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【4年B】秋季区民大会 予選リーグ 総括

【4年B】秋季区民大会 予選リーグ 総括
4年B秋季予選総括

内藤です。
23日、勤労感謝の日に行われた4年生秋季区民大会予選リーグ、Bチームの総括です。

■出場選手

[4年]
ハルタ、アサト、セイタ、モトリク、ナオフミ、レイ
[3年]
ユウキ、サクレオ、イシリク、ソウヤ

■リーグ結果
0勝1分2敗
勝ち点:1
順位:4位/4チーム

■試合別結果
[1] vs 富ヶ谷A
0-7 負け

[2] vs トリプレッタD
0-0 引き分け

[3] vs セントラルC
0-4 負け

■総括フィードバック
長年バランスよくABにチーム分けをしてきたこの学年ですが、岩崎コーチとよく相談して、この大会で初めて、個々人のスキルやパフォーマンス、競技意識の高さなどを基準にAB分けを行いました。そうして臨んだ秋季区民大会予選リーグ。もはやこの学年では恒例となってしまっているAB直接対決ですが、今回もしっかりと用意されていました。しかも第1試合で。
その結果は0-7でBの大敗。AB分けの基準が結果としてはっきりと示されてしまったゲームでした。

さて、サッカーという競技の性質を考えれば、強いチームもそうでないチームもあり、勝ったり負けたり白黒をつける世界です。その意味で、AB直接対決が大差のつく内容だったとしても、仕方がないものと考えています。負けたチームの各選手はその結果を受け止めて、次にどうするかを考えていってほしいと思っています。
もっと本気で練習してさらにうまくなって、次はAチーム入りを目指す。とても良い目標と言えるでしょう。こういう悔しさは成長の原動力になるものです。
あるいは、自分はこのBの仲間たちとサッカーをしていれば楽しい(Aにいるような上手い子に試合中に要求されることがわからないし、楽しくないなど)ので、このままBのままで構わない。これだって、サッカーの楽しさを十分に知った上で選択していることですから、素晴らしい考えだと思います。各選手自身がどのように考えるか、全て本人次第だと思っています。

Aでプレーしなければ意味がない。そんなことは絶対ないので、保護者の皆様含め、その点どうぞ認識の共有をお願いいたします。

さて、そうは言っても。
Bチームの選手達はAチームに大敗してどう思っているのか。それは確認しておくべきと考えました。
「こてんぱんにやられたね。それでも楽しかった人はいる?」
学年にもよりますが、およそBチームの選手はこの問いに対して”負けたけど楽しかった!”と答える選手が多い傾向があります。

ところが、4年生Bチームは違うようです。誰一人として”楽しかった”とは言いませんでした。その逆に、「悔しかった」とみなが口を揃えて言いました。

Aにボロ負けして悔しい。それがみんなの本心だと確認できました。それであればこの悔しさをバネにしてもらい、今後の大きな成長をサポートしていきたいと改めて思いました。

ですので、今回の総括では少し具体的なフィードバックをしておこうと思います。
いずれも当日選手たちには伝えましたが、一度言ったくらいではしっかりと心・・・というか理解として頭に残らないでしょうし、今後のためにも今回の総括を、折に触れてふりかえり確認してもらいたいと思います。

まずはゲーム別の総括です。

[1] vs 富ヶ谷A
0-7 負け

Aチームの選手たちは、気心もプレースタイルも知り尽くしているBチームを相手に、完全に強気のゲーム展開を仕掛けてきました。ざっくりいうと、ほとんどの攻撃が中央突破による強引な攻撃でした。しかし、それがことごとく得点につながりました。Bチーム陣営からすると、くずされての失点ではなく、くずされるまでもなく失点した、というゲームだったと言えます。この事実からは、この日のBチームのプレーに大きな反省点を見つけることができます。

その反省点とは、何度も何度もディフェンスの最終ラインを、簡単に切り裂かれ続けたことにあります。

具体的にはまず、”しぼり”ができていませんでした。
しぼりについてはこちらの動画を改めて確認しておいてもらいたいと思います。
https://youtu.be/yCoTSSNjEmw

今回のフォーメーションは3-3-1をオーダーしました。
3人のDFのうち、真ん中以外の二人はポジショニングがよくなかったです。相手が自陣深くに攻めいってきているにも関わらず、サイドに広くポジショニングしていました。その広すぎるディフェンダーの間に、相手FWがいくどとなく切り込み、大量の失点を自分たちで演出してしまっていたのです。

これは能力の問題ではなく、知識の課題と言えます。

それ以外にも、ディフェンスラインに意思の統一がありませんでした。ラインを上げるのか下げるのか、これはチーム特性や状況にもよるので一概にどちらがよいとは言えませんが、少なくともラインを意図のある形で整えておくことが大切です。そのあたりの理解を得るために、こちらの動画を改めて確認しておいてもらいたいです。
https://youtu.be/3erqr4dLG4I

試合後の問答を通して、ディフェンスラインを上げることと下げることの意味についても、理解が不足していることが確認できました。

上げる、下げる、どちらが良いということではなく(トレンドとしては上げるのが主流ですが)、上げた場合のメリット、デメリット、そして下げた場合のメリット、デメリットについて理解しておくことが大切です。

このテーマの動画は近々アップしておこうと思います。

それと、味方のゴールキックのときのMFとDFの距離もよくありませんでした。
下がり気味のDFたちに対して、センターライン近くまで上がるMFたち。
バイタルエリア(DFとMFの間にある、相手の得点につながりやすい場所)と呼ばれる危険なエリアに自ら広大なスペースを空けてしまっていました。ここをAチームの攻撃的な選手が見逃すことはありませんでした。GKのレイからゴールキックが蹴り込まれると、それはそのままこの広大なスペースに落ちます。BチームのMFの背後から勢いよく飛び出すAチームのFWとMFがこのボールを奪い、そのままペナルティエリアに最短距離で侵入し、ゴールを量産したのです。見る限り、常に3,4人が狙ってました。

最後の失点も象徴的でした。
Aチームの攻撃がAチーム陣内から始まりました。BチームのMFとDFの間、つまりバイタルエリアに大きく広がったスペースの真ん中で、Aチームのテトラが完全にフリーの状態で悠然と待ち構えています。Bチームの誰もマークに付いていないどころかその近くにもいません。さすがにこれは、と思いとっさに上ずった声でコーチングしました。
「よ、46番(テトラ) 、誰が見ているの?そこ、危なすぎるよ・・・!」
そう言われてBチームの選手がテトラを探している間に、テトラに難なくボールが渡ってしまい、そのまま見事なゴールを奪われてしまいました。
(ちなみに、46番と言わずにテトラ、といえば反応も早かったかもしれません。でも、あくまで試合ということで競技に徹してもらおうと思いました。)

ここまでのことからわかるように、Bチームは個々の運動能力やスキルの差が原因で大敗したのではなく、サッカーにおける原理原則の理解不足、知識不足で大敗してしまった、と言えます。

もともと、個々の能力はそこまで差の開きがない学年です。
差があるとすると、サッカーというゲームに対する(現時点での)関心の深さです。Aチームの選手は、テレビや動画でサッカーの試合を見ていたり、小公園での自主練を頻繁にしながら、サッカー体験をどんどん積んでいます。そうした日々の中で、サッカーの原理原則の理解度や知識レベルに差が生じしているというのが、現在確認できた現象です。

一方で、誰も置いていかないサッカーは、我がクラブの大切な価値観だと思っています。
このタイミングでのAB分けは必要なことであったと考えます。AチームとBチームで、それぞれのペースに合ったコーチングをしていくことが大切だと改めて感じました。

[2] vs トリプレッタD
0-0 引き分け

1試合目の後のインターバルで、全員に「絞る」「DFラインを上げる」「MFとDFの距離」について一通りのレクチャーをしました。また、本人たちに反省点を聞いたところ「(守備のとき)自分がいかなくても誰かが行くだろう、と思ってしまった」という意見がいくつか。「まずはボールに近い人が必ず当たりに行くようにしよう」と伝えました。
そうした多少の調整の効果もあったかもしれませんが、それ以上にみんなが非常に高い集中力と気持ちで戦い、この第2試合は最高のゲームになりました。
トリプレッタを相手に、勝ち点1を獲得したのです。
GKのレオが9本のシュートをすべて止めたというのももちろん大きいです。でも、DFも、MFもこの試合はしっかり守る意識があり、バイタルエリアから簡単に中央突破されてしまうシーンはほとんどありませんでした。
すばらしいゲームだったと思います。

[3] vs セントラルC
0-4 負け

このセントラルとの試合が終わったあと、内藤は少し厳しいコメントをしました。
「どうした、この試合はひどかったぞ。」と。
少し時を戻しましょう。
トリプレッタから勝ち点1を獲得したBチーム。最後の相手は、Aチームに12-0で大敗したセントラルC。そのプレースタイルは、ボールに全員が集まってしまうお団子サッカー。
ここで手堅く勝利をものにすれば、Aチームの3戦目の結果次第で、Bチームも決勝トーナメントへ進めるかもしれない・・・!Bチームの選手達はAチームのみなと一様に盛り上がっていました。第2試合が良いゲームだったことに自信を持っていたのもあるのでしょう。
しかし、そうした和気あいあいの雰囲気の中で、みなの集中力が弛緩していく空気を感じたので、ぴしっと空気を締めておきました。内藤自身、Bチームの勝利の可能性を信じて、手堅く行きたいと考えていたからです。

・・・ところが。
蓋を開けてみたら、0-4での一方的敗北。

しぼらない。走らない。マークしない。パスをしない。

まるで3年前の1年生の頃に戻ってしまったようなサッカーでした。
相手のサッカースタイルは、事前に把握していたとおり、ボールに集まってしまうサッカー。その相手に、最終ラインをことごとく切り裂かれていきました。1試合目と同じか、それよりも悪いプレーが目立ちました。

ただ。
試合が終わって皆の意見を聞いてよくよく思ったのですが、どうやらこの試合の結果の原因は、また別のところにあったようです。
スタミナ切れによる集中力切れ。内藤はじめコーチ陣の皆がそう見て取りました。

本人たちは、「あまり良く考えてなかった」「なんだかわからなかった」「走ろう、という気持ちにならなかった」というようなコメントばかり。

区内の他の小学校が使用されるようになっても、長い間、富小の校庭が使用できず、練習量は足りていませんでした。特にBチームのメンバーは平均すると出席率もあまり高くない、自主練も少ない選手が多かったので、その影響はなおさらだったかもしれません。

この結果については、今回は仕方なかった、と横においておくべきと考えました。
次の大会までに体力も思考力も大きくアップした姿を見せてくれるよう、全力でサポートしていきます。

2試合目で全部を出し切ったのでしょう。
だとしたら、今回の順位だとか、3試合目の結果などをふまえても余りある素晴らしい2試合目だったと言えると思います。

最後に、以下は各選手に伝えた内容(一部+α)ですが、そちらにも触れておきます。
今後の向上のための選手別の課題を記しておきます(4年生選手のみ)。

ハルタ…キック力はバッチリ。でも、攻撃、そして守備の時どこにいるべきかのポジショニングの理解が必要。MFとして、DFとの距離をどうすべきか考えることが重要。
アサト…本来、1vs1の守備は悪くない。しぼる、を理解すること。守備のときのポジショニングを知ること。相手のサイド突破に無条件で釣り出されすぎていたので、それがどういうことかを振り返ってみよう。それから、一度抜かれてもしっかりとしつこく追いかけること。
セイタ…守備力は目をみはる成長。ポジショニングもよい。あとは、パスのスピードアップを。遅いパスでは相手に取られてしまうので、強化しよう。
モトリク…止めて蹴るなどの基礎技術は問題なし。サッカーの理屈を知っていこう。DFラインを整えることの重要性を理解し、ラインを上げたり下げたりすることの意味を学んでいこう。
ナオフミ…前線の自分に後ろから来たパスを足元に止め過ぎている。せっかくのスピードがいかせない。トラップもしくはスルーなどの工夫で相手をかわす工夫を。それと、ドリブルしながらのシュートは得意だけど、ゴール前の混戦、止まった状態でのシュートについてはまだまだ練習が必要。
レイ…2試合目のサイドハーフとしての動きは見事。適任かもしれないけど、特に走り回るポジションなので、体力をしっかりとつけて、集中力を保てるようになろう。それと、失点はGKの責任じゃないし、気持ちを切り替えることを大切に。