーダーとしての活躍は素晴らしく、この調子で決勝リーグでも頑張ってくれるものと期待しています。


Aチームの課題は、前述のとおり「仲間を信頼してパスを出す」なのですが、その中でも大事なのは「パスを出す」ことよりも「仲間を信頼する」ことです。Aチームは個人の能力に長けた選手を中心に据えましたし、個々の能力の高さも認めていますので、自分の能力を信じてプレー欲しいと思っています。しかし、能力の過信は仲間を信頼できなくなることにもつながり、自ずとパスの優先度が落ち、チームワークが発揮しづらい状況になる、と言った関係性があると考えています。
仲間を信頼するためには、「仲間の能力を認め合うこと」が必要です。同じリーグに富ヶ谷の2チームが居ることが分かった時点で、曖昧なコーチ基準でのレベル分けチーム編成とすると、「仲間の能力を認める」と言った機会が作りづらいと思いましたので、今回のA、Bチームの編成としました。
Aチームの選手たちには、パスを出せるBチームの選手と対戦することで、その能力を認めてもらうことを狙っていましたし、一方でBチームの選手たちには、Aチームと対戦することで個人の能力で突破することの重要性も理解してもらいたいと思っていましたので、予選での直接対決でそれなりに収穫が得られたものと考えています。

翌日の練習に来たメンバーには、直接対決での相手の良さをメインに、予選を通して良かった点、改善点などを1人1つずつ挙げてもらいました。これは初の試みでしたが、試合の振り返りを自分で考えて発言することで、仲間の能力を認める、自分で課題を認識することに繋がると実感しましたので、決勝リーグ後も同様に実施したいと思います。是非ご家庭でも、どこの何が良かったのか?どうしてそう思ったのか?など、試合後に詳しく具体的に試合の振り返りを聞いてあげていただければと思います。

選手たちには日常練習からパスの重要性を説いていますが、それは同時に個人技を否定するものではないことを、しっかり理解してもらうよう明確に選手たちには伝える必要があると思いましたので、これはコーチの課題1つ目とします。
また、私は選手たちには、パスも個人技も出来るのはもちろんで、その時点で自分が何をどんなプレーをするのが良いのかを考えて判断して実行できるようになることを期待しています。そのためにはチーム内で仲間を認め合う文化・意識の醸成がもっと必要だと考えていますので、日常練習では仲間を認めるためのコーチングを更に意識していけるよう、こちらもコーチの課題2つ目とします。

そして最後に説教じみた話になりますが、選手たちにも伝えた内容になりますので共有いたします。
今回ダントツ1位のトリプレッタCの選手たちと、富ヶ谷SCの選手たちの決定的な差は「サッカーに取り組む姿勢」です。トリプレッタCの選手たちの、試合後のコーチの話を聞く時の集合の速さ、話を聞く姿勢については、富ヶ谷SC3年生のそれとは圧倒的な差がありました。個別に公園でサッカー練習に取り組む選手が居ることも知っていますし、選手たちが皆サッカーを上達したい気持ちがあることも認識しています。ただ、教えを乞う者の謙虚さ、スキル・技術習得への貪欲さについては、同学年ですがトリプレッタCチームの選手とは差があるのは確かです。もしかするとトリプレッタのコーチが物凄く怖いのかもしれませんし、私がもっと厳しくすれば同じ対応が出来るのかもしれませんが、それをやるとサッカーの練習が楽しくなくなると思いますのでやりません。
同じクラブの中で全員のサッカーに対する意識が同じ水準で高い必要はないですが、意識が高い選手はそれをしっかりと練習でも発揮して貪欲に練習に取り組んで欲しいですし、そこまで意識が高くない選手においては、意識高く練習したい選手の妨げにならないよう、最低限ふざけない、だらだらしないといったことを心掛けて欲しいと思っています。これも仲間を認めることの一環だと思いますが、4年生から選考が始まるトレセンでは、サッカーに取り組む姿勢も重要な評価指標となりますので、練習の妨げとなるような行動が散見される選手には、練習を見学させるなどの対応をこれまで以上に厳しく取っていきたいと考えていますので、保護者の皆様におかれましてはご了承いただけるようお願いいたします。

とにもかくにも次は11月14日の決勝リーグになります。予選の課題は継続しつつ、来年度に向けてしっかりと冬の期間に成長するための収穫多き試合になるよう、チーム一丸となって最後まで頑張りたいと思います!
【大会総括】3年生区民大会予選リーグ(Bチーム)
内藤です。

まもなく11月です。毎年、11月になるとあっという間に年末になってしまう気がします。
年末にかけてイベント事が多いからなのかもしれませんが、今年はCOVID19もあり少し変わるのかもしれませんね。

さて、少し気の早い話をしてしまいました。
時を戻して10月下旬。
3年生チームが区民大会予選リーグに挑みました。

人数の多い3年生は、今回もAチームとBチームの2チーム編成でエントリーしました。
両チームをあわせた3年生のチーフコーチは岩崎コーチとなります。ABあわせた全体的な総括などは別途岩崎コーチよりいただけるかもしれないので、内藤はベンチを担当したBチームについて、総括をまとめさせていただきます。

予選リーグのグループ内のチームは以下の通りでした。

・トリプレッタC
・渋谷東部B
・富ヶ谷A
・富ヶ谷B

そう。ちょうど1年ほど前の、2019年度の区長杯大会に続き、この学年は今回もABチームでの直接対決がありました。

このグループリーグの結果としては、トリプレッタCが3勝0敗で断トツの1位突破。
それ以外の3チームは、いずれも1勝2敗で勝ち点が並びました。得失点差で富ヶ谷Bは4位となりましたが、2位突破の渋谷東部Bには勝利しているわけで、まさに肉薄した戦いだったと言えます。

■第1試合 vs 富ヶ谷A
● 1-3

初戦から富ヶ谷ダービー(同じクラブなのでダービーではないですが)。今回のAB編成をざっと説明すると、個の力に特徴のある選手を集めたAチームと、パスワークを活用することに長けた選手を集めたBチーム、という構図になります。
そのBチーム、序盤から持ち前のパスワークで高いポゼッションを発揮し、ボールを支配し続けました。相手陣内でのシュートも何発かお見舞いしますが、いずれも決定力を欠き、1点の遠い展開となりました。とはいえ、このペースで行けばいずれ得点が入るだろうという期待感のあるゲーム展開。
フォーメーションが崩れて選手同士の距離が短くなるAチーム。それに対し、Bチームはそれぞれのポジションを意識し、グラウンドを広く使えていました。
しかし前半終盤で、Aチームのナオフミからカミソリのようなカウンターシュートを浴び失点。
なんとなくですが、ここからBチームの選手たちの集中力に乱れが生じてしまったような気がします。ハーフタイムに「戦い方は間違ってない、その調子で行こう」と伝えましたが、頑張ってボールをキープしたのに得点できてない上に失点したことがハートにこたえたのか、選手たちの表情に戸惑いや不安の色を感じました。
自信を持つということが、今後の課題の一つだと思います。

【評価選手】
ユキヤ(GK)

相手から受けたカウンターの本数は決して少なくありませんでした。それらの多くを、ユキヤの飛び出しや判断力で回避できていたことは称賛に値します。当日、あまりゴールキーパーをやりたくないと本人が言っていたので、ゴールキーパーとしての出場はこの1試合にとどまりましたが、高い才能を感じさせる活躍を見せてくれたと思います。

■第2試合 vs トリプレッタC
● 0-10

二戦目の相手は、グループリーグを全勝で1位突破したチームです。
さすがに、すべての面において上をいかれてしまいました。パスもできる、単独突破もできる。声掛けもあるし、全選手が即時プレスを仕掛けてくる。このチームを相手に、パスワークでボールキープすることはできませんでした。そうなると、切り裂かれたフォーメーションの間を縫うような相手の攻撃が止むことはなく、防戦一方の展開。大きく分けるとこちらもあちらも本質的に同じ、パスでつなぎ攻撃をビルドする戦術をとっていたと言えます。この場合は、実力差がはっきりとでやすいものです。
現段階で、どうにかなるゲームではないと思いましたので、諦めずサッカーを続けられるかどうかを見守っていました。
自陣のゴールキックから失点するという、小学生世代のあるあるな展開も散見されたので、そこだけは修正を求めました。ゴールキックの際にもサイドから小さくつないでいくことで、ピンチを減らせることを実感できたのではないかと思います。

【評価選手】
この試合は、こちらの良いところを出せずじまいでした。
それでも心を折ることなく最後までしっかりと相手に挑み続けた全選手を評価したいと思います。


■第3試合 vs 渋谷東部B
○ 1-0

直前の試合で富ヶ谷Aを3-0で破った渋谷東部B。対戦相手のその情報を知って、ベンチ内の気持ちがしぼんでいくような感じがありました。彼らのサッカースタイルにはとても明るい未来があると思っています(もちろん、まだまだ不足していることはたくさんありますが、それらのすべてが伸びしろであり好材料がたくさんあるということです)。内藤としては、それだけに、そのスタイルで1勝もできないという思いは与えたくない、というのが正直なところでした。でも、彼らは自分たちのサッカースタイルが決して間違っていないという証拠を、自分たちでもぎ取ってきました。いまだかつてない、充実した勝利だと思います。

ゲームは終始富ヶ谷Bチームのペースだったと思います。多くの時間を相手陣内でプレーすることができていました。パスワークはしっかりと発揮され、なにより強固で組織的なディフェンスが相手チームのチャンスをことごとく摘んでいました。その原動力となったのが、ユキヤとリョウというCB(センターバック)のスペシャリスト、そしてその背後にいたGKのカズオキです。

【得点者】
リョウ(アシスト:コウシロウ)

相手ゴール前でのチャンス。少しゴールから離れた位置で得点を狙うリョウがいました。そこに、コウシロウから本人曰く「このパスで決まると思った」という最高のパスが。ボールを受けたリョウはあざやかな振り返りざまの強烈なシュートを叩き込み、決勝点をつかみ取りました。守備の要として大活躍したCBの彼がしっかりと押し上げた結果、そこにいたんです。チーム戦術、個人戦術への高い理解力、そして実行力があると思います。

【評価選手】
カズオキ(GK)

この試合にはどうしても勝ってほしい。ここまでのところ、0-0とはいえ、展開もとてもいい。そんな試合に限って、無情なPKが相手に与えられてしまう。サッカーにはそういう不運があるものです。その悲劇的な展開で、GKのカズオキは相手のPKを完璧に防ぎました。この活躍がなければ、ゲームはドローで終わっています。あるいは、得点の流れにつながらなかったかもしれません。まぶしい勝ち星を引き寄せたのはカズオキだったといって間違いないと思います。
この日、一番声を出していたのも彼でした。CBの二人にしっかりとマーク相手の指示を行い、後半終盤で相手に攻め込まれている時間帯には、フィールドのはじまでしっかりと聞こえる大声で、「絶対守り切るぞー!」と勇ましい声かけを発していました。
彼はこの日、持ち前の得点力を発揮したかったと思います。だから、GKをあまりやりたくないと言っていました。けれど、チームみんなの期待に応えGKとして最高の仕事を見せてくれました。
次は、決勝リーグでたくさんの得点をもぎ取ってくれると信じています。
【大会総括】2年生春季区民大会 予選リーグ
コーチの櫻井です。
10月17日に開催された2年生春季区民大会予選リーグの総括です。

ここ1-2ヶ月とてもいい練習ができていたので、期待して大会に臨みましたが、結果は1勝2敗の4チーム中3位でした。
負けた2試合の相手との力の差も感じなかっただけに悔しい結果となりました。試合を終え、何人かの選手も感じ取っていたように、どこか不完全燃焼で終わってしまい、本気になれなかったことが悔やまれます。
どこか集中力を欠いたまま、ふわっと試合に入ってしまい、初めて試合に臨む選手もいたものの、1年生時の大会では普段の練習では見られないような気迫で、試合に臨むことができていたので、試合に入ればスイッチが入るだろうと高をくくっていました。そのような空気を感じ取っていたにもかかわらず、チームの士気が上がるような雰囲気作りをしてやれなかったことが指導者としての反省点です。

■ 第1試合 vsセントラルG 0-2
前半は押し込む時間が長かったものの、決定的なチャンスは作れず、ハーフタイムを迎える。後半も一進一退の展開が続く中、左サイドからのクロスに合わせられ、失点。点をとるために攻勢を強めたが、逆にカウンターを受け、またも左サイドを突破され、追加点を許す。DFを1枚にしていたことから、サイドのスペースをうまく使われてしまい、悔しいスタートとなった。

評価選手:てゅん
押し気味に進める展開の中、度々ショートカウンターで攻め込まれるも、持ち前の読みと球際の強さでピンチの芽を摘む。チームのDFリーダーとして、存在感を示した。

■ 第2試合 vs渋谷東部A 0-3
早い時間帯に左右に揺さぶられてから、相手の抜けだしを許し、失点。この試合に勝てば、1位通過の可能性を残していたことから、前がかりになったところを常に味方最終ラインの背後に位置取る相手FWにポイントを作られ、たびたびピンチを迎える。その後も相手陣内に迫るも、ロングキック一本で裏のスペースで待ち構える相手FWに渡り、ヘディングシュートを決められ追加点を許す。後半は点を取るため、度々GKも攻め上がったが、前がかりになったところ、カウンターを受け、失点。リスクを取って臨んだ試合の結果は3点差の完敗であった。

評価選手:ゆうき
1試合目もフル出場の中、この試合も攻守に奮闘。前がかりになってはピンチを迎えていたことから、ハーフタイムには「DFの枚数を1枚増やした方がいい」と提言し、自分たちの置かれている状況も把握し、頭を使いながらプレーしていることが窺えた。

■ 第3試合 vsセントラルD 1-0
最後は勝って終わりたいという気持ちをもって臨んだ試合。前半、中盤の攻防から抜け出したりくが、そのままドリブルで持ち込み得点。GKの出番がほとんどなく、前後半を通じ、大半の時間帯を相手陣内で過ごし、何度も決定機を迎えるも、最後のシュートに勢いを欠き、追加点は奪えずタイムアップ。最終試合を勝って終わらせる。

評価選手:さくれお
前2試合とはポジションを変え、MFで出場。相手に囲まれながらも、タッチライン、ゴールラインの狭いスペースをドリブルで突破し、試合を通じ何度もチャンスを創出。得点には繋がらなかったが、チームを牽引した。

【大会総括】6年生春季区民大会 決勝リーグ
コーチの山野です。

 先日10/3は6年生の春季区民大会決勝リーグでした。結果は0勝3敗。今大会では結果渋谷区4位となり協会から“敢闘賞”の賞状をいただきました。
 決勝は、予選リーグ3組からそれぞれ1位のチームが3チーム+それぞれグループの2位の中で1位であった我々の4チームで構成されており、我々はチャレンジャーであることを話しました。そんな状況の中でもみんな全試合勝ちにいくという気合で乗り込みました。
全体としての試合結果は厳しいものになりましたが、当日最後の3試合目前半まで無得点だったにも関わらず3試合目後半で2得点獲ることができました。これは、いくら得点されても攻めの姿勢をあきらめない気持ちが形として実った力強い結果だったと思います。

■主な試合結果
vs トリプレッタA
● 0-10
この試合の対戦相手は本大会で最も優れたチームでした。これまで練習で改善してきたCFWとSMFとの入れ替わりをテーマに臨みましたが実力差により守備に回るシーンが多く、なかなか攻撃までうまくつなげることができませんでした。ミーティングではMFが攻撃にウェイトを置きすぎていてDFとの連携がうまくいっていないという課題が上がりました。

評価選手:ケイジュ
トップで出た試合においてオフェンスでは攻撃のスイッチに、ディフェンス時にはファーストプレスに奔走し、相手チームが最も警戒する選手の一人でした。ハーフタイムでは相手チーム、自チームを戦術的に分析し、チームメンバーにコーチングする姿に今後の更なる可能性を見ることができました。

評価選手:ハジメ
得点されるたびにGKとして辛かったと思います。それでもハジメはチームを盛り立てようとポジティブな声を出し続けてくれました。

vs トリプレッタB
● 0-10
1試合目に続き厳しい試合でした。少し自信を失ったのか、ポジショニングが中途半端になったり、飛び出しに躊躇したりといったプレーが散見されました。そんな中でもミーティングでどうやって失点を減らすか、得点をするかを真剣に議論する姿は逞しく見えました。

評価選手:エイジ
後半に失点を減らすにはどうすればよいか考え抜いた結果の声出しによるデュフェンスのコントロールが素晴らしかったです。マークの受け渡しによりCBの自身がサイドに流れる場合にサイドの選手がセンターに入ったときの指示を的確に出せていました。そうすることで思い切ってサイドでのプレーに徹することができるようになっていました。

vs 猿楽
● 2-5
今大会最後の試合でしたが、本日それまでの2試合と同様立ち上がりは厳しい試合でした。前半で4-0となりハーフタイムでは心が折れそうな選手たちもいた状況で、得点差程実力に差があるとは思わない、必ず得点を挙げられることを伝えました。そこからの巻き返しが素晴らしかったです。最後まであきらめずにみんなで2得点もぎ取った精神力の強さはこれからも成功例として生かして欲しいと思います。

得点者:ケイジュ(2得点)

評価選手: ケン
これまで守備をケンに頼っていた部分もありました。ところが3試合目後半で「攻めたいです。」とケンからの進言があったこと、選手みんなが1得点でも取りに行こうという気持ちであったことからケンをDFからMFにポジションチェンジしました。結果ケイジュの2点目はケンのアシストからとなり、選手達のあきらめない気持ちと冷静な分析がカタチとなったと思います。

【大会総括】4年生B 春季区民大会予選
内藤です。
春季渋谷区民大会予選、4年生Bチームのふりかえりです。

4年生8人、3年生6人の14人で挑みました。
初戦の前に、選手みんなに今日はどんなサッカーをしたいかを聞きました。
何人かが「楽しいサッカー」と言いました。
「楽しいサッカーって?」と聞き返すと、チームワーク、という声がちらほら。内藤の問の答えの多くがチームワークだということを見越したふわっとした回答に、思わず笑みがこぼれます。
内藤からは、「楽しいサッカーにはチームワークが必要だよね。それともうひとつ。本気で挑むこと。そうじゃないと楽しめないよ。」と伝えました。昨年の4年生(現5年生)チームにも同じことを話していたことを思い出します。

チームワークの成立には、表面的にはたがいにケンカしない”和の精神”も一つのポイントですが、前提として明確な役割分担の共通認識が大切だと考えています。
今回は、全試合でフォーメーション3-3-1、堅守速攻(カウンターサッカー)の戦術プランをオーダーしました。
みんなで守りきり、あわよくばカウンターで得点を。これは弱者のサッカーと言われることもありますが、いまでも世界的に根強く採択される、”常にトレンディ”と言われる戦術です。
(今ではパスとドリブルで組織的に攻撃をビルドアップすることを目指しているAチームでも、かつて採用し勝利を量産していた戦術です。)

そう、今回のBチームには、かなり具体的な(とてもベーシックなものですが)チーム戦術を求めて望みました。実は前大会の決勝リーグで、Bチームのみんなに初めて、「トップ(フォワード)が下がってはいけない理由」を説明しました( https://tomigaya-sc.school.tm/news-detail/73 )。
1年の時が経ちましたが、ふたたびそのおさらいと応用にトライする4戦のチャレンジとなりました。

4年生Bチームはディフェンシブ(守備的)な選手が多いのが特徴です。そこで、3年生の補強選手は、GKとCBの得意なユキヤ以外の5名は、いずれもオフェンシブ(攻撃的)な選手を招集しました(リョウは今回もDFとして起用していますが、攻撃の起点となるボランチ的な役割を期待しての起用です)。
そんな3年生の多くは、試合の際はトップもしくはセンターハーフ(セントラルMF)を希望します。トップもしくはセンターハーフが、上手い選手、かっこういいポジションというイメージがあるためです。しかしながら、トップとセンターハーフの具体的な役割の違いを説明させようとすると、ふわっとした回答しか返ってきません(「えっと、一番前と、その後ろ」 etc)。

今回、3年生のオフェンシブ組のみんなには、その違いをはっきりと体感してもらおうと考えました。
それを理解するためには、堅守速攻の戦術プランは最適と考えています。
ディフェンダーが一生懸命に守ったボールを、シンプルにトップにつなげる。ディフェンダーからトップに直接パスできない状況なら、センターハーフや左右のハーフを経由してトップに届ける。大前提として、トップが前線にとどまっていなければこのカウンターサッカーが成立しません。この、大変にシンプルでベーシックな役割分担を遂行することが、チーム戦術を実行できるかどうかの試金石とも言えます。

小学生年代でトップに起用される選手の多くは、「上手な子」であることがほとんどです。そんな上手な子も、チーム戦術と役割を理解して前線にとどまれる子と、ボール欲しさに下がってしまう子に、はっきりと二分されます。前者は「サッカー」と評価され、後者は「球蹴り」と揶揄されることもあります。来年トレセンを受験する選手もいると思い、これを良い機会と考えてチャレンジしてもらいました。


■第1試合:vs 美竹SC

結果 1-4 負

本人たちの希望を聞き、トップには、カロ(前半)とケイ(後半)に入ってもらいました。
実は彼らにはこれまでもトレーニングマッチで「トップは下がらない」を指示していました。でも、まだまだ体に刻み込まれてないようです。両者とも、劣勢な自陣のボールに引き寄せられて、フラフラっと戻ってしまいました。また、たまに巡ってくるチャンスでも、気持ちが先走ってオフサイドを取られてしまいました。でもいいと思います。反復が大切ですし、なによりカウンターが成功したときの成功体験がまだ足りないのも事実です。じっくりとチャレンジしてもらいたいと思っています。

【得点者(アシスト)】
スザク(コウタ)

ディフェンスラインでボールを奪ったコウタがフィードしたボールが、スザクの足元に繋がり、この日唯一の得点が生まれました。
※この肝心なシーンに、毎度恒例、審判M氏のありがたきご訓戒を受けていて見逃しました、すみません・・・。上記シーンは、子どもたちに聞いたシーンを描写してます。あとでビデオ、見直しておきます!

【評価選手】
コウタ
DFラインの統率を試みていました。富ヶ谷SCの取り組むべき課題の一つに、積極的な声出しがあります。声も気持ちも大きい彼には、ぜひこれからも積極的な声出しを期待したいと思いました。彼についてはギリギリまでAチームにすべきか迷っていたのですが、Bチームのほうが出場時間が長くなり、またディフェンスの経験を多く積めるだろうと考えた上での編成でした。彼はその機会を有意に活かしてくれたと思います。

■第2試合:千駄ヶ谷A

結果 0-8 負

相手は、何度もメダルを獲得しているチームです。正直に言えば、ベンチの目線としては勝利することは視野の外でした。いかに失点を少なくできるか、みんなで守備、をテーマとして見ていました。
※もちろん、ワントップは前線に、は変えません。そうでないと永遠に終わらない袋だたきになるので。

前半だけで7失点。さすがの実力差に術はないかと思いました。しかし、後半は0-1と1点しか奪われていません。その1点も、ハンドを自己申告してディフェンス全員が審判に自主アピール(ちなみに審判は笛を吹きませんでした。素直な富ヶ谷SCらしいエピソードです。)して時間が止まり、その隙をつかれた失点です。

コウタがスーパーセーブを連発。ディフェンスみんなが強い気持ちで頑張った。強豪相手にみんなで守る、が後半に完全遂行できていたことは、この日一番の評価に値するゲームだと思います。

【評価選手】
ユウキ&リョウ
ベンチからのコーチングが素晴らしかったです。「カロ、下がっちゃだめ!センターライン」を連呼してました。チーム戦術を理解し、それを仲間に伝えること。それがベンチからできるのであれば、ピッチ内でも容易にできるということです。サッカーはチームプレーですから、このような姿勢はとても大切です。

■第3試合:千駄ヶ谷B
結果 0-5 負

千駄ヶ谷との連戦。千駄ヶ谷Bチームは主に2年生と3年生で編成しているとのことでしたが、全然どうして手強いチームでした。富ヶ谷Bは、開始早々1分で先制ゴールを奪われました。彼らは強いシュートも打てるし、パスをしっかりと有効に使いこなすチームでした。このゲームは下の学年との対決だったので、あえて浮き彫りとなった課題に触れておきたいと思います。
4年生は、プレーに明確な意思を灯しきれていません。自分のところにボールが来た後、なにをすべきかを感じたり、思考したりできていないと思います。余裕がないと言ってもいいと思います。なぜ余裕がないのか。それは個人戦術の欠如、ということになると思いますが、内藤としては戦術セオリーの前に、2つの基本的なスキルを伸ばすことが有効だと思っています。それは、”止めて”、”蹴る”、です。強いボールを狙った場所で止めることができる。そして、強いボールを蹴ることができる。この2つの能力を手に入れることが、立ちふさがっている壁をよじ登るために必要だと痛感しました。逆を言えば、その2つができたら、自分には明確な選択をすることができる感じてもらえる、ということだと思います。
これまで、Bチームには楽しくサッカーをする、ということにフォーカスを当ててきました。これからは、「楽しく、上手になる」をコンセプトに、指導をしていきたいと思います。

そして補強メンバーである3年生。彼らはすでに、”止めて”、”蹴る”はできています。でも、2年生、3年生で構成された千駄ヶ谷Bとの戦いで、3年生オフェンシブ勢には明確な弱点があることが浮き彫りになりました。それは、優先順の誤解です。パスボールより早く走れるドリブラーはいません。ボールを足元に収めた後、良いパスができる(良い位置に味方がいる)ならまずパスを選択するべきです。ところが、今の彼らはまずは突破のドリブルを試みて行き詰まったらパスをする、というアクションを本能的に行ってしまっています。パスで無効化できる相手選手を、わざわざ抜こうとしているわけです。パスの準備のために運ぶドリブルなら問題ありませんが、状況に関係なく突破のドリブルを先に試みてしまう癖がついています。突破のドリブルはチャレンジであり、難局を切り開くカードとしてとても特別なスキルです。でも、それはデフォルトの選択肢ではない。チームで行うサッカーという競技の本質に、近づけるかどうか、そのステージを迎えていると感じました。

【評価選手】
カロ
彼はこれまでの2戦で、トップの不自由さ、退屈さに涙をにじませていました(仮に格下相手であれば、大量得点を重ねて楽しかったかもしれませんが)。そもそも彼は、トップよりもミッドフィルダー向きの選手である可能性が高いです。パス、ドリブル、ゴールを狙うの複数の選択肢を持つことができる選手だからです。2戦を終えて、「やっぱりトップじゃなくてミッドフィルダーがいい、お願いします。」と希望を伝えてきました。「それはいいけど、そうしたら、選択肢として、シュートを狙う、パスをする、はそれぞれ半々ずつにできる?」と聞いたら「いやいや、シュートは狙わないから。絶対パスします。」と言いました。それはそれで極端でちょっと違うかなと思いましたが、トップとミッドフィルダーの役割の違いを体感した彼を、この試合ではミッドフィルダーにチェンジしました。その後カロは、トップのケイにシンプルな縦パスを披露します。結果には繋がりませんでしたが、彼の中でよいきっかけになったのではないかと感じました。

ケイ
一方で、ケイはトップにこだわりました(こだわってくれました)。得点を取るために、チャレンジングなドリブルを仕掛け、チャンスがくるまでオフサイドラインで忍耐強く待ち続ける姿勢を見せてくれました。オフザボールの動きと強力なロングシュート、センタリングやこぼれ球へのダイレクトシュートなど、必要な武器を手に入れることで、ストライカーの道を歩んでくれるのではないか。そんな期待を彼の小さいけど力強い背中に感じました。得点は、3年生大会まで持ち越しです。

■第4試合:トリプレッタ A
結果 0-15 負

これまで富ヶ谷Aチームと幾度となく火花をちらしてきた同チーム。このゲームは、実力差がありすぎて、正直まともなゲームをさせてもらえませんでした。ただ、そんなゲームでも、一生懸命戦う、心の折れない富ヶ谷SCはとてもまぶしかったです。

【評価選手】
セイノスケ
そんな試合です。ゴールキーパーとして、セイノスケは数十発のシュートを受け続けました。試合前、「とても強いチームだし、たくさん強いシュートくるよ。やっぱりキーパーやめておく?」と聞いたら、力強い表情で首を横に振りました。
彼はその勇気でゴールマウスに立ち、何発ものシュートをキャッチ、あるいは弾き続けました。富ヶ谷SCの根底に灯したい、素晴らしい姿勢を見せてくれました。