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【2年生B】春季区民大会予選 総括

【2年生B】春季区民大会予選 総括
コーチの守谷です。

2年生Bチーム春季大会予選大会をレビューします。天気に恵まれた試合日和。全体的に厳しい戦いが続きましたが、第3戦ではチームの底力を実感しました。どの選手も最後まで集中力を切らさずに走り切り、次の成長につながるとてもよい機会だったと思います。

初戦 セントラルA 0-4
初戦が始まる前、チームとして大切なことは何かを選手たちに問いました。「諦めない!」「シュートを決める!」「守り切る!」。選手たちからは次々とこんな声が上がります。もちろんこれらは大切なことですが、より印象的だったのは、「怒らない」「あおらない」「仲間を責めない」「チームワーク」といった言葉が上がったことでした。普段の練習でもミスをした仲間に対して厳しい口調で責めるような光景がないわけではありません。ですが、ただ責めるだけで終わっては、なぜその選手がそうしたプレーをしたのか、どうすればより良かったのか、お互いに問い、考えるきっかけは失われかねません。今回、選手たちは3試合を通じ、チームメイトのミスを責めるどころか、むしろ初戦から互いに助け合うプレーが随所にありました。どうすれば良かったのかピッチ上で話し合う選手たちの姿も見られ、まさに「リスペクト」の気持ちを体現していました。是非、今後も大切にしていってほしいと思います。

さて、相手チームは、前回対戦した時に0-13と大敗したセントラルAです。とにかく守りを意識し、素早い戻りなどを大切にしようと呼びかけて試合に臨みました。防戦の展開で失点こそ重ねましたが、選手それぞれのプレーには光るものがありました。ボールとゴールを結んだ線を意識したポジション取りを見せたのはシュウヘイ。相手選手の動きを丁寧に見極める冷静さもありました。GKとして、相手チームの痛烈なシュートを何度も防いでくれたのはリン。普段の練習の際はキャッチングに苦手意識をのぞかせることもありましたが、この日は、何度も見事なキャッチングを見せてくれました。そんなプレーの数々に選手たちは試合後、「思ったより失点しなかったね!」「前回より9点も少ないよ!」と語るなど、ポジティブな姿勢が見られました。

第2戦 トリプレッタB 0-10
第2戦も厳しい戦いが続きます。技術面での差は否めず、呆気にとられて足が止まる選手もいました。そんな中、後半のGKをやりたいと強く願い出たのはワクでした。気持ちの強さもあり、キャッチングやキックにチャレンジする姿勢は素晴らしかったです。シンタロウは持ち前の視野の広さを生かして空いたスペースを見極め、守備面でどうにか対応しようとしていました。また、ボールに積極的に関わっていく姿勢が目立ったのはゲンでした。ラインから外に出たボールも、素早く追いかけてリスタート。ナオヤに指示をするなど、どうしたらよいか工夫する姿も素敵でした。苦しい展開の中でも、相手選手に体を入れてボールを奪おうとする場面がありました。体を張った守備で走り切ったセンやナオヤ、セリナは、ベンチでもチームメイトに声援を送り続け、最後まで諦めませんでした。保護者の皆さんの温かい声援もとてもありがたく、選手たちのエネルギーにつながったのは間違いありません。

第3戦 猿楽 1-3
そして、諦めずに迎えた最終戦。この日のハイライトは間違いなくこの試合でした。どうにか勝利を掴みたいという選手たちの思いが随所に溢れていました。前半早々、この日は足元での技術を見せていたナオヨシが得点すると、チームの空気は一変します。ゲンが、開いてボールをもらうプレーを自然にやってみせれば、ドリブルでサイドを駆け上がり躍動していたワクが「マーク!」と周囲に声をあげ、チームの熱量は高まります。攻撃の前線は自然と前のめりになり、シュートにつながるチャンスがいくつも生まれました。一方で、カウンターを受ける場面が何度もありましたが、その度に選手全員が攻守の切り替えに反応。相手選手に追いついてピンチを防いだシーンは一度や二度ではありませんでした。中でも、スピードと運動量に加え、体を張った献身的な守備で貢献したのはソウジ。初戦からスペースを意識した守りなどでチームを支える中心的な存在でした。自身も得点のチャンスをつかむことができており、この試合で大きな成長を実感したのは本人だけではないでしょう。普段から自主練も含めて熱心に練習してきた努力が、実を結びつつあると感じました。

惜しくも敗れましたが、試合後、選手たちとかわしたハイタッチの力強さからは、もう一歩で勝てたかもしれないという悔しさと、それでもやり切ったという達成感がにじんでいました。今回、互いの選手らへのリスペクトを忘れずに、勝利にこだわった経験は、きっと次につながるはずです。そんな成長の確かな芽が垣間見えた1日でした。