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【1年生B】秋季区民大会 決勝リーグ 総括

【1年生B】秋季区民大会 決勝リーグ 総括
内藤です。
10月30日(日)、すっきり晴れた秋空の下、1年生Bチームの決勝リーグが開催されました。
予選を1位で通過したチームだけが集まって競い合うわけで、相手はいずれも強豪チームばかりでした。以下、決勝リーグの総括になります。

■出場選手
あさゆき
あつと
とうま
たいち
けんと
ともかず
そうた
しん

■チーム目標
この決勝リーグに望むにあたり、みんなに目指してほしい目標を伝えました。それは、”入賞してメダルをもらうこと”・・・ではなく、”強いチーム相手でもあきらめず、最後まで全力で戦い続けること”、でした。勝てる相手、負ける相手、引き分ける相手。いろんなチームと戦うのがサッカーです。強いチームとの戦いを良き糧にできる、そんなポジティブなチームを目指してもらいたいと考えてこのテーマにしました。

それと、今回は少し細かいプレイ制約も混ぜました。
「味方のボールを取らないこと」
「味方のドリブルを邪魔しないこと」
この2点は、1年生がチームでサッカーをするために最初に意識すべきことだと考えているからです。

■試合別総括
[1] vs 千駄ヶ谷A
負け 0-7

相手の強さは明白でした。しっかりとフォーメーションを意識したポジショニング、ドリブルでの無理な突破を仕掛けず、要所要所で背後の選手に落としてサイドに展開するパスワーク。強力で正確なシュートを打てる選手が少なく見積もって4人。
ほとんど富ヶ谷陣内で進むゲームになりました。当然、相手のシュート数も多く、ゴールキーパーのシンは大忙しでした。何本もナイスセーブを見せてくれたシン。ゴールキーパーの好セーブは自チームの1得点に値します。予選で話していた、ドッジボールが得意だという彼の強みが、この試合でバッチリ発揮されていました。

攻撃の機会はどうしても少なくなり、たまにトモカズの高速カウンターのチャンスがありましたが、いずれも相手のセンターバックの選手にしっかりとマンツーマンで処理をされ、シュートまで持ち込むことができませんでした。ハーフタイムに内藤から、「相手のディフェンダーがかなり強い。この相手からは、トモカズひとりではゴールを奪うことは難しい。アツトとの協力プレイが必要だよ」と伝えましたが、その引き出しは本番でいきなり実行できるものではありませんでした。

しかしながら、この試合からは多くの収穫がありました。
トップ1名によるカウンターのみに頼ったサッカーは、一定以上のレベルの相手には通用しません。違う引き出しとは何なのか、今後のみんなに考えてもらう良い機会になったと思います。
「相手チームは、長いパスでボールを回している」。予選から引き続き守りの要としてセンターバックを務めたケントは、相手のプレイをしっかりと観察してそのようにみんなに話していました。素晴らしい観察力、思考力です。

[2] vs トリプレッタB
負け 0-3

千駄ヶ谷戦と大局は同じでした。最後の最後にトモカズのカウンターがあるも、惜しくもそのシュートはネットを揺らすことはできませんでした。トリプレッタBはこのリーグを制し、今大会の優勝を決めたチームです。終始圧倒されたゲームでしたが、3失点に抑えられたのは、ゴールキーパーのトウマの活躍のおかげです。後半、頭を打ってしまい交代をさせようとしましたが、本人が「大丈夫、続けたい」と涙を浮かべながらも強い目で伝えてくれました。長い距離を飛ぶトウマのパントキックは、トリプレッタの選手に「飛ぶぞ、きをつけろ!」と脅威を与えていました。

相手のカウンターにしっかりと戻って対処するアサユキのディフェンスも光っていました。チャンピオンチームを相手に、堂々と意欲的に戦い続けてくれたと思います。

サッカーにおける『思考力』。この試合ではある二人の選手から特にその力を働かせていることを感じました。一人目はタイチです。プレーの課題や解決策をズバッと言語化する能力があるようです。内藤の「どんな問題がある?」「こんなときどうしたらいいかな?」の問いに、納得感のある即答の連続。本当に驚きました。
もうひとりは、トモカズです。前半、ケントはベンチスタート。ピッチにいないケントのディフェンス力をカバーしようと、この試合はトモカズが守備的なポジションに位置取っていました。内藤の指示ではありません。個人戦術と呼ばれる個人の思考力を、彼は使っていたのです。自分の考えをプレーに投影する。とても大切なことができています。

[3] vs トリプレッタA
負け 0-4

いよいよ最後の試合。富小生は午前中は運動会でした。思い疲労のたまってくる3試合目を前に、目標を追加させてもらいました。
「1点でも多く失点を防ぐこと。そして、1点を取ること。」
3試合目の相手も、明らかに強いチーム。このチームを相手に、心を折ることなく最後まで戦い続けてくれました。
前半のゴールキーパーはタイチ、後半はソウタ。ゴールキックのとき、ソウタはサイドでボールを要求するタイチをしっかりと見つけ、いいボールを配球していました。
アツトは、スピードではなくテクニックでボールを前に運ぶ推進力を見せ、相手のファールを呼び込みフリーキックを獲得しました。
アツトのドリブルを邪魔しないよう、タイチは意識的に横へ回避行動を取るなど、最初に伝えたコーチングをしっかり意識してプレーできていたのも素晴らしかったです。
1点を取ることはできませんでしたが、少しでも失点を防ごうとする意識が全選手に感じられました。


■最後に
秋季区民大会の5試合は、彼らをぐんと成長させる最高の体験になったと思います。”ちびっこの球遊び”から”少年サッカー”へ進化する局面が訪れつつあると思います。
指導者としても、今後の彼らの課題が以下の通りであることを認識できる良い機会となりました。

・ボールを前に運ぶために、パスを活用する引き出し
・攻守両面のデュエルの強化
・キックとトラップの基礎固め
・より専門的なゴールキーパー練習

これからの課題が何であるかを見ると、何が達成できているかがわかります。びっくりする成長スピードだと思います。
これからの彼らのサッカーが、ますます楽しみになりました。