【1年】春季区民大会 決勝リーグ 総括
内藤です。
6月19日(日)は、1年生の春季区民大会の決勝リーグが行われました。
先日の予選を1位通過したのでS1リーグ、いわゆる1位リーグへの進出です。
1位リーグに参加するのは4チーム。この中でベスト3に入ると、金銀銅いずれかのメダルを全選手分もらうことになります。
このメダルを獲ることを一つの目標に、各学年は大会に挑んでいるといっても過言ではありません。
ただしそれは簡単なことではなく、富ヶ谷SCでは、今の6年生が3年のときに銅メダルを獲得したのが最後で、5年生以下のチームはいまだメダルを獲得したことはありません。
メダルを獲得するのがいかに難しいことか、おわかりいただけるかと思います。
さて、この1年生チームは早くもそのメダル獲得のチャンスがめぐってきたわけですが、結果としては0勝3敗で4位となり、残念ながらメダルの獲得はできませんでした。
もとより、今大会の目標としてメダル獲得を掲げていたわけではなく、この結果自体に指導者としてなにか思うところはありません。
とはいえ、あわよくば銅メダルを、と考えてはいましたので、惜しかったなぁ、と思ってもいます。
命運を分けたのは、3試合目のセントラル戦でした。
0-2での敗北でしたが、シュート数などを比較しても、相手の方が一回り強かった、それが全てかな、と思っています。
■出場選手
シンノスケ
ハル
ユウ
キョウスケ
リョウ
アキヨシ
ツルエミ
ミナト
ダイチ
ナツ
サエ
カナエミ
ユウサ
■試合結果概要
第1試合 vs 千駄谷A
0-15 負け
第2試合 vs 渋谷東部
0-9 負け
第3試合 vs セントラルA
0-2 負け
■ふりかえり
決勝も13名という例外的な大世帯での参戦となりました。
メンバー構成として、この1、2ヶ月に入会した選手が大半を占めており、まだまだトレーニングが足りない状態での大会であったことを考えると、現段階でテクニカルな寸評を入れるのはまだ早いかな、と考えています。
最初の2試合は特に大量の失点を体験しました。
失点の都度、選手たちがゴール前で何やらディスカッション(揉めている、とも言えますが笑)しているのは、見ていて頼もしかったです。
ボロボロに負けながら、相手チームと向き合う時間の中で、少しずつみんながチームになっていっていることを感じました。
秋の大会はきっとAB2チーム編成で挑むことになると思います。
それまでに、伸びしろだらけの選手たちが大きく成長してくれることを楽しみにしています。
■雑談:ケンカについて
子供同士はよくケンカをします。そのケンカ、僕は子供に与えられた大切な権利だと考えています。ケンカという形で他者と正面からぶつかることで、自分は集団の中でどのように行動していくべきなのか、本音と配慮のバランスを学んでいけると思うのです。
ここで言うケンカは殴ったり引っ掻いたりもそうですが、言葉での言い争いも含めます。
しかし、実際に日本の子どもたちのケンカの実情を見てみると、大人が先回りして介入し、トラブルの芽を摘んで事なきを得んとする傾向が強く、結果として子供のケンカの経験が少ないと言われています。
大人によって調整された、”ケンカのない過度に平穏な毎日”で育つこと。それが子どもたちにとって果たしてプラスなのかどうか。
人の気持ちがわからない大人になったり、加減のできない爆弾のような感情を慢性的に育ててしまったり、些少なトラブルでも心がくじける弱い人間になってしまう、そういう恐れがないでしょうか。
現代の日本の若い男子は、国際的に評価が低いそうです(ちなみに日本の女性は国際的にかなり評価高いそうです)。日本の男性は、メンタルがくじけやすく、チャレンジ精神がない、周りの目を気にした受け身気質で、自発的なアクションが少ない、そんな評価を受けてしまっているのだそうです。
なお、このあたりの話はすべて、内藤がかねてよりリスペクトしている教育者の、高濱正伸先生のお話の受け売りです。
将来、引きこもりにならず、国際的にも評価される「飯が食える」大人を目指す。そのために必要な経験と成長のきっかけは、トラブルの中にこそある。子供にとって「トラブルは肥やし」、である。
高濱先生は講演や書籍などを通して、そのようによくお話しになっています。
サッカークラブでの日々は、いろいろな個性を一つのチームに集めて行われる集団行動です。
当然、色々とぶつかり合うことでしょう。言わなきゃいい一言で相手の気分を害し、仕返しに殴られて鼻血を流す子がいます。自分勝手なルールを作りそれを押し付けてたくさんの子から反感を買う子がいます。終始マイペースで規律を乱し、正義感の強い子から強く非難される子がいます。どれもこれも、子供だからこその自由から生まれる行動です。何が許されて何が許されないのか、冒険のさなかにいるのです。その冒険の結果として起こるケンカは、他者のリアクションをしっかりと体験するかけがえのない機会だと思います。
子供は小さい大人ではない。
大人が持っている分別など、まだ持ち合わせていません。
だから、大人の感覚や理屈で彼らの行動をたしなめても、子どもたちの理解が進むことはないでしょう。
一見遠回りに見えても、日々のこうした小競り合いを体験する中で、たくさんの他者との折り合いの付け方を学んでいくのだと、一指導者として信じています。
もちろん、度を過ぎたケンカ(物理性あるいは精神性いずれも)には大人による保護プログラムを発動するべきでしょう。でも、ちょっとした小競り合いは、大きな危険がないよう大人たちの見守りの元で、ちゃんと体験させてあげたいと考えています。
サッカーという集団活動の中で、子どもたちのケンカとは無縁でいられないのが僕らコーチ陣の指導の現場です。
監督としてこのように考えているということを、会員の皆様に予めご理解をいただきたいと思い、この機会にお話をさせていただきました。
ケンカをしていた子たちが、日々自分たちで建設的な関係性を作り、そうしてケンカのない本当の仲間に育っていく。1年生の彼らはその階段を登り始めています。
見ていて色々とハラハラするかもしれません。ですが、強くてしなやかな精神を持つ立派な大人になるための肥やしであると信じていただき、皆様にもじっくりと見守っていただけたら幸いです。
6月19日(日)は、1年生の春季区民大会の決勝リーグが行われました。
先日の予選を1位通過したのでS1リーグ、いわゆる1位リーグへの進出です。
1位リーグに参加するのは4チーム。この中でベスト3に入ると、金銀銅いずれかのメダルを全選手分もらうことになります。
このメダルを獲ることを一つの目標に、各学年は大会に挑んでいるといっても過言ではありません。
ただしそれは簡単なことではなく、富ヶ谷SCでは、今の6年生が3年のときに銅メダルを獲得したのが最後で、5年生以下のチームはいまだメダルを獲得したことはありません。
メダルを獲得するのがいかに難しいことか、おわかりいただけるかと思います。
さて、この1年生チームは早くもそのメダル獲得のチャンスがめぐってきたわけですが、結果としては0勝3敗で4位となり、残念ながらメダルの獲得はできませんでした。
もとより、今大会の目標としてメダル獲得を掲げていたわけではなく、この結果自体に指導者としてなにか思うところはありません。
とはいえ、あわよくば銅メダルを、と考えてはいましたので、惜しかったなぁ、と思ってもいます。
命運を分けたのは、3試合目のセントラル戦でした。
0-2での敗北でしたが、シュート数などを比較しても、相手の方が一回り強かった、それが全てかな、と思っています。
■出場選手
シンノスケ
ハル
ユウ
キョウスケ
リョウ
アキヨシ
ツルエミ
ミナト
ダイチ
ナツ
サエ
カナエミ
ユウサ
■試合結果概要
第1試合 vs 千駄谷A
0-15 負け
第2試合 vs 渋谷東部
0-9 負け
第3試合 vs セントラルA
0-2 負け
■ふりかえり
決勝も13名という例外的な大世帯での参戦となりました。
メンバー構成として、この1、2ヶ月に入会した選手が大半を占めており、まだまだトレーニングが足りない状態での大会であったことを考えると、現段階でテクニカルな寸評を入れるのはまだ早いかな、と考えています。
最初の2試合は特に大量の失点を体験しました。
失点の都度、選手たちがゴール前で何やらディスカッション(揉めている、とも言えますが笑)しているのは、見ていて頼もしかったです。
ボロボロに負けながら、相手チームと向き合う時間の中で、少しずつみんながチームになっていっていることを感じました。
秋の大会はきっとAB2チーム編成で挑むことになると思います。
それまでに、伸びしろだらけの選手たちが大きく成長してくれることを楽しみにしています。
■雑談:ケンカについて
子供同士はよくケンカをします。そのケンカ、僕は子供に与えられた大切な権利だと考えています。ケンカという形で他者と正面からぶつかることで、自分は集団の中でどのように行動していくべきなのか、本音と配慮のバランスを学んでいけると思うのです。
ここで言うケンカは殴ったり引っ掻いたりもそうですが、言葉での言い争いも含めます。
しかし、実際に日本の子どもたちのケンカの実情を見てみると、大人が先回りして介入し、トラブルの芽を摘んで事なきを得んとする傾向が強く、結果として子供のケンカの経験が少ないと言われています。
大人によって調整された、”ケンカのない過度に平穏な毎日”で育つこと。それが子どもたちにとって果たしてプラスなのかどうか。
人の気持ちがわからない大人になったり、加減のできない爆弾のような感情を慢性的に育ててしまったり、些少なトラブルでも心がくじける弱い人間になってしまう、そういう恐れがないでしょうか。
現代の日本の若い男子は、国際的に評価が低いそうです(ちなみに日本の女性は国際的にかなり評価高いそうです)。日本の男性は、メンタルがくじけやすく、チャレンジ精神がない、周りの目を気にした受け身気質で、自発的なアクションが少ない、そんな評価を受けてしまっているのだそうです。
なお、このあたりの話はすべて、内藤がかねてよりリスペクトしている教育者の、高濱正伸先生のお話の受け売りです。
将来、引きこもりにならず、国際的にも評価される「飯が食える」大人を目指す。そのために必要な経験と成長のきっかけは、トラブルの中にこそある。子供にとって「トラブルは肥やし」、である。
高濱先生は講演や書籍などを通して、そのようによくお話しになっています。
サッカークラブでの日々は、いろいろな個性を一つのチームに集めて行われる集団行動です。
当然、色々とぶつかり合うことでしょう。言わなきゃいい一言で相手の気分を害し、仕返しに殴られて鼻血を流す子がいます。自分勝手なルールを作りそれを押し付けてたくさんの子から反感を買う子がいます。終始マイペースで規律を乱し、正義感の強い子から強く非難される子がいます。どれもこれも、子供だからこその自由から生まれる行動です。何が許されて何が許されないのか、冒険のさなかにいるのです。その冒険の結果として起こるケンカは、他者のリアクションをしっかりと体験するかけがえのない機会だと思います。
子供は小さい大人ではない。
大人が持っている分別など、まだ持ち合わせていません。
だから、大人の感覚や理屈で彼らの行動をたしなめても、子どもたちの理解が進むことはないでしょう。
一見遠回りに見えても、日々のこうした小競り合いを体験する中で、たくさんの他者との折り合いの付け方を学んでいくのだと、一指導者として信じています。
もちろん、度を過ぎたケンカ(物理性あるいは精神性いずれも)には大人による保護プログラムを発動するべきでしょう。でも、ちょっとした小競り合いは、大きな危険がないよう大人たちの見守りの元で、ちゃんと体験させてあげたいと考えています。
サッカーという集団活動の中で、子どもたちのケンカとは無縁でいられないのが僕らコーチ陣の指導の現場です。
監督としてこのように考えているということを、会員の皆様に予めご理解をいただきたいと思い、この機会にお話をさせていただきました。
ケンカをしていた子たちが、日々自分たちで建設的な関係性を作り、そうしてケンカのない本当の仲間に育っていく。1年生の彼らはその階段を登り始めています。
見ていて色々とハラハラするかもしれません。ですが、強くてしなやかな精神を持つ立派な大人になるための肥やしであると信じていただき、皆様にもじっくりと見守っていただけたら幸いです。