ホーム > ニュース

ニュース

rss
チームの様子や大会結果・イベントなど、クラブの今をご紹介します。

件数:348

【1年生】2024年度秋季区民大会 予選 総括
3月22日(土)渋谷区秋季大会 予選リーグ
参加選手:セン(C)、カイ、ケイタ、ナオヤ、ヒナタ、フジ(※)、ユア、ヨウ、リョウ 
※リョウがすでにチームにいるので苗字からとった愛称で呼んでいます。

vs セントラルD(3-1) ヒナタ、ナオヤ、カイ
vs 千駄ヶ谷A(0-1)
vs 本町(5-1)セン4、カイ

春の大会では試合前にみんなが緊張していましたが、そんなふわふわした雰囲気はもうありません。かと言って慢心しているでもなく、みんなが早く試合をやりたい、というワクワクしたいい表情を見せてくれました。
結果は2勝1敗、堂々の2位通過でメダルにつながる決勝トーナメントに進みます。練習してきた内容が発揮できたことで結果がついてきた3試合でした。惜しくも0-1で敗れた千駄ヶ谷Aは前回大会の優勝チーム。半年前にトレーニングマッチをした時はコテンパンにやられました。体力、技術力、総合力と全部で上回る相手でしたが、キーパーのセンを中心にみんなでよく守り、よく走りました。カウンターからカイの惜しいシュートもありました。もし観ていた誰もが納得のいく敗戦があるとしたらこの試合のことでしょう。攻めこまれ続ける苦しい時間を本当によく頑張りました。観戦していた内藤監督からも「試合をやるごとにどんどん成長しましたね!」と声をかけてもらえました。
戦術面では公式戦だから特別なことをするのではなく「いつも練習でやってることをやろう」とだけ伝えました。
・フニーニョのようにゴールが2つあるイメージでポジションをとること
・次に何をやったらいいか、わかってる人がみんなに教えてあげること
・思いっきり楽しむこと
2年生と合同で取り組んでいるフニーニョ大会(3人制の2ゴールゲーム)の成果がいろんな場面で出ていました。自分より体格のいい相手への対応、球ぎわの力強さ、ポジショニング、仲間へのコーチング、次への切り替え、、、といくつもいい効果が見られました。個人ポイントを競う真剣勝負の機会として新年度も継続していきたいです。
さあ、次は強豪ぞろいのベスト8。どんなサッカーを見せてくれるか楽しみです。

以下、個人評です。
セン:キャプテンとしてプレーでチームを引っ張りました。とくにキーパーとして出場した千駄ヶ谷A戦での何回ものビッグセーブは相手を不安にし、味方を鼓舞し続けました。フィールド上でもパス、ドリブル、守備とセンス抜群の働き。センちゃんが後ろで待っていてくれることでチームに安定感をもたらしています。自ら志願して点を取りに行った3試合目の4ゴールは圧巻でした。
カイ:課題だった相手ボールに対してのチャレンジができてきました。攻撃面ではドリブル、パスの判断が素晴らしい。今回とくによかったのはファウルを受けたり、チームがうまくいかない時の気持ちの切り替えが上手になってきたこと。カイのプレーには華があります。この日のように気持ちをコントロールしてピッチに立ちつづけてほしいです。
ケイタ:キック力、ボールタッチがメキメキ上達しています。練習ではいいターンからゴールすることも増えてきました。自主練でボールを蹴り続ける姿に感心しています。その技術を強い相手にも出すには何が大切かな?ケイタがいいプレーできるようにコーチは話をしているのでもう少し聞いてくれたらうれしいな。笑
ナオヤ:守備に攻撃に常にいいポジションを探しているのがよくわかります。この一年をかけて練習してきたことを素直にやり続けている一人です。もしパスが出てこなくても、いいポジションをとり続けることに大きな価値があってチームの今後につながります。サッカーノートは続いてるかな?また今度、見せてね。
ヒナタ:1試合目の最初から集中して試合に入れました。その甲斐あって、押し気味な展開ながらなかなかゴールが取れなかったチームに勢いをつける大きな先制点をもたらしてくれたのはヒナタでした。この1点がなかったらどんな3試合になったでしょう。走り続けられる体力がついてきたので、守備面でもチームを助け、頼りになりました!
フジ:3月に入会したばかりでいきなりの公式戦。千駄ヶ谷A戦の後半にアンラッキーな形で失点。点を取るためにキーパーのセンをフィールドに上げたい。そのためには代わりのキーパーが必要です。ベンチメンバーに誰かできる?と聞いたら真っ先に手を挙げたのがフジでした。その勇気がすばらしく、3試合目もキーパーをやってもらいました。まずはデビューおめでとう。これから経験をつんで、もっと出ようね!
ユア:試合前に今日の目標はどうする?とみんなに問いかけた時です。みんなが口々に戦術や技術的なこと(全部正解でした)を言ってくれる中、ユアが「とにかく楽しむ!」と大きな声で言ってくれました。いつもの練習で口癖のように何度も言ってることが、選手たちにしっかり届いているのがなにより嬉しかったです。出番がまわってきた3試合目、いつもより走り回って相手ボールにチャレンジし、ドリブルまで見せてくれました。次へのアピール、しっかり受け止めました。
ヨウ:とにかくよく走って、相手の攻撃を止め続けました。逆境に強いのか、攻められ続けるとどんどん集中力が増していくのがヨウのすごいところです。それを活かして外にクリアしてホッとしている味方に「次、切り替え!」と大きな声でコーチングしてくれました。いい守備でボールを取れたら、攻撃はそこから始まります。パス、ドリブルの判断の質が上がったらとてつもない選手になりそうです。
リョウ:2戦目、押されっぱなしの展開。ベンチメンバーに前線で守備できる選手を聞いた時に真っ先に手を挙げてくれました。その言葉通り、ドリブルの上手い相手にも怯まず粘りのディフェンスがすごかったです。顔にボールを受けて少し痛い思いをする場面もありました。それは正面からくる相手から逃げずに立ちふさがった証拠です。キーパーの時もリョウには勇気があるからキャッチができます。次はパントキックで前にどかーんと蹴ってもらいたいです。

長くなりましたが、最後にもうひとつだけ。
今年も6年生が卒団しました。キャプテンを務めさせていただいた湧太郎とはコーチと選手の関係でした。彼がこのチームに入らなかったらサッカーコーチとしての今の自分はありません。それを感謝するとともに、他の選手だったら手放しで誉めたようなことも親子ということで少しの躊躇がありました。振り返ると頑張っている時もそうではない時も何でもいいからもっともっと誉めてやればよかったな、と思っています。ほとんどのことはとらえ方や切り取り方で誉めたり、労ったりできます。みなさんは思いっきり誉めていますか?
ご家族での楽しい時間に富ヶ谷SCでの体験が少しでも関われるといいなと思っています。ひきつづき、よろしくお願いします。
ミムラ
【4年生】練習試合レポート(vs 千駄谷SC)
コーチの吉野です。
1月26日(土)千駄ヶ谷小学校で行われた4年生練習試合(vs千駄谷SC)の総括です。

お当番さん、ユウヤママの「前回来た時は砂のグラウンドでしたよね」との一言にハッとしました。というのも私の子供達が千駄谷SCにお世時になっている関係で千駄ヶ谷小に行く機会が多く、最近はすっかり千駄ヶ谷小=天然芝グラウンドという認識だったからです。
調べると2022年に天然芝となったようなので、少なくとも2年以上の歳月を経て、千駄谷SCホームでの練習試合となりました。

これまで区民大会等あわせ、千駄谷さんとは数度の対戦をしてきました。
年少の頃は勝ったり負けたりの繰り返しで良いライバルと思ってましたが、試合数も練習時間も上回る彼らには歳を重ねるごとに、少しずつ差をつけられていったという印象があります。
そしてこの日は、その差を強烈に見せつけられました。
結果は全敗。こちらの得点は、キョウイチ・トモカズの個の力に頼っての1点のみ。
かたや千駄谷はグラウンドを前後左右大きく使い、全員が連動するサッカーでポゼッションも多く常に試合を優位に進めていました。
グラウンド上の選手たちは、いやがおうにも肌で実力差を感じたようです。
この差ができた理由は大きくわけて2点あると思います。

1点目は試合経験の差。千駄谷はブロック大会などに参戦し、毎週末のように練習試合を組んでいます。比べ富ヶ谷は対外試合は渋谷区民大会が主で、コーチ数も少なくなかなか練習試合が組めません。これはもちろん選手達がどうにかできることではありません。長年チームが抱えている課題で、なかなか対応ができないのが現状です。(私の事情で言うと、仕事の都合でなかなか先の予定が立たなく、さらに、シニアリーグに参戦しているからです。申し訳ないです。)

2点目はトラップ・パス・キックなど基礎スキル。
こちらは先程の理由とは異なり、基礎練習により克服できます。千駄谷でいうと、最初の30分ほどは、集合・整列・挨拶をすぐに済ませ、選手自身がストレッチ・ボールタッチなどの基礎練習をみっちりとこなしています。練習時間外にも遊びとしてサッカーをする機会が多いようです。
足元の不安をなくすことで、目線を上に上げる事ができ、グラウンド上でのプレー判断につながるので、ここの意識を高めてもらえるよう、より良い練習メニューを模索していこうと思います。

完敗はしましたが、全く歯が立たなかったわけではなく、要所要所でチャンスは作れていました。それは富ヶ谷の選手達もこれまでの数年に渡り練習を重ねてきたからです。受験やその他の事情で現在のメンバーでサッカーができる時間は、本当に残りわずかとなります。より一層、時間を大切にすることを意識して、これからも仲間とサッカーをできる喜びを味わえるよう練習をしていきましょう。
年始のご挨拶
明けましておめでとうございます。
監督の内藤です。

先日5日より新年の練習は開始しておりますが、本日は毎年恒例となる代々木八幡宮様での安全祈願のご祈祷をいただいてまいりましたので、年始のご挨拶を兼ねてご報告申し上げます。

ご祈祷のために参拝したのは三村キャプテンを含む6年生と5年生、コーチ陣(と間違えてやってきた4年生)15名です。

今年1年が、怪我や病気のない健やかで明るい1年となるよう、そして実力や努力を超えた最後の運の部分で大切な試合に勝てるよう、選手ともども祈念して参りました。

今週は成人の日を含む3連休となります。
その成人の日である13日は、駒沢公園のサッカー競技場にて、U-12渋谷区選抜チームとU-12目黒区選抜チームの交流戦が予定されています。この栄えある渋谷区選抜に、当クラブの6年生、石関理玖選手が選抜されました。
同選抜チームには、かつて石関選手とともに近年まで当クラブに在籍していた田村選手(現在は千駄谷SC)、吉田選手(現在はFCトリプレッタ渋谷)も名前を連ねています。3名が渋谷区を背負って、立派に活躍してくれることを楽しみにしております。

なお、本日の代々木八幡宮参拝に際して、八幡宮前の信号にて偶然に秋元 元コーチ、ならびに宇都 元代表とばったり遭遇しまして、富ヶ谷SCが変わらず元気に活動していることをお伝えできました。このような機会にふれますと、地元の方々に愛され続けるクラブに関われていることを、心よりありがたく思います。

さて、新しい1年が始まりました。
サッカーを通して子どもたち一人ひとりがどのように成長するのか、会員保護者の皆さんと手を取り合って見守り、その喜びを共有できる一年となりますことを、心より祈っております。

それでは
簡単ではありますが年始のご挨拶とさせていただきます。

本年も何卒、よろしくお願い申し上げます。

富ヶ谷SC 監督
内藤 洋史
【3年生】秋季区民大会2024 順位決定トーナメント(2) 総括
年内最終活動日となった12月22日(日)。
3年生の順位決定トーナメントの最終戦が開催されました。

勝利したチームは7位(上部トーナメントとあわせて考えると15位)、負けたチームは最下位の8位(16位)が決定する、ある意味で負けたくない大一番。
ただこの日、シュウは参加できず、3年のサエとナツも体調不良で欠席となりました。
7人で迎えた今年最後のこのマッチ、3年生チームは見事に勝ち取りました。

■出場選手

シンノスケ
ダイチ
ミドリ
コウ(2年)
ガク(2年)
エイタ(2年)
ヒロト

■ vs セントラルE 勝ち 2-1

ゴールを決めたのは2点ともガク。
いずれも、相手のゴールキックからの立ち上がりをパスカットしての得点でした。
その意味では、自陣の守備から攻撃を組み立てて・・・という流れのゴールではなかったですが、それでもこのゴールには大きな意味があったと思います。

それは、自分たちがこれまでやってきた、ゴールキーパーによるサイドバックへのゴールキックへの深い理解があったと感じられるからです。自分たちがゴールキックを丁寧につないで行くスタイルを繰り返しているうちに、相手にされたらいやなことが体にしみ付いたのだと思います。
どこでどのようにボールを取られるのが怖いのか。
サイドから不用意に中央に戻すと何が起きるのか。

ボールを受けたサイドバックはどのようにトラップして、どこを見るのか。

そのあたりの理解の深さが、この2点のゴールと、勝利に表れていると僕は感じました。

止める、蹴るが発展途上にある段階でのコンパクトなパスサッカーはリスクそのものです。
でも、全員がゲームに参加できるこのスタイルこそ、全員が成長し、全員が楽しめる、誰もおいていかないトミサカ流のサッカーだと考えています。

裏を返せば、全選手が”止める、蹴る”ができるようになると、一気に強力なチームが出来上がるわけです。


そして、この年末にこのレベルの総括を書くことができたことに、僕は大きな感動を覚えます。
今年の春の大会予選の総括の書き出しはこのように書いていたのです。

----
今回の大会に望む10人のメンバーは、まだ”同じサッカー”を共有していません。わかりやすくいうならば、「自分たちらしい攻め方、守り方」というものができあがっていない、そんな状態で大会に望むことになりました。

ディフェンスライン(ディフェンスの選手の縦方向の位置を1直線に整えている状態)を高く保ち※、相手から奪ったボールをショートパスで繋いで攻撃を組み立てる。日々の練習では、そんなサッカーを組み立て中でした。
----

この冬、”同じサッカーの共有”はできあがりました。
ここからは、個人戦術を伸ばす段階に進みましょう。

冬休みの間も、なるべく多くボールに触る機会を持ち、次の大会であっとおどろくゲームを見せてほしいと思います。



内藤
【3年生】秋季区民大会 順位決定トーナメント(1) 総括
監督の内藤です。
12月だというのに、例年より暖かい日々が続いていますね。とはいってもこのところは急激に冷え込んできて、日陰では動いていないと身にしみる寒さになってきました。そんな気候の12月15日の日曜日、3年生の順位決定トーナメントが開催されました。

予選リーグを3位で通過した3年生チームは、順位決定トーナメントの初戦となる1回戦で、別の予選リーグで4位だったチームとあたりました。そのチームは本町スポーツ少年団。そのゲームに勝てば、順位決定トーナメントのベスト4が決定します。

選手たちにもそのことを十分に理解してもらってから、ゲームに挑んでもらいましたが、さて・・・。

■1回戦  vs 本町

前半開始からしばらくの間、富ヶ谷SCが相手を押し込む時間が続きました。しっかりとボールを保持し、短いパスでボールを動かしていきます。しかし、ボールは持てているけどシュートを打つところまではいけませんでした。そのうち、本町がこの試合のファーストシュート。立て続けにくり出される本町のカウンターに、富ヶ谷の守備が対応できなくなってきました。そこに加えて、最近みんなで共有している「ディフェンスラインで中に戻すのは危険」という約束事が守られないシーンがあり、それがそのまま失点に繋がりました。前半だけで3失点。それも、エイタのナイスセーブがなければ6点以上失点していてもおかしくありませんでした。なかなか厳しい展開でハーフタイムを迎えます。

ハーフタイムでは主に守備の話をしました。
・サイドバックのボールを中に戻すのはやめよう
・ディフェンスラインをしっかりとそろえて、上げ下げしよう
・ミッドフィルダーは、相手のカウンターの際、しっかりと自陣ゴール前まで走って戻ろう
・サイドバックは、ゴールキックを確実に受け取れるよう距離を取りすぎないよう注意

後半になると、守備が固くなり、相手のカウンターをうけてもなんとか失点を防ぐことができました。そして、抜け出したエイタが見事に得点を決めて、後半だけ見ると1-0と押し勝ちました。

とはいっても、前後半でみれば 1-3 という負け試合になりました。ベスト4はかなわず、ここからは5位を目指す戦いに切り替えました。

負け 1-3

■第2試合 vs 渋谷東部A

拮抗したゲームになりました。富ヶ谷のパスもよく回っていましたが、やはりなかなかシュートまでたどり着けません。
PK戦になるかも・・・と思った後半の終盤、立て続けに2失点。あいにく、本日は勝利なしの1日になりました。

負け 0-2

■次の試合に向けて

チームのコンセプトはしっかりと言葉で言えるレベルになっているし、試合中にそれが実行され、選手間で共有されていることも感じます。なので、ここから先は、選手個別の成長と工夫が、勝利に必要な段階になってきています。
今年の最後の公式戦は、今週の日曜日の順位決定トーナメント7位決定戦です。
気持ちもとっても大切ですが、気持ちだけで勝てるものでもありません。時間は少ないですが、勝利のために各選手に一言ずつ。

シンノスケ・・・バランスよくゲームに関わることができています。ゴールキックのとき、もう少し位置取りを工夫できると思います。また、コーナーキックや、相手を押し込んでいるときは、積極的にゴールを狙ってください。君のキック力であればネットを揺らすことができるはず。

ダイチ・・・ゲームの中で、一番多くボールに触れてゲームに関われていると思います。でも、守備に関しては約束事があります。(試合中、その後にも伝えましたが、)ディフェンスラインより下がって守るのはやめておこう。その理由は説明したけれど、よくわからなければもういちど監督に聞いて下さい。あと、トラップしてからシュートまでの時間をもっと短くできるはずです。そのために、ぜひ自分なりの工夫をしてみてください(右側からゴールに向かっていても、左足でシュートが打てるようアウトサイドを身につけたのと同じように・・・!)。

ミドリ・・・ボールが回ってきたときの安定感が、夏前と比べて見違えるほど強くなりました。相手との1対1も積極的に挑めています。一方で、ゴールキックが自分ところに来る回数が少なかったことに気づきましたか?ゴールキックのとき、ゴールキーパーが安心してパスをしてもらえるよう、相手選手が近くにいないかよく見てみましょう。相手選手が近くにいたら、離れていくことが大切です。

ナツ・・・ポジショニングも、ボールタッチも、ラン(走ること)もよくできています。先週の練習、そして試合間でも伝えましたが、トラップの一工夫をするだけで、サッカーはもっと楽で、楽しくなります。サイドバックからボールが渡ってきたとき、そのサイドバックの方に体を向けて足元に止めるのは、ナツからボールを奪おうと考えている相手選手にとってはラッキーなことです。大抵の人はそうするからです。予想通りだから取りに行きやすいのです。だからこそ、遠い方の足で前を向きながら、トラップをコントロールして少し離れた位置にボールを転がす。それだけで、相手選手を出し抜くことができます。試合中、2回ほど成功しましたね。これからもチャレンジしてください。

コウ・・・普段の2年生の試合には存在しないオフサイドというルールに少し戸惑っているかもしれません。でも、うまくオフサイドラインを利用すれば、コウのドリブル突破力とパスセンスが最大限に発揮されると思います。少し後ろにいる味方の選手がボールを持ったあと、そこからパスが自分もしくは自分の前のスペースに来るとき。どういうコースを走ってどうやってオフサイドラインを抜け出すとよいか、いろいろ考えてみましょう。紙とペンを使ってもよいかもしれません。

ガク・・・相手のカウンターのとき、誰よりも早く、そしてそのカウンターよりも速いスピードで自陣に戻る姿がとてもかっこいいです。シュートの決定力もあります。あとは、他の選手からパスを引き出すための工夫ができれば、ボールを持てる時間がぐっと増え、ゴールやアシストの数がすごく増えると思います。また、体を使って相手の動きを邪魔するなど、まだまだたくさんのびしろがあるので、さらにレベルアップしていきましょう。

エイタ・・・ゴールキーパーとしてもストライカーとしても、その存在感は3年生の試合の中でも抜群です。強いて言えば、ポストプレーのような、新しい仕掛けを身につけるのも良いかな、と感じました。自分のところにボールが来たら積極的に前を向いて、ゴールに迫ろうとする姿勢はとてもよいことです。でも、実際に体験したと思いますが、そのエリアは相手の守備が最も厳しいところです。相手の足は早く、人数も多い。一人では厳しいときが多いのです。だから、味方を待って連携するために、一旦相手を背負って、自陣ゴール側を向いてボールキープしてみましょう。顔をしっかり上げれば、エイタならその景色からいろんなアイデアが浮かぶはずです。

サエ・・・他の習い事もあり、大会まで少し練習に参加できない期間がありましたね。その間に、チームはいくつかの約束事の理解を進めていました。サエも、今回の試合を通して、たとえば「ディフェンスラインでサイドから中に戻さない」などの約束事にふれ、理解する機会を持つことができたと思います。だからこそ、試合後にサエはこう言えたんだと思います。「負けたけど、いつものサッカーより全然楽しかった。パスもできたし。」
他のメンバーと約束事を共有して、同じゴールを守り勝利を目指す。これからもその楽しさを一緒に体験していきましょう。

ヒロト・・・本当に1対1に強いですね。相手をドリブルで抜くことはなくても、誰も自分を抜かせはしない。そんな、圧倒的な勝負の強さを感じます。センターバックとしてその強みをますます伸ばしてもらいながら、新しい役割もお願いしたいと思っています。それは、ワンタッチでのロングシュートの名手となることです。味方のコーナーキックや、ハーフの選手からの落とし(バックパス)、あるいは相手選手のクリアボール。相手陣内の中央、少し後ろにいるセンターバックのヒロトだからこそ、そのボールをダイレクトでロングシュートする機会があるのです。ぜひ、自分の方に転がってきたボールをダイレクトでロングシュートする練習を積んでください。


さぁ、今年最後の試合がやってきます。
後悔のない、満足のいくゲームを目指しましょう!
【2年生B】秋季区民大会2024  順位決定リーグ総括
アシスタントコーチの金子です。
2年生秋季リーグBチームについてレビューします。

予選からやることは変わりません。今回も富ヶ谷Bは(1)ゴールに向かうプレーをすること、(2)前からプレッシャーをかけることを目標としました。チーム結成から1ヵ月弱、練習でも繰り返し伝えてきましたが、かなり浸透し習熟度も上がっていました。

結果は2勝1敗で見事1位!今回は5位リーグではありましたが実際に対戦してみるとどのチームもとてもよいチームで簡単ではありませんでした。そして16時半と遅めのスタートで気温も下がっていた中試合への入りが難しい状況でもありました。それでもしっかり1位になるあたりやはり富ヶ谷Bは力があるなと感じました。どの選手にもストロングポイントがあり、選手起用に関しては実はどの選手を出しても大丈夫という安心感を感じていました。

vs 猿楽
⚪2-1
得点者 : コウ(ガク)、コウ(ガク)

vs 本町A
⚫0-1

vs 本町B
⚪2-0
得点者 : コウ(ワク)、コウ(リン)

⇨見事1位!

やや戦術的な話をすると、今回の2失点は、こちらのミスもありつつも、どちらも最後は2対1のシチュエーションで簡単に崩されています。その点、富ヶ谷の選手は、2対1の局面で無理矢理シュートに持ち込んでしまったり、そもそも2人目が出しどころを作れていなかったり。2対1は出し手と受け手両方の意識付けが不可欠で繰り返し練習し身に付けていくことが必要だと感じました。ちなみに、今回は裏目標として実は「2対1を見つけてみよう」と話していました。今後の練習・試合でも、「2対1を認識し、引き付けてからパスをする」ことを次の目標として取り組んでいけたらと考えています。

今回もチーム目標の(1)(2)については試合内外でかなりしつこく伝えていました。(1)はサッカーの本質だと思いますし、(2)とも関連深い「運動量・切り替え・球際」はどんなスタイルのサッカーでも最低限必要な土台(であることに加え意識次第で誰でもある程度できること)だと考えているからです。逆に(1)(2)以外のところは基本的に選手たちに任せていました。選手たち自ら考えて判断してもらいたいとの想いからです。本町A戦で相手陣内から相手のFKになる場面がありました。その際相手の左サイドハーフの選手がどフリーとなっていました。いち早く気が付いたのはベンチにいたシンタロウでした。ただ私も含めベンチからは何も言いませんでした。相手のFKは見事にそのフリーの選手に渡り、結果的に富ヶ谷Bのピンチになってしまいました。おそらくシンタロウはピッチ内の選手に伝えればよかったと後悔したと思います。でももし私が伝えてしまっていたら自分が言わなくても誰かが言ってくれるだろうと思ってしまう。もちろん結果も大事ですが、自ら考えて判断できる選手になってもらいたい、できるだけその機会を多く与えてあげたいと考えています。

このチームで始動してからもっと自分たちで話しなさいと選手たちに伝えてきました。コウノスケはキャプテンとしてそれを率先して実践してくれました。自分たちで考え状況に合わせて自分たちで調整できるチームは強いと思います。特に劣勢の時/負けている時は無口になりがちです。静かに黙ってプレーするのではなくどんどん話し合ってもらいたいです。
【2年生A】秋季区民大会2024 決勝トーナメント
コーチの渡辺です。

11月23日(土)、2年生秋季大会決勝が開催されました。富ヶ谷SCはAチームが決勝トーナメント、Bチームが5位リーグを戦いました。この日は風が強く肌寒い一日となりましたが、選手たちは最後まで元気に走り抜き素晴らしい結果を残してくれました。

Aチームは勝てば4位以上が確定する初戦を同点で引き分け、10人目までもつれたPK戦で惜しくも敗れてしまいましたが、その後の2戦を勝利し、堂々の渋谷区5位入賞を果たしました。5位リーグを戦ったBチームは2勝1敗で5位リーグ1位となりました。

Aチームの方は、初戦同点で引き分けた渋谷東部Aが決勝まで進み千駄ヶ谷との決勝も0−1の僅差で準優勝であったことを考えると、本当に紙一重の結果であったと思います。初戦は惜しくも敗戦となりましたが、そこからしっかりと持ち直し、2戦目のトリプB戦は先制点を奪われた状態から同点に追い付きPK戦を制して、その後の美竹戦もしっかり4−1で勝ち切ってくれました。プレッシャーがかかる中、逆境を跳ね除けて勝ち進んだ選手たちの経験と精神的な成長は来季にむけて大きな財産になると思います。

Bチームの方は追って金子コーチからレビューいただきますが、予選から決勝リーグまでの期間を通して、一人一人が素晴らしい成長を見せてくれました。金子コーチの目指す前線からプレスをかけてボールを奪い、前にボールを運ぶサッカーを選手たちは見事に体現してくれました。Bチームは普段の紅白戦でもAチームと遜色ない強さを見せていましたが、決勝リーグでもその力を存分に発揮してくれました。しっかりとプレスをかけて相手に自由を与えないこと、相手から奪ったボールを前に運ぶことはサッカーの基本ですが、ここにフォーカスするだけでもここまで十分に戦えるチームになれるということは嬉しい驚きでしたし、来季の戦術の基礎としていきたいと思います。

来季はいよいよ8人制のサッカーに移行しますが、この2チームが融合して、より強くより楽しいサッカーを見せてくれることを想像すると今からとても楽しみです。とはいえ、もし本当に優勝を狙うのであれば、まだまだ技術、体力、経験、気持ちなど全ての面で一層の努力が必要だと思います。8人制サッカーに向けて、更なる高みを目指して、練習も進化させていきたいと思いますので、一緒に頑張っていきましょう。

以下はAチームのレビューです。Bチームの総括は金子コーチに別途レビューしていただきます。
なお、今回も文章を長く書き過ぎてしまいましたが、最後に選手ひとりひとりにコメントを書いているので、そこだけでもご確認きただいても大丈夫です。

【Aチーム結果】
VS渋谷東部 A 0−0(P K:6−7)
 得点者:(PK:エイタ、ケイヒル、アサヒ×2、シュウ、ヒロト)
VSトリプレッタB 2−2 (P K:3−1)
 得点者:アサヒ、ヒロト、(PK:エイタ、ケイヒル、アサヒ)
VS美竹 4−1
 得点者:エイタ×2、ケイヒル、OG

【戦評】
VS渋谷東部 A 0−0(P K:6−7)
 得点者:(PK:エイタ、ケイヒル、アサヒ×2、シュウ、ヒロト)
この試合で富ヶ谷は渋谷東部の前線の3選手の連携を封じつつ前でプレスをかけてショートカウンターを狙う作戦でしたが、相手の前線の攻撃を封じることには成功したものの、下がって守りすぎたため、前からのプレスが機能せず、何度かゴールに迫る形は作れましたが、千駄ヶ谷戦を1失点に抑えた相手のDFの対応力も想像以上に高かったこともあり、思うように攻撃を展開することができませんでした。そう考えると、渋谷東部Aを苦しめた富ヶ谷Bの左右ウィングのガクとコウのプレスと、ディフェンスラインまで戻るスプリントは特筆すべきものがあると思います。

渋谷東部の攻撃をしっかり抑えたディフェンスは素晴らしかったですし、ピンチを感じさせないセービングを見せたカイも見事でしたが、前線からの守備については、サイドハーフのプレスが機能しない時点でワントップによるプレスに切り替えるなど対策はできたかもしれません。当初の作戦では、サイドハーフがプレスに行けるようにワントップはプレスに行かずに引いてカバーするように伝えていたため、中途半端なプレスとなってしまいました。これは指示が良くなかったこともあり、選手たちには申し訳なかったと思います。ただ、作戦と実際の状況が異なることはよくあることで、実際に試合が始まってからは選手たち自身がプレーする中で臨機応変に対応して行くことも求められます。この点については、選手たちに作戦を押し付けるのではなく、選手たち一人一人が自ら考えて対応できるよう、選手たちの判断する力を養い、自主性や主体性を育んでいけたらと思います。

P K戦は公式戦では初の経験でしたが、普段経験することのない大きなプレッシャーがかかる場面で、キッカー、キーパーともに最後まで堂々とその力を十分に発揮してくれたと思います。メッシでもPKを外すことはあるし、エデルソンでもすべてのPKを止めることはできません。そう考えると選手たちのプレーはとても立派だったと思います。残念ながら結果は伴いませんでしたが、重圧を跳ね除けて、大会準優勝チームと最後まで互角の戦いを演じられたことについて、ぜひ胸を張ってほしいと思います。

VSトリプレッタB 2−2 (P K:3−1)
 得点者:アサヒ、ヒロト、(PK:エイタ、ケイヒル、アサヒ)
トリプレッタBは渋谷東部のような組織的なチームではないものの、選手全員が前からどんどんプレスをかけてボールを奪ったら前にドリブルでボールを運び、ボールを奪い返されても別の選手が次々にプレスをかけて同じように前にボールを進める波状攻撃を仕掛けて来る推進力のあるチームでした。前後半とも、そのような攻撃に押し込まれての失点でした。

そのような形で、前半に先制されてしまいましたが、後半早々に中盤でルーズボールを拾ったヒロトがエイタにつなぎ、そのボールをエイタが前に運び、相手との混戦でこぼれたボールに走りこんだアサヒがこれを押し込み同点に追い付きました。その後再び勝ち越されましたが、自陣でボールを奪ったエイタが前線までボールを運んでシュートを放ち、これは惜しくも相手キーパーに跳ね返されましたが、このこぼれ球に誰よりも速く詰めたヒロトが豪快に押し込み再び同点に追い付きました。

全体的にお互いにプレスをかけてボールを奪い合う展開の中、後半は富ヶ谷のプレスが勝り、シュートまでも持ち込む回数が多かったように思います。しかし、試合時間内に勝ち越すことはできず、2試合連続のPK戦にもつれ込みました。前の試合でのPKの経験が生きたのか、今回はきっちり3本決めて、相手が1本外したため、3点先取してこのPK戦を制しました。

先制される中で逆転に成功したことはすばらしかったと思いますが、振り返ってみると、相手が全員でプレスをかけて来る分、その裏のスペースが空いていることも多かったので、パスをつなぎ仲間を有効に使うことができればもう少し簡単にゲームを展開することができたのではないかと思います。今後は、プレスをしっかり回避できるテクニックを身に着けつつ、さらに数的優位を生かして相手を簡単に崩していけるようなサッカーが展開できるようにレベルアップしていけたらと思います。

VS美竹 4−1
 得点者:エイタ×2、ケイヒル、OG
美竹は初戦で千駄ヶ谷に0-1で敗れ、2戦目を渋谷東部Bに1-0で勝利して5位決定戦に進んだチームですが、この試合ではディフェンス3枚、トップ2枚で全体的に引き気味の布陣であったため、ほとんどの時間を相手陣内でプレーすることができました。相手のトップに入ったボールはアサヒとソウジが素早いプレスでほとんどボールを奪い返し前にボールをつないでくれました。前線ではシュウが「くさび」(2つのもの間に入ってそれらをつなぎあわせるもの/サッカーではパスをもらってさらに次の選手につなぐプレー)の動きでさらに前線の選手にボールをつなぎ、富ヶ谷のテンポでゲームを進めてくれました。ケイヒルとエイタは前線からのプレスで相手からボールを奪ったり、また、仲間からのパスを受けてから前線に攻め上がり幾度となくシュートを放ちました。ディフェンスラインもしっかり押し上げられていたため、ディフェンスのアサヒやソウジからも何本もシュートチャンスを作れていたことも良かったと思います。

そのような流れの中から前線でこぼれ球に詰めたエイタのシュートで先制、後半には、エイタのコーナーキックにシュウが飛び込み、その裏にいたディフェンスに当たったボールが相手ゴールに吸い込まれ追加点。さらにケイヒルが中盤をドリブルで攻め上がりセンタリング、そこに飛び込んだシュウのシュートははじかれますがこぼれ球にさらにケイヒルが詰めて3点目を獲得。その後、ゴールキックのインターセプトから失点してしまいますが、高い位置にディフェンスラインを上げていたソウジが相手陣内でボールをインターセプトし、エイタへの絶妙なスルーパス、これをエイタがしっかり決めて4点目。その後は途中交代で入ったシュウヘイをはじめ全員で最後まで守り切り、しっかり前線からプレスをかけ続けて相手に自由を与えず、4-1で試合を終えました。

予選では引いて守る相手を攻めあぐねる試合も見られましたが、この試合ではしっかりとディフェンスラインを上げて、ディフェンスも含めて全員が攻撃参加することで得点を重ねることができたことは大きな成長だったと思います。

以上の結果、見事5位入賞を果たしましたが、振り返ればいくつかの課題が思い浮かびます。渋谷東部戦では相手を警戒しすぎて前からのプレスが止まってしまっていたこと(→カウンターを警戒しながらどのように前からプレスをかけていくか)、トリプ戦ではしっかり攻撃に人数をかけられたもののプレスの強い相手に押し負けて失点してしまった事(→相手の強いプレスをどう回避していくか)、相手が前のめりでディンフェンスに人数をかけていないとき、そのアドバンテージを活かせなかったこと(→カウンター時の数的優位をどのように生かしていくか、数的優位をどのように作っていくか)、等多くの課題が見つかったと思います。

これ以外にもそもそもの基礎的な部分として、プレスの速さ、リスタートの速さ、相手からボールを奪うディフェンス、相手を遅らせるディフェンス、ドリブルの技術(視線を上げて周りが見えるようにドリブルできてきるか)、トラップ(相手の距離やスピード、仲間とゴールの位置、トラップ後のプレーを意識しながらトラップできているか)、キックの精度やパスを出すタイミング(ドリブルできるタイミングで焦ってパスしていないか、しっかり相手を引きつけてからパスできているか)等、公式戦に向けて取り組んできた様々課題にも引き続き取り組んで行く必要があります。

さらに3年生の大会からは6人制から8人制に変わり、フィールドの広さ、ペナルティエリア、ゴールの大きさが変わるため、これに適応できるような基礎技術や体力を向上させていく必要がありますし、オフサイドのルールも追加され、プレイヤーの人数が増える分、ディンフェンスやオフェンスのバリエーションも今よりも複雑になっていく中で、戦術に関する共通認識も作っていく必要があると思います。

これらの課題に取り組みながら、練習試合もできるだけたくさん経験し、次の大会に向けて準備を進め、レベルを上げていけたらと思います。

最後に選手一人一人にメッセージです。
カイ:カイは課題を提示すると、それにしっかりと取り組み課題をクリアしてくれます。一つの課題に集中して取り組み、努力を続けてそれを乗り越える力があると思います。これまでも、相手の位置に合わせたゴールキーパーのポジショニング、ルーズボールに飛び出すディフェンス、正確なパントキック等、一つ一つの課題に取り組んで、いろいろな武器を手に入れてくれました。それでもまだまだ伸び代は沢山あります。ロングキックや、キャッチング、左右上下のボールへの反応・セービングなどの技術面についてはきっとカイの努力を続ける姿勢があれば技術の向上が期待できると思います。これに合わせて、カイにはぜひ、判断力も養ってほしいと思います。判断力とはつまり、常に周囲の状況を把握して、次の展開を考えながらプレーできることです。例えば、ゴールキックのパスコースについて、相手にとって危険なコース、自分たちにとって安全なコースはどこなのか、相手の体制が整う前に素早く判断して実行に移す必要があります。そのためには周囲の状況を常に把握しておく必要があります。これがセットプレーではなく、ビルドアップのタイミングでは相手からのプレスがかかる中で同じ判断をしなければなりません。ボールを受けた時に焦らないよう常に相手や仲間、ゴールのの位置を把握しておくこと、そのために、顔を上げてトラップやドリブルできることが必要になってきますが、そうした足元の技術や意識もぜひ身につけていってほしいと思います。

ソウジ:ソウジは秋季大会を通じて大きく成長した選手の一人だと思います。普段の富ヶ谷での練習時間外での自主練への取り組みや体調管理への意識を聞いて、大会を通じての素晴らしいパフォーマンスも納得でした。特にディフェンス時に相手に対するプレスの距離をしっかり詰められるようになった点は大きな成長が見られたと思います。今大会でも、そのしっかりとしたプレスで何度も相手の攻撃の芽を摘んでくれました。またキック力がついたことでキックオフでのロケットスタートや自陣から相手のディフェンスの裏へのフィード、相手陣内でのロングシュート等、ディフェンスラインからしっかり攻撃の起点を作ってくれていました。引き続き今の努力を続け基礎技術の向上を目指して欲しいと思います。また、8人制に向けて自主練の強度も上げて、浮き球の処理や、相手からプレスを受けても焦らずに対処できる足元の技術など、更なる技術の向上を目指してほしいと思います。

アサヒ:アサヒも前回大会から大きく成長した選手の一人だと思います。もともと足元の技術の高い選手でしたが、その反面ボディコンタクトを避ける傾向がありました。しかし、今大会では闘志あふれるプレーで相手に素早いプレスをかけてボールを奪うシーンが何度も見られました。こぼれ球への反応も今までとは段違いで、トリプ戦での先制点ではこぼれ球にしっかりと詰めて貴重な同点弾を決めてくれました。中盤もディフェンスもこなせるユーティリティの高さもあり、ディフェンスラインからの攻撃参加は富ヶ谷の強力な武器になっていました。アサヒの課題は判断力の向上だと思います。相手のプレスをしっかり見極めて、ドリブルで運ぶタイミングなのか、ボールをすぐに離して仲間にパスを出すタイミングなのか、判断をより素早くできるようになると相手にとってより脅威になっていくでしょう。

ヒロト:ヒロトはとても体力のある選手で、ディフェンスラインから最前線まで縦横無尽に走り回る富ヶ谷の心臓です。また、大事な時に決めてくれる勝負強さも持っています。今回もトリプ戦での同点弾に助けられました。また、今大会では浮き球の処理が秀逸でした。おそらくこれは練習の紅白戦でリンにパントキックでそのままゴールに決められてしまったときの悔しさから浮き球が地面につく前に触ると決意したのだと思いますが、それ以来、浮き球に必ず反応し、地面にボールが着地する前に必ずボールを跳ね返してくれるようになり、相手陣内でプレーをする確率を高めてくれていますが、チームを助ける素晴らしいプレーだと思います。ヒロトの課題としては、ドリブルのレベルアップを期待したいです。これは相手を抜くドリブルではなく、ボールを運びながらしっかり周囲を見て、ドリブルのコースを判断し、ボールを奪われないドリブルを身に着けてほしいという事です。たまにボールをインターセプトした後に焦ってボールを闇雲に前に蹴ってボールを奪われたり、ドリブルのスピードを抑えられずにそのまま相手ディフェンスに止められてしまうことがありますが、しっかりと顔を上げてドリブルして、相手につぶされる前に落ち着いてしっかり仲間にパスをつなげるようになるとサッカーのレベルが大きく変わってくると思います。

シュウ:シュウは、球離れとポジショニングがとても良い選手です。富ヶ谷では、ボールを奪ってからシュートまで一人で狙ってしまう選手が多く、単調な攻撃パターンになってしまうことが多いですが、シュウはボールを受けてから3人目にパスをつなぐことで、よりダイナミックに攻撃を展開し、チャンスメイクの起点となってくれます。シュウはただ「くさび」になるだけではなく、パスをつないだ直後にさらにボールを受けやすい場所にポジショニングしたり、ゴール前のバイタルエリアに走り込んでワンタッチで簡単にゴールを奪ったりと常に次の有効な攻撃のポイントに移動できるポジショニングの良さも魅力です。決勝トーナメントではゴールには届きませんでしたが、予選では3得点で決勝トーナメント進出の立役者となってくれました。美竹戦での相手のオウンゴールもシュウのゴール前への飛び込んだ動きがきっかけとなっていたと思います。シュウの課題は、前線でのプレスの強度とシュート力の強化だと思います。前線からのプレスではもっと相手との距離感を詰められると思いますし、パスコースを予測して、インターセプトや、トラップを狙うプレス、相手を振り向かせないようなプレッシングができると前線でより脅威になれると思います。また、今回の大会ではゴール前で何度もチャンスを作ってくれましたが、シュートの威力があと少しだけあればもっと得点を重ねることができたのではないかと思います。左右の足でシュートを打てるところも魅力ですが、コースを狙ってしっかり体重を乗せてシュートし得点を量産できるようシュート力の強化にもチャレンジしてみてください。

ケイヒル:ケイヒルはスピードもパワーも一回り頭抜けた選手です。6人制のフィールドは少し窮屈そうに見えましたが、8人制になるとまたそのスピードがより生きてくると思います。ケイヒルは富ヶ谷が誇るストライカーの1人ですが、今後、8人制を戦って行く中で一つ成長を期待したい点があります。それは仲間との連携です。8人制ではフィールドも大きく、相手の人数も増える中で、これまでのようなドリブル勝負だけでシュートまで辿り着くことは段々難しくなってくると思います。また、ケイヒルのドリブルは相手を惹きつけるためにその裏にできたスペースを活用することで生まれる大きなチャンスをしっかり使ってほしいと思います。アドバイスとしては、ドリブルの際にしっかりと視線を上げて仲間やゴールの位置を確認できるようにすること、事前にフィニッシュのイメージをもってドリブルすることです。例えば、この位置まで持っていってシュート、この位置までもっていって中央へ折り返す、等必ずシュートを決められる場所、しっかりセンタリングを上げられる場所を作っておき、そこから逆算する形でドリブルのコースを考えられるようになるとドリブルの先のプレーにつながっていくと思います。また、低い位置では無理にドリブルに持ち込まずに仲間を利用することで、また前線でボールを受けなおすことができることをぜひ意識してほしいと思います。ボールを受けたらすぐドリブルということではなく、ここはパスをつなぐタイミングなのかドリブルで勝負するタイミングなのか、ぜひそういった視点を持ちながらプレーしてほしいと思います。ケイヒルの突破力は富ヶ谷の大きな武器です。その武器を上手に使う方法を考えながらレベルを上げていきましょう。

エイタ:エイタはシュート技術が高く、トラップやドリブル、パスも高いレベルでこなせる器用な選手だと思います。前線でのプレスも強力であるため、今回もファーストディフェンダーとして相手のボールを奪い、仲間からのパスにも反応して得点を上げるなど活躍してくれました。エイタの課題は攻撃時の状況判断だと思います。特に相手ディフェンスが厚い状態の時、無理に一人でドリブルで立ち向かうのではなく、しっかりと仲間を使い、数的優位を作りながら相手を崩していく戦い方を意識してほしいと思います。エイタはペナルティエリア付近で相手ディフェンダーが1人くらいであれば状況を打破して得点を狙える選手だと思います。もちろんフリーでボールを受けることが最優先ですが、そういう状況を作り出すためにどのような準備が必要か、得点が狙えるシュートポイントから逆算してポジショニングやオフザボールの動きを考えてほしいと思います。また、ゴール前で数的優位が作れている場合は、狙える時はゴールを狙い、シュートコースがブロックされている時は仲間を使って相手を崩すこと、その選択肢を常に意識してほしいと思います。8人制に向けてサッカーのレベルを上げていき、これまで以上にゴールとアシストの量産を狙える選手に成長してほしいと思います。

シュウヘイ:シュウヘイは富ヶ谷の2年生で一番足の速い選手です。今回の大会でも前線からプレスをかけて勝利に貢献してくれました。しかし、今回の決勝トーナメントではなかなか試合に出られず、美竹戦の後半から途中出場のみとなってしまい、もっと試合に出たいという悔しい気持ちを味わったのではないかと思います。ただ、その後の練習ではその悔しさをバネに、強い気持ちを乗せたプレーを見せてくれています。公式戦後のミニゲームでも前線からのプレスでボールを奪ってゴールを決めるなど大きな成長を見せてくれています。シュウヘイは恵まれた身体能力を持っているので、ぜひそれを活かせるように技術と勇気を磨いてほしいと思います。インサイドキック、インステップキック、トラップ、顔を上げて回りを見るドリブル等まだまだ技術面でレベルアップできる余地は沢山あります。また、球際の攻防や浮き玉の処理など怖がらずにしっかりと距離を詰める勇気も必要です。今回の大会の悔しさをバネに、次の大会でもっと活躍できるよう、レベルアップしていきましょう!
【3年生】秋季区民大会2024 予選リーグ 総括
早いもので、先日の日曜日から12月になりました。ただ、季節の移ろいを体で感じるにはまだまだ温かい日が多く、なんだか地球のことを心配してしまいます。

さて、その12月の初日となった日曜日、3年生の秋季区民大会の予選リーグが開催されました。
今年度から6名体制となったこの学年は、8人制の試合に挑むため2年生の助っ人選手を加えた形でエントリーしています。

春の大会がずれ込んで、終わったのが9月末なので、実のところ2ヶ月しか経っていない中で秋の大会が始まったことになります。その間、3年生の練習参加率が少し少なかったように感じており、チーム全体として新しく取り組めたことはさほどありませんでした。

この日を迎えるにあたり、あまり細かいことを言わず、春の大会で芽生えた彼らのパスサッカーを見守ろう、と考えました。
出場選手は以下のとおりです。

【3年生】
サエ
シンノスケ
ダイチ
ナツ
ヒロト
ミドリ

【2年生】
エイタ
ガク
コウ
シュウ


※2年生メンバーの選考については、得点力が高いことに加えてゴールキーパーとしての成熟度が高い選手を、という基準で行いました。

■試合結果
・第1試合 vs セントラルE
勝ち 1-0

・第2試合 vs 美竹SC
負け 1-5

・第3試合 vs セントラルA
負け 0-12

■全体総括

この学年は、以前は渋谷区4位になったりしていますが、その後たくさんの選手が別チームに移籍をしていき、現在の6名になった今年4月以降は公式戦での勝利がありませんでした。その意味で、第1試合で勝利を勝ち取ったのはとてもよかったですね。それも、自分たちのサッカーの形、つまり自陣サイドから丁寧にパスを繋いでいくパスサッカーで勝ちきったのがすばらしいです。
右サイドバックのサエが出したパスを、エイタが抜け出して受け見事なゴールを決めました。エイタの決定力はさすがですが、加えて注目したいポイントは、サエがラストボールを出したことです。ディフェンスラインを上げることができていなければ、サエがラストボールを出せる位置にいることはできなかったのです。組織的なディフェンスの連携を感じることができました。一緒に連動していたミドリ、そしてラインをコントロールしていたヒロトたちも、このゴール、勝利の立役者と言えるでしょう。

残りの2試合は強い相手との試合になりましたが、第2試合では得点も生まれています。
左サイドからダイチが放ったロングシュートを相手ゴールキーパーが弾いたところ、つめていたガクが見事にネットを揺らしました。強い相手でも自分たちのプレーを崩すことなく、そして一矢報いたのはとてもよい経験になったことでしょう。

ゴールキックを蹴るのはゴールキーパー。
それを受けるのは、まずはサイドバック。その後に受けるのがハーフの二人である、シンノスケ、あるいはナツです。
ふたりとも怖がらずにボールを受けに行ってました。あとは前を向きながらトラップしたり、最初のワンタッチで相手をかわす動きを覚えると、サッカーの楽しさのトリコになるんじゃないかな、と思います。

コウは3年生チームに参加するのはじめてだし、僕の言うパスでサイドから繋いでいくサッカーへ対応できるか未知数でしたが、ポテンシャルの高さを発揮ししっかりゲームに関われていました。オフサイドについては、来年の大会までに慣れていけば問題ありません。

予定があって第3試合だけの参加になったシュウは、1試合だけでも存在感が大きかったです。機敏な動きでシュートに反応して何本もの厳しいシュートを止めてくれました。

パスサッカーは難しいものです。
ロングボールを蹴っていけば、自陣からの脱出の近道になりますが、ショートパスというのは、キックが不正確だったりトラップがしっかりできない、あるいは受け手がパスを受けられる位置に動いてくれないと、すぐに自陣でのピンチになります。でも、その緊張感の中で、全員がゲームに関われるという点において、このスタイルにこだわることにはとても重要な意味があります。

ロングボールで狙ったところに蹴ったり、そのロングボールを受け手がしっかりとトラップするのには、もう少し年数がかかります。それまでは運任せのロングキックに頼らず、動いて止めて蹴って走る、を繰り返すことができるパスサッカーで、全員が参加するサッカーをしっかりと学んで楽しんでもらいたいと思っています。

順位決定リーグでも、みんなのかっこいいパスサッカーを楽しみにしています。


【1年生】春季区民大会2024 決勝リーグ
11月10日(日)春季1年生区民大会 決勝リーグが行われました。予選では3位でしたが、全リーグの3位の中で成績がトップだったので決勝リーグは2位リーグに組み込まれました。
参加選手:ナオヤ(c)、カイ、ケイタ、セン、ヒナタ、ユア、ヨウ、リョウ、

(1) vsセントラルC ⚪1-0 得点:セン
(2) vs東部B ⚪5-0 得点:セン、カイ4
(3) vsセントラルA ●0-1

2勝1敗、堂々の2位リーグ2位。ほんの少し前まで1年生は5人だけで、年長さんに入ってもらってやっとチームが組める状態だったことを考えれば胸を張れる結果でした。何より、サッカーを楽しみながらのびのび個性を伸ばすことに重きをおいた”富ヶ谷スタイル”で勝てる経験ができたことがうれしかったです。
2位リーグということもあり、どのチームも個々のスキルでは富ヶ谷と同じくらいか少し上と思われましたが、2つ勝ち切ることができたのは毎週のトレーニングの賜物だと思います。普段の練習の成果がよく出ていたポイントとして、自ゴールキックからの失点がゼロだったことがあります。ロングキックが飛ばないこの年代では、ゴールキックをどうやって前に運ぶかが最初の課題です。予選、決勝の全6試合をとおして、中央で相手に奪われすぐ攻めこまれるような危ない場面がほとんどありませんでした。富ヶ谷では両サイドに誰かがポジションを取り、守備の手薄なところから前に運ぶことをトレーニングしてきました。もしミスして奪われてもサイドなら誰かが守備に行けます。これを何度かくり返すと相手も両サイドに守備をつけてきましたが、それを見たキッカーは前線の選手にポジションを指示し中央のDFの間を通しました。おしくも得点にはなりませんでしたが、パス一つでおしいシュートまで持ち込めました。他にも試合中のコーチの指示は最小限でピッチの選手たちで考えて判断していた場面がいくつもありました。
これまでキーパー以外のポジションをあえて決めなかった理由がここにあります。サッカーはフィールド上のどこに動いてもいいスポーツです。自分の目で見て判断し、自由に走り回ることを楽しんでほしいと思っています。6人制の小さなコートサイズでパスワークに優れたチームがまだないこの時期なら走力があればこれでも十分戦えます。相手ボールの時はボール保持者に集まってディフェンスします。では、こちらの攻撃時には何を見てどこに動けばいいか。4月からそれをくり返し選手たちに言い続けてきました。ぜひご家庭で選手たちにサッカーでは何を見るのかを聞いてみてください。ほとんどの選手が4つ答えてくれると思います。(答えれなくてもまだまだ言い続けるので大丈夫です!)そんなチームの約束事がゴールキック時のポジション取りに現れています。さっきまで右サイドにいた選手が次の場面では左にいたり、その逆があったりするのはそのためです。ポジションを決めることのメリットはもちろんありますが伝え方を間違うと「そこにいなければならない」と勘違いし、サッカーの醍醐味である自由なプレーが制限されてしまうような怖さもあります。今後は徐々に役割を決めていきますが、目指すのはどのポジションからもシュートを狙えるサッカーです。自分で見て得た情報で判断し、実行できるような自由な選手に成長させていきたいです。
他に良かった点として、全6試合のキーパーを4人(リョウ、ヨウ、ヒナタ、セン)が交代でやれたことがあります。機会はなかったですが他の選手もお願いすればやってくれたと思います。得意不得意は別にしてやってと言われればじゃあやるか、と思えることが大切だと考えています。キーパーを特別なポジションととらえず、失点をキーパーのせいにするのは違うよねという雰囲気ができつつあるのはポジティブな点です。とりあえず、まずは何でもやってみる、失敗をおそれずチャレンジするのが当たり前のチームにしたいです。

最後の挨拶でも言いましたが、公式戦の数が限られている富ヶ谷にとって春と秋の区民大会
は貴重な真剣勝負の場です。普段のトレーニングで判断し、勝つことを優先して出場メンバーを決めました。選手の出場時間に差がでることに申しわけない気持ちはありましたが、ベンチメンバーを含めみんなで勝つことを目指し、喜んだり悔しがったりできるチームだったと思っています。
今の6年生を1年生のときから見てきましたが、伸びる時期は本当に選手それぞれ違います。足が速かったり体が大きいのはたしかにサッカーに有利ですが、個々の特徴の一つにすぎません。体が小さくても、足が遅くても他の特徴や技術を伸ばすことで活躍できるのがサッカーの面白さであり、その個性を見つけて伸ばすのがコーチの仕事です。誰がどんな選手に育つのか、成長を楽しみに長い目で見ていてください。

最後に保護者でありサポーターのみなさん。他のチームには選手だけのエリアに入ってきたり、観戦中に大声で選手に指示する保護者が見られましたが、富ヶ谷には一人もいませんでした。いいチームにはいいサポーターが不可欠です。選手たちを出迎えてくださった拍手の大きさに驚いたし、最後の1本締めも最高でした。今後も熱いサッカーをお見せできるようにみんなで楽しんでトレーニングに励みます。ひきつづき、応援のほどよろしくお願いいたします!

お忙しいとは思いますが、選手たちと一緒にこのレビューを読んで、難しいところは言いかえたりしてくださるとうれしいです。もし分かりにくかったら説明しますので、練習後にでも聞いてください!
三村
【2年生B】秋季区民大会2024 予選リーグ総括
Bチームのお手伝いをさせていただいた金子です。今回Bチームは、(1)ゴールに向かうプレーをすること、(2)前からプレッシャーをかけること、を目標としました。その狙いは、できるだけ相手陣内でプレーする時間を長くし、チャンスを増やしピンチを少なくすることです。(2)については、やや意地悪な言い方ですが、「相手を焦らせる」ようなプレッシャーをかけようと伝えていました。

今回Bチームの戦績は以下の通り4戦4敗と結果こそ振いませんでしたが、観ていてワクワクするようなサッカーをしてくれたのではないでしょうか。選手たちに伝えたのはチームのベースとなる(1)、(2)くらいで、試合中に観られたワクワクするようなプレーの数々はほぼすべて選手たちのアイデアによるものです。例えば、コウやガクがコウノスケに落として(=バックパスして)、コウノスケがコーナーに向かってロングボールを蹴る戦略は強豪の渋谷東部A相手には非常に効果的でしたが、選手たちが自分たちの置かれている状況やチームメイトの特徴を踏まえて自ら判断した結果です。ピッチ上で自由な発想で表現する選手たちのクリエイティビティを今後も楽しみにしています!

vs 渋谷東部A
●2-3
得点者 : コウノスケ、コウ(ガク)

vs 美竹
●0-2

vs セントラルB
●0-2

vs セントラルC
●0-2

最後に、今回の大会で選手たちは本当によく走っていました。翌日筋肉痛になった選手も多かったのではないでしょうか。でも練習の翌日に筋肉痛になることはありますか?練習から大会くらいのインテンシティでできればもっと強くなれると思います。決勝トーナメント、順位決定リーグに向けて練習の質も上げていきましょう!

コウノスケ

キャプテンとしてプレーメーカーとして存在感を発揮してくれました。コウノスケはボールを持った時にタメを作れる選手なので周りによいポジション取りをする時間を与えてくれます。さらに正確なパスも出せるためコウノスケからチャンスが生まれることが多かったです。今回はベンチでの振る舞いも素晴らしくベンチからコーチングをしてましたね。(低学年だと遊んでしまうことが多いので)控えの選手によるコーチングというのはとてもよいアイデアだど思いました。

コウ

コウは何でもできるオールラウンダーですが、この日はサイドで前に進むドリブルがピカイチでした。そしてそこからのクロスが見事でした。クロスの本数はABチーム合わせてもトップだと思います。クロスを上げることは意外と難易度が高い(ドリブル中に中が見れる、前に進みながら横に蹴る)ですが、コウは身体の使い方が上手いのだろうなと感心しました。あとは、チームメイトがコウの特徴を理解して(コウを信じて)ゴール前に走り込めるとより攻撃の厚みが増すと思います。

ガク
ガクは2年生の中で最も突破力、攻撃力のある選手の1人です。この日も持ち前の攻撃力を活かし多くのチャンスを作ってくれました。前からのプレッシャーもとても迫力があってよかったです。それだけでなく、最終ラインまで戻り、何度か決定的なピンチも救ってくれました。ガクのようにボックストゥボックスで(自陣ペナルティエリアから相手のペナルティエリアまで)走れる選手はとても貴重です。相手は富ヶ谷は7人出ていたと思ったかもしれません。

トウマ
トウマのボール奪取力がこのチームの核となっていました。1対1はほぼ全勝だったのではないでしょうか。トウマのところでボールを奪い切ることができるので、そこが富ヶ谷Bの攻撃の起点になり、相手陣内でのプレー時間の長さにつながっていました。成長を感じたのは奪った後に前の選手にボールを渡せるようになりましたね。副キャプテンとしてお手本になるような闘志溢れるプレーを見せてくれました。

タツイチ
タツはとても守備能力の高い選手です。特にボールと相手の間に体を入れるのがとても上手だと思いました。実は今回タツとはマンマークの練習もしていました。紅白戦では試しにエイタをマンマークしてもらいましたが、そのエイタが練習後にBチームのMVPはタツだと言ってました。また、今回はゴールに向かうプレーを意識してもらいましたが、少しずつできるようになってきました。

シンタロウ

シンタロウは責任感が強く特に守備時のポジショニングが上手な選手です。それに加えて、今回の大会では、インターセプト(相手のパスを途中でカットすること)の上手さも光ってました。インターセプトは相手のプレーを予想しないとできません。シンタロウが試合中よく周りを見てよく考えていることがわかるプレーでした。それからキックが上手くなりましたね。チーム目標をきちんと理解し、前にボールをつなげられていました。

ワク
ワクは怖がらずにボールや相手に向かって行ける選手です。また本能的にゴールに向かうプレーができる選手でもあります。そのため今回のチーム目標はワクにとっては当たり前だったかもしれません。紅白戦では、ワクがエイタに激しくプレッシャーをかけ、「プレッシャーをかけたらエイタですら蹴り出した」という発見をチームに共有してくれました。これがチームの基礎になったことは言うまでもありません。試合では、前から献身的なプレッシングをしてくれたり、GKを引き受けてくれたり、チームのためのプレーをたくさんしてくれました。

リン
GKとFWで強みのキック力を発揮してくれました。リンのパントキックやゴールキックはボールを前進させることに大いに役立ちました。それからリンのFW起用は今回Bチームの秘密兵器でした。リンのシュートは会場を沸かすことができます。リンがボールを持つとみんなが期待します。それが富ヶ谷にとてもよい雰囲気をもたらしてくれました。リンとは試合前にシュートを何本打つか約束するのが決まりになっているのですが、簡単に達成してくれるのもお決まりになっています。