【2年A】春季区民大会 決勝リーグ 総括
内藤です。
1週間前に予選リーグを2位通過した2年生Aチーム。その翌週にあたる4/23(土)に決勝の2位リーグに挑んできました。2位リーグということで、強敵ぞろいの4試合でしたが、いずれも熱気のこもったプレーを見せてくれました。
■出場選手
アツト
トウマ
タイチ
ケント
トモカズ
カノト
キョウイチ
アサユキ
■第1試合
vs 千駄谷C
勝ち 5-0
初戦から勢いに乗っていきたいAチーム。圧倒的にボールを支配するも、得点が生まれない歯がゆい前半となりました。しかし前半終了間際、アツトが待望の先制点を取ると、後半は怒涛の4得点。富ヶ谷の勢いが作り出した相手オウンゴールの他は、キョウイチが1得点、カノトが2得点をマーク。
ゲームの組み立てもなかなかよく、トモカズとケントは相手の裏をかくリターンパスを見せたり、カノトは圧倒的なキック力で相手を震え上がらせていました。
■第2試合
vs 美竹
引き分け 1-1
打って変わって第2試合は、序盤から押される苦しい展開に。トウマやカノトがカウンターでゴールを狙うもシュートはネットを揺らせず、アツトの強力なシュートも相手ゴールキーパーに阻まれます。
こちらのゴールキーパーはトモカズ。よく守るだけでなく、ペナルティエリアの外でボールをキャッチして相手にフリーキックを与えるお茶目なピンチも演出しました。
スコアレスドローで前半を折り返しますが、後半も苦しい展開。特に、こちらの攻め手のドリブルをタッチライン際に寄せる美竹側のワンサイドカットが効果的で、サイドでつぶされるパターンが多く見られました。その流れでこちらのチャンスは減っていき、先制点は美竹に。美竹もなかなか苦しい展開だったので、選手もベンチも大きな歓びの声を上げます。こちらの選手たちのメンタルが問われる展開になりました。
しかし、彼らのマインドは決して折れていませんでした。後半のゴールキーパータイチはその後も安定のナイスセーブを見せます。攻撃ターンでサイドに寄せられたキョウイチは、ドリブル突破ではなく逆サイドのカノトにクロスパスを出しこれがつながります。そのカノト、後半終了間際に、強力なシュートを打ち込みます。これはゴールキーパーに阻まれましたが、あまりの威力にそのゴールキーパーは試合続行できずアウトしてしまいました。予定の10分が過ぎようとする頃で、アディショナルタイムの中、富ヶ谷の最後のコーナーキック。これを中で待っていたキョウイチがしっかりと決め、終了間際に同点に追いつきそのまま試合終了。素晴らしい気迫を見せてくれました。
■第3試合
vs トリプレッタC
負け 3-4
このリーグの優勝候補はトリプレッタAとC。そのAを下したトリプCが圧倒的優勝候補として富ヶ谷Aの前に立ちはだかりました。試合前、お気楽ムードの皆に、あえてこう伝えました。
「次の試合は、まず勝てないと思うんだ。」
その言葉を聞いて、アサユキはびっくりした顔をしていました。アサユキだけじゃなく、他の皆も同様でした。本気で挑めば勝てるはず、というのはサッカーの世界では通じません。もちろん、それ以前に、油断していればなおさら勝てないものだと思います。身体能力が互角なら、一生懸命に考えて、戦術で相手を上回るチームが勝利をもぎ取ります。このゲームではそんな意識を体験してもらいたいと思い、あえて伝えました。
「勝つためにはどんなものが必要なのか、それぞれで考えてみよう。」
そうしてゲームが始まりました。先制点はトリプC。その後、相手ゴール前でディフェンダーがそのままゴールラインを割れば自分たちのゴールキックになる、いわゆる”触らなくて良い”ボールをピッチ内に戻してしまい、そこをつめていたアツトが蹴り込んで得点します。最初これはラッキーゴールかなと思いましたが、木村コーチの「よくつめた!」の言葉に、アツトがあきらめずにつめていたからこそ生まれた得点なのだと思い直しました。
そうして前半は1-1で折り返しましたが、両チーム、プレースタイルは似ていて、それだけにわずかな力の差が徐々に点差に現れてきます。後半になると1-4の劣勢。球ぎわの勝負自体は互角に近かったですが、ドリブルの一歩目の動きに質の違いがありました。一歩目が大きく、剥がされ置き去りにされるシーンが多かったのです。
(やはり、まだ勝てないか・・・)
でも、そう思ったのは僕だけだったのかもしれません。選手の皆は諦めることなくゴールを目指し続けていました。カノト、トモカズが続けてゴールを決め、3-4まで追いついたのです。流れも富ヶ谷に来ていました。もう少し時間があればもしかして。そう思わせる、素晴らしいゲームでした。
■第4試合
vs トリプレッタA
負け 2-6
善戦したトリプレッタCが4-1で下したトリプレッタAが相手。
きっと勝てるぞ。そうした油断があったかもしれません。少なくとも、この試合の前に、僕から特に発破をかけなかったことも含めて、チーム全体がすこし緩んでいた可能性もあります。もう一つ敗因を上げるとすれば、体力、というより集中力が切れている選手が増えているように感じました。カノトはボールを持ちすぎて相手に取られるシーンが多くありました。また、こちらのゴールキックがそのまま相手FWに渡り攻撃チャンスを献上するシーンが何度も見られ、それが失点につながっていきました。さらに、普段のケントであればあまりないことですが、自身の背中に相手選手2枚が常に攻撃を狙って待機しているのを見過ごしていました。その背後の2枚をターゲットにロングボールを放り込む縦に速いサッカーを仕掛けてくるチーム戦術は、同じトリプレッタといってもCチームとは異なるスタイル。いいようにやられて、6失点でこの日一番の負けとなってしまいました。
ただ、トモカズは集中力・体力ともに第1試合と変わらず。
その彼が2得点を上げたことに、彼の強さを改めて認識させられました。
■最後に
結果はS2リーグ5チーム中3位(※最終試合の結果を見る前に会場を退出したので、おそらくは、という見立てです。追って確認します)。いずれのゲームも、Aチームの名に恥じない素晴らしいプレーだったと思います。
カノトは、前大会と比較してプレースタイルが大きく成長しているのを感じます。以前は、ボールを持ったら猪突猛進するプレーが多かったのですが、今は、しっかりとボールを足元に収め、冷静に周りを見て、かわす、いなす、とクレバーなプレーが目立ちました。その選択肢にパスが加わると、また大きく活躍の幅を広げてくれそうです。
センターバックのトウマは、ベンチで教えてもらったとおり一番前にいる相手選手の背中が見える位置をしっかりとキープ。守備のイロハを学ぶきっかけになっていたかもしれません。ただ、ゲーム中に不安そうにベンチを確認するシーンが何度もあったので、自分の中でのサッカー理解を進めて、自信を持ってプレーできると世界が広がると思います。
アツトはボールタッチと体幹バランスの成長がめざましく、キックのスキルも高まっています。ドリブルができてシュートが狙える相手チームにとって恐い選手になってきていると思います。
そのアツトが右サイドをドリブルで駆け上がると、中で待つトモカズは大きな声でアツトにボールを要求。予選で見つけた形を早くも進化させていて素晴らしかったです。トモカズはスピードもパワーもあり、ポジショニングもよいのですが、ここにコーチング(声かけ)が加わり、さらなる進化を感じました。
アサユキは、自慢のヘディングをこの日も見せてくれました。富ヶ谷SCの方針としては、ヘディングは原則使わないことにしていますが、本人は得意技として磨いているようなので、強いボールを跳ね返すのに使用しない範囲であれば、このまま様子を見守ろうと思います。ゲーム中の集中力を高め、夢中でサッカーする時間を増やしていけば、たくさん伸びしろがあると思います。
タイチは練習の時は、フィールドプレー中もゴールキーパーのグローブを付けたまま。気持ちも強いので、ゴールキーパーとしての適性はバッチリです。そろそろ、ゴールキーパーとしての専門技術を磨いて行くよう手ほどきをしてもいいかな、と感じています。キャッチングもそうですが、まずはゴールキック(プレースキック+ロングキック)を優先して磨くのが良いと思っています。
ケントは思考と技術を高いレベルでバランスよく備えています。しかし、フィジカルの面で相手に圧倒されてしまうシーンがあるので、今後は猫のような敏捷性を備えたり、当たりに負けない体幹コントロール、強いキック力などを磨いていくと良いと感じました。
猫のような敏捷性といえば、キョウイチ。ドリブル一辺倒ではなく、カノトに供給したクロスパスのような、クリエイティブなプレーを今後も期待したいです。攻撃も守備もトップスピードで参加する、頼もしい選手なので、そろそろサッカーの仕組みなどにふれる機会を作っていければと思います。
1週間前に予選リーグを2位通過した2年生Aチーム。その翌週にあたる4/23(土)に決勝の2位リーグに挑んできました。2位リーグということで、強敵ぞろいの4試合でしたが、いずれも熱気のこもったプレーを見せてくれました。
■出場選手
アツト
トウマ
タイチ
ケント
トモカズ
カノト
キョウイチ
アサユキ
■第1試合
vs 千駄谷C
勝ち 5-0
初戦から勢いに乗っていきたいAチーム。圧倒的にボールを支配するも、得点が生まれない歯がゆい前半となりました。しかし前半終了間際、アツトが待望の先制点を取ると、後半は怒涛の4得点。富ヶ谷の勢いが作り出した相手オウンゴールの他は、キョウイチが1得点、カノトが2得点をマーク。
ゲームの組み立てもなかなかよく、トモカズとケントは相手の裏をかくリターンパスを見せたり、カノトは圧倒的なキック力で相手を震え上がらせていました。
■第2試合
vs 美竹
引き分け 1-1
打って変わって第2試合は、序盤から押される苦しい展開に。トウマやカノトがカウンターでゴールを狙うもシュートはネットを揺らせず、アツトの強力なシュートも相手ゴールキーパーに阻まれます。
こちらのゴールキーパーはトモカズ。よく守るだけでなく、ペナルティエリアの外でボールをキャッチして相手にフリーキックを与えるお茶目なピンチも演出しました。
スコアレスドローで前半を折り返しますが、後半も苦しい展開。特に、こちらの攻め手のドリブルをタッチライン際に寄せる美竹側のワンサイドカットが効果的で、サイドでつぶされるパターンが多く見られました。その流れでこちらのチャンスは減っていき、先制点は美竹に。美竹もなかなか苦しい展開だったので、選手もベンチも大きな歓びの声を上げます。こちらの選手たちのメンタルが問われる展開になりました。
しかし、彼らのマインドは決して折れていませんでした。後半のゴールキーパータイチはその後も安定のナイスセーブを見せます。攻撃ターンでサイドに寄せられたキョウイチは、ドリブル突破ではなく逆サイドのカノトにクロスパスを出しこれがつながります。そのカノト、後半終了間際に、強力なシュートを打ち込みます。これはゴールキーパーに阻まれましたが、あまりの威力にそのゴールキーパーは試合続行できずアウトしてしまいました。予定の10分が過ぎようとする頃で、アディショナルタイムの中、富ヶ谷の最後のコーナーキック。これを中で待っていたキョウイチがしっかりと決め、終了間際に同点に追いつきそのまま試合終了。素晴らしい気迫を見せてくれました。
■第3試合
vs トリプレッタC
負け 3-4
このリーグの優勝候補はトリプレッタAとC。そのAを下したトリプCが圧倒的優勝候補として富ヶ谷Aの前に立ちはだかりました。試合前、お気楽ムードの皆に、あえてこう伝えました。
「次の試合は、まず勝てないと思うんだ。」
その言葉を聞いて、アサユキはびっくりした顔をしていました。アサユキだけじゃなく、他の皆も同様でした。本気で挑めば勝てるはず、というのはサッカーの世界では通じません。もちろん、それ以前に、油断していればなおさら勝てないものだと思います。身体能力が互角なら、一生懸命に考えて、戦術で相手を上回るチームが勝利をもぎ取ります。このゲームではそんな意識を体験してもらいたいと思い、あえて伝えました。
「勝つためにはどんなものが必要なのか、それぞれで考えてみよう。」
そうしてゲームが始まりました。先制点はトリプC。その後、相手ゴール前でディフェンダーがそのままゴールラインを割れば自分たちのゴールキックになる、いわゆる”触らなくて良い”ボールをピッチ内に戻してしまい、そこをつめていたアツトが蹴り込んで得点します。最初これはラッキーゴールかなと思いましたが、木村コーチの「よくつめた!」の言葉に、アツトがあきらめずにつめていたからこそ生まれた得点なのだと思い直しました。
そうして前半は1-1で折り返しましたが、両チーム、プレースタイルは似ていて、それだけにわずかな力の差が徐々に点差に現れてきます。後半になると1-4の劣勢。球ぎわの勝負自体は互角に近かったですが、ドリブルの一歩目の動きに質の違いがありました。一歩目が大きく、剥がされ置き去りにされるシーンが多かったのです。
(やはり、まだ勝てないか・・・)
でも、そう思ったのは僕だけだったのかもしれません。選手の皆は諦めることなくゴールを目指し続けていました。カノト、トモカズが続けてゴールを決め、3-4まで追いついたのです。流れも富ヶ谷に来ていました。もう少し時間があればもしかして。そう思わせる、素晴らしいゲームでした。
■第4試合
vs トリプレッタA
負け 2-6
善戦したトリプレッタCが4-1で下したトリプレッタAが相手。
きっと勝てるぞ。そうした油断があったかもしれません。少なくとも、この試合の前に、僕から特に発破をかけなかったことも含めて、チーム全体がすこし緩んでいた可能性もあります。もう一つ敗因を上げるとすれば、体力、というより集中力が切れている選手が増えているように感じました。カノトはボールを持ちすぎて相手に取られるシーンが多くありました。また、こちらのゴールキックがそのまま相手FWに渡り攻撃チャンスを献上するシーンが何度も見られ、それが失点につながっていきました。さらに、普段のケントであればあまりないことですが、自身の背中に相手選手2枚が常に攻撃を狙って待機しているのを見過ごしていました。その背後の2枚をターゲットにロングボールを放り込む縦に速いサッカーを仕掛けてくるチーム戦術は、同じトリプレッタといってもCチームとは異なるスタイル。いいようにやられて、6失点でこの日一番の負けとなってしまいました。
ただ、トモカズは集中力・体力ともに第1試合と変わらず。
その彼が2得点を上げたことに、彼の強さを改めて認識させられました。
■最後に
結果はS2リーグ5チーム中3位(※最終試合の結果を見る前に会場を退出したので、おそらくは、という見立てです。追って確認します)。いずれのゲームも、Aチームの名に恥じない素晴らしいプレーだったと思います。
カノトは、前大会と比較してプレースタイルが大きく成長しているのを感じます。以前は、ボールを持ったら猪突猛進するプレーが多かったのですが、今は、しっかりとボールを足元に収め、冷静に周りを見て、かわす、いなす、とクレバーなプレーが目立ちました。その選択肢にパスが加わると、また大きく活躍の幅を広げてくれそうです。
センターバックのトウマは、ベンチで教えてもらったとおり一番前にいる相手選手の背中が見える位置をしっかりとキープ。守備のイロハを学ぶきっかけになっていたかもしれません。ただ、ゲーム中に不安そうにベンチを確認するシーンが何度もあったので、自分の中でのサッカー理解を進めて、自信を持ってプレーできると世界が広がると思います。
アツトはボールタッチと体幹バランスの成長がめざましく、キックのスキルも高まっています。ドリブルができてシュートが狙える相手チームにとって恐い選手になってきていると思います。
そのアツトが右サイドをドリブルで駆け上がると、中で待つトモカズは大きな声でアツトにボールを要求。予選で見つけた形を早くも進化させていて素晴らしかったです。トモカズはスピードもパワーもあり、ポジショニングもよいのですが、ここにコーチング(声かけ)が加わり、さらなる進化を感じました。
アサユキは、自慢のヘディングをこの日も見せてくれました。富ヶ谷SCの方針としては、ヘディングは原則使わないことにしていますが、本人は得意技として磨いているようなので、強いボールを跳ね返すのに使用しない範囲であれば、このまま様子を見守ろうと思います。ゲーム中の集中力を高め、夢中でサッカーする時間を増やしていけば、たくさん伸びしろがあると思います。
タイチは練習の時は、フィールドプレー中もゴールキーパーのグローブを付けたまま。気持ちも強いので、ゴールキーパーとしての適性はバッチリです。そろそろ、ゴールキーパーとしての専門技術を磨いて行くよう手ほどきをしてもいいかな、と感じています。キャッチングもそうですが、まずはゴールキック(プレースキック+ロングキック)を優先して磨くのが良いと思っています。
ケントは思考と技術を高いレベルでバランスよく備えています。しかし、フィジカルの面で相手に圧倒されてしまうシーンがあるので、今後は猫のような敏捷性を備えたり、当たりに負けない体幹コントロール、強いキック力などを磨いていくと良いと感じました。
猫のような敏捷性といえば、キョウイチ。ドリブル一辺倒ではなく、カノトに供給したクロスパスのような、クリエイティブなプレーを今後も期待したいです。攻撃も守備もトップスピードで参加する、頼もしい選手なので、そろそろサッカーの仕組みなどにふれる機会を作っていければと思います。