ホーム > ニュース > 【大会総括】3年生B 春季区民大会決勝リーグ

【大会総括】3年生B 春季区民大会決勝リーグ

【大会総括】3年生B 春季区民大会決勝リーグ
内藤です。

11月14日に行われた、3年生春季区民大会決勝リーグの総括です。
予選リーグに引き続き、内藤はBチームを受け持ちましたので、以下そのBチームの内容です。

予選リーグでは2位3位のチームと勝ち点で並ぶも、得失点の差で4位となったBチーム。持ち味のパスワークを活かしたサッカーで、決勝SIVリーグでの勝利を目指しました。

決勝リーグは2試合。
結果としては、2試合ともに無失点での勝利を飾り、見事SIVリーグI位の表彰状をいただくことができました。素晴らしい結果です。予選では迷いや不安をにじませていたシーンもあった彼らですが、自分たちのサッカースタイルに自信を持つきっかけになってくれたのではないでしょうか。

■第1試合 vs 渋谷セントラルD
○ 3-0 (勝利)

キックオフ直後から右サイドに大きくパスを展開し、広いピッチをワイドに使用します。素晴らしかったのは、左右と前方向だけでなく、後ろへのパスも積極的に組み込んでいたことです。カズオキの大きな声出しも健在で、テトラにポジション修正を求めるなど、チームとしての完成度は予選のときと比べても更に高まっていました。

3-0、無失点という展開から想像できる通り、ゴールキーパーのユキヤには仕事の少ないゲームでした。ですが、たまに相手に攻め込まれたときにも、とても落ち着きのあるプレーで相手FW(フォワード)の裏を見事にかくなど、冷静でしなやかなプレーを見せていました。

また、本日が富ヶ谷SCとしての試合デビューとなるレイ。CB(センターバック)として後半からプレー。初めての試合だし、緊張してしまわないかな?と心配していたのでしたが、体幹の強さと相手の動きをじっくり見極める戦術眼で、相手攻撃陣のチャンスを何度も潰していました。短期間での成長ぶりに、今後がとても楽しみになりました。

2年生のユウキも攻守ともに存在感をいかんなく発揮していました。CBとしてリョウの安定感はいうまでもなく、そのバディを組んだセイタも高い守備力を見せてくれました。ハルタは右SB(サイドバック)として、縦のボールフィードやロングシュートを見せるなど、随所でいい仕事ができていました。


【得点選手】
・ハルキ
・テトラ
・ハルキ

【評価選手】
・テトラ
これまでみたことのない、素晴らしい気迫を見せてくれました。一言で言えば、迷いを感じさせないプレー。本来の持ち味である推進力あるドリブルで相手陣営を駆け抜け、力強いシュートを打ち込みました。得点となった、ももで押し込んだゴールも、いるべきところでやるべき気持ちを込めたからこそ生まれたゴールでした。クラブの中でも打ち解けてきているこの頃でしたが、今後の大活躍を予感させる、そんな大きな後ろ姿をチームに印象づけた一日でした。

・ハルキ
2得点の大活躍。昨年の区長杯で見せつけたスターの輝きは、順調にそのまぶしさを増しています。予選で自分たちが味わった、ゴールキックを奪われて失点するケース。そっくりそのまま、ハルキはそれを相手チームに対して実行しました。心の優しい彼が、一切の無駄な動きなくそのオペレーションを執行する姿に、言葉で言い表せない格好良さがあると感じたのは内藤だけではないと思います。

・コウシロウ
今回のBチームの頭脳は、コウシロウといってよいです。攻守に渡り存在感を発揮し、前後左右のダイナミックなパスワークは彼を起点に生まれます。本来得点力も高い選手ではありますが、チームのための戦術を進んで選択している姿に、サッカーIQの高さを感じます。

・カズオキ
コウシロウがチームの頭脳なら、カズオキはチームの心臓です。大きな声かけや気迫あふれる走り、畳み掛ける攻撃スタイルでチームに勢いをもたらします。この勢いづくりは、決して単発では終わりません。チームの勢いをキープするためのリズムが、彼の全身から常に吹き出していました。攻守様々なシーンに顔を出し、相手チームの攻撃をことごとく崩しては富ヶ谷SCの攻撃をスタートする。相手チームに一番警戒されていたのは彼の背番号、56だったはずです。



■第2試合 vs 千駄ヶ谷B
○ 2-0 (勝利)

試合直前。この試合に勝ったら、表彰状をもらえる。その言葉を聞いて、チーム全体がものすごい盛り上がりを見せていました。気合は十分。Bチームのこれまでの、冷静だけどすこし繊細な側面を見ていた内藤は、とても頼もしく感じました。彼らはその高いモチベーションを気持ちに込めて、最後の30分を戦い抜きました。結果は、これもまた無失点での完全勝利。

「気持ちを込めて、見事やってやった!」試合後、ベンチに嬉しそうに戻ってきたすべての選手がそう思っていたことと思います。ただ、内藤のリアクションは彼らにとって想定外のものだったかもしれません。いつもなら、「すごいぞみんな!素晴らしい勝利だ!」と言っていたと思うのですが、このとき内藤は別のことを伝えました。「自分たちのサッカースタイルを、忘れてしまっていたように思う。」と。

本来のパスワークを発揮して戦えていれば、もっと得点を重ねられたはず。ところが実際には、ハーフウェイラインを超えるとすぐに中央に殺到する戦術に固執して、ゴール前中央で、過密状態のペナルティエリアにいたずらに突撃する展開を何度も繰り返していました。

サイドに切り込めば、相手チームの選手はそのサイドに集中してしまう傾向が早い段階で見えていたのに、そのアプローチをチームで選択しなかったことに、内藤はもったいなさを感じていました。ハーフタイムでそのことを伝えたのですが、後半にその修正が行われることはありませんでした。

表彰状のことで盛り上がりすぎて、冷静さを欠いたのも一因かもしれません。
相手のプレッシャーがそこまで強くないことから、見くびった対応をしていた可能性もあります。

なかなか手に入れることのできない素晴らしいパスワークを持っているチームだけに、内藤は勝利よりももっと価値のあるものを期待してしまいました。

ただ。実はこれは、本当にすばらしいことです。
もはやベンチは普通の勝利を望まない。彼ららしい勝利こそを望んでいる。そのレベルにまで、自分たちの可能性を僕たちに感じさせてくれたということなので。

高望みをしてしまう。高望みをさせてくれる。
彼らには、来年の春の大会、表彰状を超える結果を首にかける姿を期待してやみません。

【得点選手】
・テトラ
・リク(2年生)

【評価選手】
・リク(2年生)
FWが持つべきものを持っている選手です。その強みが、しっかりと発揮された得点でした。ボールに吸い寄せられることなく中央で待ち構えての頼もしいゴール。2年生の彼が、3年生の試合の中で得点を決めたことは称賛に値します。前述の通り、チーム戦術としては内藤は思うところがありましたが、結果としてはこのリクの得点があったからこそ勝利を決定づけることができたのです。このすばらしい経験値をぜひ、2年生チームの試合に活かしていってもらいたいと思います。