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【1年生】春季区民大会2024 予選リーグ

【1年生】春季区民大会2024 予選リーグ
11月3日(日)1年生・春季渋谷区区民大会 予選リーグ
<参加選手>
ナオヤ(c)、カイ、ケイタ、セン、ヒナタ、ユア、ヨウ、リョウ

夏の暑さが過ぎ去り、これ以上ないくらいのサッカー日和に1年生の初めての公式戦が行われました。いろんな事情が重なり延び延びになったことで、先月から3人仲間が加わった富ヶ谷はオール1年生でのぞむ事ができました。

試合前のアップでは、他のチームが気になってよそ見したりそわそわしたり落ち着かない選手たちが多く見られました。経験上このふわふわした気持ちのまま試合に入ると相手に一気に押し込まれることが予想されました。
一度集めて「他のチームが強そうに見えるでしょ?相手から見たら富ヶ谷もそう見えてるんじゃないかな。緊張してドキドキしてる子いるかな?」と聞くとほとんどの選手が手を挙げました。「それはすばらしい!この試合でいいプレーをしたいって思ってる証拠だね。どうでもいいって思ってたら緊張なんてしないよ。笛が鳴ったらいつも通りプレーできるから大丈夫!」と背中を押しました。少しホッとしたのか、いつも通りの表情になってきました。

(1) vs セントラルB ○7-0 得点:ヒナタ、カイ4、セン、ナオヤ
いい入り方ができたこともあり、最初から相手コートに押し込む展開がつづきました。相手が団子状態だったことに加え、ホームグラウンドの富小より広いコートだったので、スペースを使ったパス交換が何度も見られました。先制点は最近強いキックが蹴れるようになったヒナタ。独特の感性で神出鬼没する見ていて面白い選手です。早めに得点できたことでチームに勢いをつけてくれました。
新戦力のケイタ、ユアも積極的にボールに絡みにいけました。ボールを持ってる相手の正面に立つ(寄せる、プレスする)というディフェンスの基本を ”フタをする”という言葉で練習しています。この試合ではしっかりフタができ、いい守備から得点を重ねられました。サッカーを始めたばっかりでキック、ドリブルなど技術的にまだこれからの選手も試合の中でチームに貢献できるプレーがあることをしっかり見せてくれました。2人の出場時間が他の選手より少なくなってしまいましたが、ベンチにいても「早く出たい!」と志願してくれました。もちろん出てもらいたい気持ちとチームのバランスを見ないといけない状況で申し訳ない気持ちがありましたが、サッカーを好きになって楽しんでくれている様子がわかってうれしかったです。

(2) vs トリプレッタA ●1-4 得点:セン
ナオヤがヘディング、こぼれ球をセンが競り勝ちスライディングシュートで先制点。負けはしましたが、1位抜けするトリプレッタのこの日唯一の失点でした。逆転された後半、キーパーに入ったセンのパントキックで前がかりになった相手の裏のスペースに走り込む作戦で何度か惜しいところまで行きました。得点はあげられませんでしたが、ハーフタイムにコーチが言った作戦をすぐにチームで共有して実行できたことに驚きました。とくに負けている時にはいろんな感情が混じって少しパニックになるものです。負けはしましたがこのチームの可能性を感じました。

(3) vs セントラルA △0-0
初戦でトリプAとスコアレスドローだったセントラルAはこのリーグで一番力が拮抗してると思われる相手です。トリプが負けることは考えにくいので、勝てば2位抜け、引き分け以下なら3位抜けが濃厚です。一番バランスがいいと思う初戦と同じメンバーでスタートしました。このチームは4月からキーパー以外はポジションを決めずにやってきました。その意図はどこかで説明しますが、この日はセンに一番後ろから守備のサポートと前線へのボールの配給を指示しました。それを伝えるのに本人に言ったのは「森重選手みたいにプレーしてみて」の一言だけです。毎週のようにスタジアムやテレビで観戦しているFC東京のガチサポにはその一言で十分伝わりました。長年、FC東京でセンターバックを務める元日本代表のイメージが彼にはあります。本来攻撃が大好きなセンがチームのためにその役を引き受けてくれたことで、最後までゴールを守り切り、何度かゴールチャンスを作ることにつながりました。たくさんサッカーを観ることは経験値になりサッカーセンスが磨かれ、実戦にも生かされます。今はyoutubeでもいろんな動画を観ることができます。まずは好きな選手、チームを見つけてみましょう。
もう一人、無失点で守り切れた立役者にキーパーをやってくれたリョウがいます。後半は別の選手がキーパーになるプランでしたが、うまく行ってるチームを変えることができず後半もお願いしました。期待通り最後に相手のいいシュートを体を張って防いでくれました。
大抵のことには笑ってやり過ごせる強さがあるリョウが最後に涙していたのはシュートの痛みだけでなく、フィールドをやりたい悔しさがあったからかもしれません。チームのために「じゃあやるよ!」と言ってくれたおかげで引き分けに持ち込めました。

シュートが大好きなカイはさすがの得点力を見せてくれました。ドリブルのときも顔が上がって周りを見れているので、スペースに運んだり効果的なパスができます。味方にパスの要求が強いのは、自分がなんとかしてやるという気持ちの表れだと見ています。カイの好きな三笘選手は華麗なドリブルの印象が強いですが、ボールがない時にはどんなプレーをしているかぜひ見てみてください。カイならできると思ってつい要求が厳しくなってしまいますが、中心選手として苦手なことにも挑戦してくれていることが見ていてよくわかります。

新戦力ながら3試合フル出場のヨウは欠かすことができない選手でした。ふだんの練習から闘争心がすばらしいです。技術、体力はトレーニングできますが、教えることが難しい大事なものを最初から持っていました。取られても取り返し、走りまわってシュートチャンスまで作りました。止める蹴るの基本技術がつくと点も取れるよりいい選手になりそうです。

この日のキャプテンはナオヤでした。彼の持ち味は相手の強さに関わらず全力を出し切るところ。どんな状況になっても最後まで走ってくれると信じてキャプテンに指名しました。結果、想像をはるかに超える運動量でナオヤが3人いるかのような活躍でした。チームは生き物とよく言いますが、失点して弱気になったりマイナスの感情はすぐに広がります。言葉はなくてもナオヤのように振るまってくれる選手がいるとコーチはすごく助かります。最後のあいさつも堂々としていて立派でした。ナオヤにお願いして本当によかったです。

結果は1勝1敗1分でしたが、それぞれの持ち味が出せた納得のいく3試合でした。次は各リーグの3位が集まります。より力の拮抗した相手にどんなサッカーを見せてくれるか今から楽しみです。

最後に保護者のみなさん、この日もあたたかい応援をありがとうございました。最高のサポーターの前で思いっきりプレーできる選手たち。サッカーの素晴らしさがつまった景色をベンチからたくさん見せていただき感謝です。
ひきつづき、よろしくお願いいたします!

三村