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【3年A】春季区民大会 決勝トーナメント

【3年A】春季区民大会 決勝トーナメント
コーチの吉野です。
3年生Aチーム、春季区民大会決勝トーナメントの総括です。
07/15(土)渋谷区スポーツセンター。
真夏日が続く三連休の初日、15時18分kickoff。

参加選手:アツト・アサユキ・カノト・キョウイチ・ケイ・ソウタ・タイチ・トウマ・トモカズ

予選リーグを1位通過しシードで臨む決勝トーナメント。
大事な初戦、終了のホイッスルが吹かれると、前回の秋季大会とは全く違った光景が広がっていました。グラウンドには膝をつく選手・悔しさで涙を流す選手・頭を抱える選手。
大会前、前回よりも良い成績を残そうと練習に励んでいただけに、この敗戦は、より胸にくるものがあったのだと思います。
でも、一番悔しがっているのは君たちを勝たせてあげられなかったコーチです。
優秀な選手を数多く抱えながらもこのような結果になってしまった責任を感じています。
ただ、多くの課題を再確認できたのは収穫です。また、言葉で伝えてもいまいち理解してもらえなかった「自分等に足りなかったもの」が、鮮明に見えたことと思います。
秋の大会では一つでも順位をあげられる様、ポジショニングの理解を深め、勝つための戦術を確立させていきましょう。


○第1試合 vs美竹
試合結果 0-1

勝ち上がってくる相手の試合を研究するため急遽集合時間を早めたにも関わらず全員が「勝つため」の努力として集まってくれました。また試合前、選手等は作戦ボードに書かれた三村コーチからの熱い激励コメントを発見し、一気にボルテージを高めました。
が、チーム全体が共通認識を持ち組織的にプレーしてくる相手に、攻め込むものの中々得点が奪えず、次第に焦りからドリブル突破で無理やり攻撃するプレーが目立ち始めるように。
前がかりになりすぎDFがアサユキ一人になるシーンが多くなると、その裏へパスを通され先制点を奪われる展開に。その後一点を取り返しに猛攻撃を続けるもゴールまでが遠く、冒頭に書いたような悔しい結果を経験しました。
メンバーの技術・フィジカル面で決して見劣りするものではありませんでした。
その差は、「ポジショニング」「攻撃パターン」等、様々な決まり事を選手等が共通して理解できているかどうか、チームとして戦えているかどうかだと思います。
これまで富ヶ谷は個の力で無理やり難局を打開してきた展開が多かったです。が、FC早稲田さんとの2回の練習試合を通して、「8人制において個の力だけでは、なかなか通用しない」ことを経験しました。そこで予選リーグ後、パスとポジショニングの重要性を選手等に体で理解してもらえるよう練習メニューを組んできたつもりですが、今一つ選手には浸透していなかったということがわかりました。今後、ポジションをある程度固定するなど「8人制で勝つ」ための対策を練っていこうと思います。


○第2試合 vs千駄ヶ谷
試合結果 0-3

1試合目終了後のミーティングで戦術ボードを使い、先程のポジショニングや攻撃パターンの説明をしました。その際、選手から「勝つためには俺がGKした方がいい」(トモカズ)「俺は攻めてみたい」(タイチ)等、彼らなりに挑戦したいことがあったようなので、それらの意見を反映した上、試合に臨むことに。結果、一試合目同様ポジショニング等修正できず、3失点で敗北を喫しました。この二戦は試合中にベンチから声かけをするのを控えました。ピッチ上で悔しさを体験することで「勝つためにはどうすれば良いか」を自分たちで考えて欲しかったからです。

○第3試合 vs猿楽
試合結果 4-0

最終戦は明確なミッションを与えました。
「自分のポジションを守ること」「早めにパスを回すこと」です。
これらを徹底し「8人制サッカーで勝つためのスタイル」を確立させることが狙いでした。
相手チームは前の2チームと見劣りしない実力だったと思いますが、試合展開は全く変わったものになりました。
まずはキョウイチのスルーパスをフリーで受け取ったアツトがフィニッシュ。
この日のファーストゴール!続く2点目もキョウイチのパスから生み出されたものでした。
その後、パスを回すことで自分の相手マークを外し、効果的にドリブルでボールを運べる様になったキョウイチがペナルティーエリア内で倒されPKも奪取。
トモカズが豪快に蹴り込み3点目。
後半に入っても攻撃の手は緩まず、カノトとトモカズがゴール前で奮闘し、こぼれ球をアツトが見事なハーフボレーで蹴り込み4点目。
本来の彼ららしい超攻撃的な試合展開を望める形が垣間見れた試合だったと思います。このスタイルをいち早く確立させ秋季大会に臨んでいこうと思います。

得点者:アツト・トモカズ・トモカズ(PK)・アツト


BチームからAチーム入りを目指し頑張っている選手も多くいるので、今回でAチームは解散し、次回秋季大会は新生Aチームで臨もうと思います。技術面・目指すチームスタイルに適応するかはもちろん、練習態度も考慮して選考しようと思います。Bチームに回ってもらう選手も出てくると思いますが、まだ大会まで時間はあります。暑い夏でどれだけ頑張れるかが勝負ですので、熱中症に気をつけながらサッカーをしてください!



○選手評
アツト :
予選に続き、チームキャプテンを立派に務めてくれました。ピッチ上でも攻守の要として奮闘し、効果的・決定的なパスを数多く演出。多くの試合を観戦しているからか、サッカー脳も大分鍛えられてきています。
課題としては、フィジカル面の強化でしょうか。暑さと疲れからか試合中ボールを奪われた時のファーストディフェンスが遅れる場面が何度か見られました。とはいえ急に身体的な成長を促すことは難しいので、試合でのペース配分を考えるなどで対応するのが良いと思います。

アサユキ:
抜かれたら失点につながる大事な場面でも体を投げ打ってディフェンスを頑張ってくれました。また、以前より最終ラインでの声かけを積極的に行える様に。ただ、周囲の選手のポジショニングの意識が十分でなかったため声が届かず、一試合目は最終ラインを一人で守る展開が多く見られました。個性が強く攻めたがりな選手が多い中、手綱を取るのは難しいと思いますが、この難題を打開してくれると期待しています。

カノト :
個人技、キック力ともに磨きがかかってきています。ボールを受けたときにロストする機会が格段に少なかったです。チーム練習以外での練習量の多さが垣間見えます。その足技を生かして、個人的にはアツトと共にミッドをして欲しいと思っています。一方で足元に自信がついた分、球離れが遅くなってしまった印象を受けました。またオフザボールのポジショニングが他選手とかぶったりする場面が多かったです。首振りで位置確認をする、逆方向へ行くフェイントを入れる等、汗をかくプレーが加われば、より個人技を生かせると思います。あとコーチの話の時には、まず静かに聞くように。

キョウイチ:
大きくなったコートでも変わらずピッチを駆け回れる無尽蔵の体力は圧巻。FWにも関わらずゴール前のシュートブロックにも顔を出し数点分失点を防ぐ活躍でした。一方課題としては、ポジショニングの意識と、永遠の課題のようになってきたパス。自身の経験で気づいてもらうのが一番だと思い、最終試合はドリブルは禁止・まず「パス」を選択することを厳命しました。結果、数多くの得点機会をアシストできたり、自身のドリブルスペースが生まれたことに気づけてもらえたら幸いです。あとコーチの話の時には、まず静かに聞くように。

ケイ:
ケイ・ソウタ・トウマには比較的難しいミッションを課しています。攻守のバランスを見極め、そこをフォローする役割です。ハードワークが要求されますが、ケイはよく状況を見極めて走れていたと思います。実際に相手からボールを奪い何度も前線に跳ね返してくれました。ただ、次のステージに向かうためには、このボールをやみくもに蹴るのではなく、味方・もしくは空いているスペースに向けて蹴り出せるようになること。これはボールに詰め寄る前に周囲の状況を確認し、奪った後の展開を数パターン用意しておくといった準備が必要です。目線を常に上にあげる状態をつくることで解消されることが多いので、足下の技術アップを目指していきましょう。

ソウタ :
ゲーム状況を見極め、バランサーとして活躍してくれました。特別足が早いわけでも、大柄な体格でもありませんが、サッカー脳が優れているのでしょう。味方の守備の弱い部分を見つけ、敵の動きを予測し相手の嫌がる場所に顔を出せていました。危なそうな場面になると常にソウタがいてくれ木村コーチも感心していました。あとはアツト同様、フィジカル面を鍛え上げていければ頭と体がよりシンクロできると思います。

タイチ :
特に最終戦はフィールドもできるGKとして恐れずに高い位置をとり、相手の前線へのフィードボールをことごとく跳ね返す姿はメチャクチャ格好良かったです。また、声かけも以前より多くできていました。課題としてはキック。最近の練習の成果でパントキックも落ち着いて蹴れる様になりミスが激減してます。引き続き練習して高く、遠くへ飛ばせるゴールキックを目指しましょう。

トウマ :
今回も控えが多かったですが、ピッチの上では全力を尽くしてくれました。前回より相手へのフィジカルコンタクトも増え、ゴール前では体を投げうってドリブル突破を防いでくれました。課題としてはハイボールを怖がらずに対応すること。先に触れるかどうかで局面が大きく変わってしまうので、まずはハイボールへの恐れをなくせるよう練習でも挑戦してみましょう。

トモカズ:
最終戦、彼のあるプレーで、富ヶ谷の得点パターンとなりえるだろうスタイルを見つけられた気がします。やはり富ヶ谷の得点源となる選手だと再確認しました。またキーパーとしてもPKを止めるなど大活躍。課題としては、カノト同様オフザボールの動きが少ないのがもったいないです。もう一工夫することで、ボールを受ける回数も増えるし、相手のマークを外してプレーができる様になると思います。あとコーチの話の時には、まず静かに聞くように。



富ヶ谷最終戦の裏でトリプvs東部の決勝戦が行われていたので、チラチラ様子を伺っていましたが、まず、コーチの話をちゃんと聞き、集合も早く立派な印象でした。やはり強いチームは時間を無駄にしない選手が多い様です。ピッチ上ではトラップはコントロールできる範囲・進みたい位置にピタッと止めるし、パスの展開も早く、キックも強力。グラウンドを大きく使ったサッカーをしていました。予選リーグからの時間で、大きく成長をしたのだと容易に分かりました。これから先、どんどん彼らを始め他チームも戦術的にも技術的にもステップアップさせてきます。勝利の喜びを一つでも多く味わうためにも、引き続き練習を頑張っていきましょう!