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【2年生A】秋季区民大会 決勝リーグ 総括

【2年生A】秋季区民大会 決勝リーグ 総括
コーチの吉野です。
2年生Aチーム、秋季区民大会決勝リーグの総括です。
09/23(金)渋谷区スポーツセンター
台風が近づく曇天の中、14時26分kickoff。

参加選手:アツト・アサユキ・カノト・キョウイチ・ケイ・ソウタ・タイチ・トウマ・トモカズ

堂々の3位入賞!おめでとう!!
この年代として初、また富ヶ谷SCにとって数年ぶりとなるメダルをもぎとってくれました。
強豪揃いのS1リーグだけあって全ての試合がタフな展開。そんな中、一歩も負けずにひたむきに勝利を目指しピッチを駆け回る彼らの勇姿に興奮しっぱなしでした。恐らく観戦していただいた多くの方も同じだったことと思います。
最終戦、終了を告げるホイッスルと同時にピッチにあふれかえった万雷の拍手。そして、この日一番の叫び声のような割れんばかりの歓声に選手が包まれたシーンは、どんなドラマや映画のエンディングよりも素敵なものでした。

今大会の基本編成は< GKタイチDFカノトMFアツト・キョウイチFWトモカズ > としました。理由は単純で、サッカーをしてきた時間量です。僕の知る限り彼らは夏休み朝6時から小公園に集まって練習をしていたり普段の生活の中でサッカーボールと触れ合っている時間が多いためスキルも格段と高い選手たちだと思っています。勝利を目指すためには、まず彼らで先制点を取り試合を優位に進めることが第一と考えました。そのためアサユキ・ケイ・ソウタ・トウマの出場時間は限定せざるを得ず、悔しい思いをさせたと思います。しかし、彼らは限られた時間のプレーで決定的な働きをしてくれました。全員DF要員としての起用でしたが、超攻撃的なチームメイトが前がかりになる中、カウンターで裏を通されても、彼らが自陣に残り献身的な守備で対応してくれたおかげで失点を防げた場面が幾度もありました。このリーグでは1点の重みが非常に大きいので本当に重要な仕事をしてくれたと思っています。どの一人が抜けても今回の結果はなかったと思います。また、試合間Bチームがくれた励ましの言葉が彼らの背中を押してくれました。一生懸命練習を頑張ってきた仲間の応援に応えたいと120%の力を出せたように見えました。

また私事で恐縮ですが、喜びを爆発させて駆け寄ってくる選手たちを迎え入れた時に得た多幸感は、なかなか人生では味わえないものでした。この体験をされたい方は是非、コーチとしてご参加ください!



○第1試合 vs本町A
試合結果 4-0

予選と違い、強豪揃いの1位リーグ。
リーグ戦は初戦の入りが重要です。入り方を失敗すると負の連鎖から全敗の可能性もありますので、普段以上の実力が出せるよう試合前はストレッチやボールを使った練習を重視しました。しかし、まだまだふざけたい年頃。集中が切れ ふざけてしまう場面が多く見られたので、強豪チームが黙々と練習する姿を見せたり、普段よりキツい口調で接し修正を心がけました。


フォーメーションは、まだパスワークが未熟なチームのためカウンター重視で得点力のあるワントップ起用した2-2-1。
オープニングゴールは富ヶ谷の重戦車、トモカズ!ゴール前へフィードされたボールにいち早く追いつき、DF2人を振り払ってゴールネットを揺らす圧巻のプレー。前半早い時間の得点、おかげでこの日のチームを勢いづける重要な点でもありました。2点目はアツト。普段のシュート練習時、シュートを打った後もこぼれ球を狙う姿勢を続けた成果がここででました。ポストに当たったこぼれ球にいち早く反応して決めきったこのプレーで完全に試合をものにしました。そして後半、トップにポジションチェンジしたカノトが水を得た魚のように2得点。そのうち一つはGKタイチからのゴールキックを胸で受け、振り向きざまにボレーシュートという、とんでもなくスキルの高いものでした。守備ではアサユキ・ソウタがリスクを冒さずセーフティーにボールを前線やサイドにフィードしてくれたおかげで危なげなく勝利を収める事ができました。

得点者:トモカズ・アツト・カノト2


○第2試合 vsトリプA
試合結果 2-2

トリプAは前の試合で渋谷東部に敗戦を喫しているので「富ヶ谷戦は必ず勝ち点を取ろう」と意気込んでいたと思われます。こちらとしても、どうしても勝ち点を拾いたい一戦でしたので前がかりにくると思われる相手に対し本町戦とフォーメーションを変えDF3FW2という守備重視の布陣で臨みました。しかし序盤、やはりトリプといった安定のパスワークに翻弄され先制点を許してしまいます。その後、チグハグな試合展開で窮屈そうにプレーする彼らを見て、ふと、我に返りました。この子たちは「超攻撃的」が売りのチームだった!馴れない守備を強要すると窒息してしまう!と。(現代サッカーにおける攻撃の起点となる守備の重要性は後々指導に組み込みます)その後、フォーメーションを戻すと息を吹き返しかのようにトモカズが得点。試合後、「俺、守備似合わねェ、っていうかできねえ」と口にしたとおり、のびのびとフィールドを攻め上がっていました。再び失点を許しリードされ、敗戦も覚悟しましたが、終了間際に再びトモカズが右サイドを駆け抜け、ボールを真芯で捉え、ニアサイドに目の覚めるようなシュート!同点に追いつけ見事勝ち点1をもぎ取りました。また攻め上がる4人の後、自陣に残されたケイとタイチが必死に対応してくれたおかげで最小失点に抑えられたと思います。皆でもぎ取った大きな勝ち点1でした。

得点者:トモカズ2


○第3試合 vs渋谷東部A
試合結果 0-2

1試合目、隣で行われていた渋谷東部Aの試合をみて研究してくれたトウマが、「●番の人が大きくて、いつもボールを持っているイメージ」と教えてくれました。僕もちらちら見ていたのですが、その通りでほぼ攻撃はその選手から始まっていました。そこで、この選手に仕事をさせない事が勝利の条件と判断し、チーム1走力・負けん気が強いキョウイチにマンマークをお願いしました。体が大きくスキルのある選手に対し粘り強くマークできていましたが数少ないチャンスをものにされ2失点の惜敗。試合後キョウイチが珍しく「あいつデカくてヤバイ、大変だった」と弱音を漏らしていました。でもその徹底マークのおかげで2失点で抑えられたのだと思います。本当かどうかわかりませんが、キョウイチのサポートで●番にマークに行ったトモカズも、試合後「あいつ○○(股間)蹴ってくるんだよ、参ったよ、大変だよ」と言っていました。あのキョウイチ・トモカズにこんなコメントをさせるとは、敵ながらアッパレです。
ともあれ、点差ほどの実力差はなかったと思われる相手に痛い黒星でした。

得点者:なし


○第4試合 vsトリプB
試合結果 2-1

最終戦、引き分け以上でメダルが狙える状況でしたが、なんの因果か相手は渋谷東部に勝利し全勝の勝ち癖のついたトリプB。以前メンバーだったノアが率いる言わずと知れた強豪です。通常なら敗戦の2文字が脳裏をよぎるところ。でも選手たちは違いました。「ノアとの対戦が楽しみ」と純粋にサッカーを楽しむことにシフトしていたようで無駄なプレッシャーなく試合に臨めたようです。勝ち負け関係なく「トリプで磨かれたノアと富ヶ谷の選手のマッチアップはどのようなものになるのか。富ヶ谷SCの現在地はどこらへんなのか。」と僕も楽しみにしていました。連戦となりますが、この試合もキョウイチには相手エース・ノアのマンマークをお願いしました。ノアからの起点は多くつぶせたのですが、そこは試合巧者のトリプ、ノアを経由せずともパターンがあるようで、先制を許してしまい前半を折り返すことに。
追う展開。4試合目で両チームとも疲れの色が出始めていましたので、僕はこの時、「せめて同点」と弱気になっていましたが、ピッチの選手たちは全く逆でした。後半になるとキョウイチの徹底マークに相手も気づき、他の選手からノアへのパスが減り始め、ミスが増え、「超攻撃的」な富ヶ谷の選手がインターセプトをする場面が増えました。そして攻め手を一向に緩める事なく、相手ファールを誘いフリーキックを得るなど果敢に相手ゴールに詰め寄り続けました。そして相手のゴールキックを奪い去り前線にフィードされたボールを、トモカズが冷静にキーパーの逆をつき同点ゴール!この展開で彼らのテンションはMAXになり最終試合とは思えないほどの運動量で圧倒し始めました。そして終了間際、カノトのミドルシュートが炸裂し、なんと逆転に成功。普段ガッツポーズなどしないのですが、思わず右手を握り締め、小さくやってしまいました。

そして試合終了のホイッスルがピッチに響くと、叫び声にも似た歓声と万雷の拍手が彼らを包みました。またグラウンドから出口までは保護者の方々の花道がつづき、ねぎらいの言葉をかけられ笑顔で迎えられた彼らの背中はとても大きく見えました。

得点者:トモカズ•カノト


○選手評
アツト :
勝利への情熱、選手としての態度を鑑みてこの日のゲームキャプテンを担当してもらいました。プレーでは個性強い猛獣のようなメンバーを上手に扱い、サイドチェンジやゴール前へパスを供給。攻撃と守備のバランスに優れたMFの鑑のようなプレーでチームの勝利に貢献。

アサユキ:
予選同様、最終ラインの要としてDFを任せました。安定感のある守備から、3試合でスタメンとして起用。特に相手のカウンター時、前線にフィードされたボールに早く反応。決定的な場面を未然につぶす守備でチームの勝利に貢献。

カノト :
DF任せた時、堪え切れず攻撃参加をした裏を取られ失点というケースがありましたが、それを覆す程のキック力、相手との競合いの強さは魅力でした。カノトーアツトートモカズといった縦のラインを形成できたら8人制になっても富ヶ谷の武器になるはず。

キョウイチ:
2試合で相手のエース相手に堂々と渡り合い、仕事をさせなかったフィジカルは圧巻。「俺、攻めたいから攻めていい?」と漏らしつつ、勝利のためにマンマークに徹してくれたおかげで3位入賞をもぎ取ることを可能に。あとはパスサッカーの楽しさを覚えたら敵なしになるかも。

ケイ:
プレー中はミスのないよう少し硬くなった場面も見られたが、強豪FW相手に一歩も引かずに冷静に対処。ミスのないプレーで失点を数度防ぐ。またベンチでも試合に集中・研究し勝利への道筋を探り、守備の脆さなどをコーチにアドバイス。(おかげで攻撃陣の手綱を握る事ができました)

ソウタ :
周囲を見て状況判断をしようという意識があるため、コーチからの指示をすぐに理解し、ポジショニングを修正でき相手の攻撃スペースをつぶす。また抜け出してきた相手との1vs1でもボールを取り切ることに成功。プレー以外でもアツトと共に模範的な振る舞いでチームをまとめる。

タイチ :
強烈なミドルシュートも怖がらずに対応できるのは練習を数多くこなしてきたからこそ。ゴールキックも安定してきているので、後は1vs1になった時の飛び出しの判断、味方選手へのコーチングなどを覚えると、より失点機会の減少につながるはず。

トウマ :
キック力を生かし、DF時にはクリアボールを前線に運ぶことに成功。数多くのポジションができるのでGKとしての出場も。また、「僕。勝ちたいから相手チームの分析する」1試合目、隣で行われた試合を分析し、コーチに情報提供などでもチームの勝利に貢献。

トモカズ:
トリプBのコーチが「あの子は特に気を付けろ」とマークされるほど、圧倒的なフィジカルとシュート力を兼ね備えた選手。得点への嗅覚は渋谷区トップレベルかも。そして強靭なメンタルで勝利を疑わうことなくラストまでゴールを狙いこの日のチーム得点王に!




・今回、木村コーチからも総括頂戴できました!

Aチームの予選リーグ、決勝リーグにアシスタントとしてサポートしました木村です。
Aチームメンバーのみんな、大会前からの目標だったメダルの獲得、本当におめでとうございます!
個性豊かな選手たちが自分の良いところを出しあい、富ヶ谷Aチームの強みを発揮して戦えたことで、強豪揃いのS1リーグで3位という素晴らしい結果につながり自信になったと思います。
が、この結果に油断することなく次の大会ではさらなる富ヶ谷旋風を巻き起こせるようみんなで頑張っていきましょう!