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【秋季区民大会】4年生、目指すべきもの

【秋季区民大会】4年生、目指すべきもの
内藤です。
5年生、3年生に続いて、4年生の秋季区民大会の一次予選が始まりました。

人数が少ない4年生は、今回も3年生からメンバー補強しての参戦です。
これまで、4年生への補強は3年生のベストメンバーを集めましたが、今回は志向を変えました。

4年生のメンバーを核として、そのまわりで一緒に楽しくサッカーを学べるメンバーを、内藤の独断で選抜しました。なので、3年生Aチーム、Bチーム両方から招集しています。

大会前に、彼らにこんな話をしました。
サッカーには楽しいサッカーと楽しくないサッカーがある。
そして、サッカーには勝ちと負けがある。

一番最高なのは、楽しくて勝ったサッカー。
その逆は、負けた上につまらないサッカー。

今回目指すのは、楽しいサッカー。
負けても勝っても楽しいサッカーにするために必要なのことは、2つ。

イライラしない(ネガティブにならない)ことと、本気をセーブしないこと。

本気になればなるほど、イライラしやすいけれど、それは誰にとっても楽しくないサッカー。
じゃあ、本気なのに心を落ち着いた状態にするためにはどうしたらいいかというと、頭をしっかりと使うことが大切。

ということで、頭を使った楽しくて本気なサッカーを目指してもらいました。

フォーメーションとポジションごとのいくつかのセオリーを説明し、それをゲーム中に実践することを目標にしてもらいました。

【1試合目】VS セントラルB
しっかりとしたフォーメーション、そしてそれぞれのポジションに明確なタスクを課して挑んだ初戦。
あいにく、相手がかなり強かったです。前半だけで5点を奪われました。そんな展開でも、楽しくチャレンジできるかな?ベンチからみんなの様子を伺いました。ハーフタイムに帰ってきた彼らは、心が折れた様子はありませんでした。後半になると、課題として与えていた、DFラインを高く保つ、が実行されるようになり、相手の攻撃をオフサイドで摘み取るケースが増えました。前半は終始自陣で繰り広げられたゲームが、イーブン、どちらかというと相手陣内での時間が増えてきました。
後半、得点こそなかったものの、無失点で終了。後半だけで見れば0-0の14分。協働することの手応えを、感じてもらえたと考えています。

・結果
● 0-5

・評価選手
ソウル・・・左SBの彼に、パスコースの選択肢はトライアングルの2点、シュウタかケン。そのどちらにもパスを出せなそうなときは、迷わず前方左手のタッチラインめがけてクリアすることをタスクとして与えていました。冷静な判断力を持つ彼は、瞬時にそれを実行してみせました。そうかと思えば、チーム一よく通る声で、みんなを鼓舞する熱い声かけも。

【2試合目】VS セントラルD
引き続き、ワントップにユリ。彼女の前方のスペースに縦パスを供給することが、MFに課したタスクでした。チームとしてそれぞれの役割をこなしてゴールという小さな成功を繰り返し勝ち取る共同作業。この作業にいそしむことで、ひとりひとりに、チームの一体感を感じてほしいと願っていました。このゲームでは、その共同作戦はまちがいなく遂行され、はっきりとしたチームワークが形成されていました。(個人的に、この試合は大きな成果だったと感じています。)CB(センターバック)のユウキは、目をみはる積極的な運動量で、相手FW(フォワード)の攻撃を著しく混乱させていました。シュウマは、ポジショニングに安定感があり、呼び込んだパスから決定的なシュートを放ちました。また、彼は同じく呼び込んだパスからペナルティエリア付近に積極的に切り込み、相手のファールを誘い最高の位置でFK(フリーキック)を獲得しました。このチャンスを、ケンが直接ゴールに叩き込み、本日最初の得点となりました。
その後、ユリがゴール前に流れたボールに誰よりも早く追いついて、彼女らしいライトニングなゴールを決めました。

・結果
● 2-4

・得点者
ケン(FK)
ユリ

・評価選手

ケン・・・豊富な運動量とセンスを感じさせるボールタッチで、攻守に渡り存在感を発揮。彼は、得点に専念してもいい選手とも言えますが、本人のマインドが、オフェンスだけでなくディフェンスに駆り立てているのだと感じています。生粋のMF(ミッドフィルダー)だと思います。

コウタ・・・最近の彼の成長には眼を見張るものがあります。その能力、一言で言うと、アジリティ(俊敏さ)。ディフェンスの際、わずかな時間で相手の攻撃選手に肉薄して動きを封じることができる素早さは、クラブ内でも指折り。いくつものピンチを未然に回避しました。

【3試合目】VS 千駄ヶ谷A
グループ最強を迎えた最終試合、前2試合とは違うトライアルを行いました。攻撃ポジションにいたユリとケンをDFに。これは、彼ら自身の希望によるコンバートでした。この変更によらず、結果はさすがの点差になりましたが、その二人が、「今日の試合で一番楽しかった!」と言っていたので、きっとたくさんの気づきがあったのだと思います。一方、コウスケが相手の縦パスにいち早く反応して度々ボールコンタクトに成功していたことは、長く彼の頑張りを見てきた内藤としては、さすがのキャリアだな、と頼もしく思いました。ここで最初にボールに触りたい、そんなシーンで、彼の存在感は大きかった。それ以外にも、左サイドのシュウタが右サイドのシュウマにクロスを送るシーン、センターにはいったセイノスケが攻撃と守備でバランス良くゲームに関わるシーンなど、心を折らず、本気をセーブせず、ポジティブにサッカーを楽しむ富ヶ谷SCの姿が、雨上がりの眩しい夕日にキラキラと映えていました。

・結果
● 0-12

・評価選手
ユリ・・・サイドバックのポジションで、彼女は自身のポテンシャルを最大限に発揮していました。スピードは、ディフェンスでも大きな光を放ちました。まちがいなく、相手にとって厄介なDFといえる活躍でした。メンタル面でも、「相手チームの選手に嫌なことを言われた。・・・だから、お返しにボールを全部奪ってあげた」というハートの強さ。誰もが目指せることではないけれど、様々なポジションを経験して、さらなる高みを目指してほしいと思いました。



(Photo by Takahashi)