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【2年生A】秋季区民大会 決勝リーグ 総括

【2年生A】秋季区民大会 決勝リーグ 総括
コーチの吉野です。
2年生Aチーム、秋季区民大決勝4位リーグの総括です。

10/2(土)渋谷区スポーツセンターにて、
台風一過で夏のような強い日差しの中での開催。
練習前、暑さに弱音をはく選手もいましたが、
いざ開始すると楽しそうに仲間と芝生の上を駆け回っていました。
成長過程にある彼らの伸び代を、低学年だからとこちらで制限せず
ドンドン伸ばしていくことが大事だなと再確認しました。

試合前のミーディングにて、本日の目標を選手に質問すると
全員が「全勝したい!」との声が多数ありました。
自由に伸び伸びとサッカーを楽しむことを基本とした当クラブですが、
全勝を実現すべく、本日の戦術ではポジションと役割を明確に分け、
少し型にはめることにしました。

彼らが「全勝」に向け、この1日で何を感じ、考え、体現してくれるのかに期待しながら
第1試合を迎えました。

出場選手:2年生 エブリ・コウイチロウ・コウキ・シンノスケ・ゼン・テッペイ
     1年生 キョウイチ・トモカズ

基本布陣:FW エブリ(トモカズ)
     MF テッペイ・コウイチロウ・ゼン
     DF コウキ(キョウイチ)
     GK シンノスケ
※()内サブメンバー


○第1試合 vs富ヶ谷B  3ー0
初戦、いきなりの富ヶ谷ダービー。
普段練習を共にする「仲間」との対戦。
「勝っても負けても同じチームメイトだからな」と釘を刺すと、複数の選手たちから
「一緒にサッカーをする仲間だからこそ全力で戦う」
「試合の相手をしてくれるのは嬉しい」との声。
小学2年にして対戦相手へのリスペクトも兼ね備えた素晴らしいチームだと感心しました。

前半早い時間の得点により、優位に試合を運べ、
後半、前がかりになった隙をつき裏に抜け出せる展開が増え2点追加。
試合前の言葉通り、最後までフィールド内を全力で駆け回る選手たちの姿が印象的でした。
また、第1試合にして水筒3本飲み切っていたキョウイチにも驚きました。

得点者:エブリ、テッペイ、テッペイ


○第2試合 vsセントラルE  2-0
富ヶ谷ダービーを制しての2戦目。
試合前のミーティングで、「攻めと守りをわけたい」という意見が多数ありました。
そして、やりたいポジションのアピールも数多く出るようになりました。
なぜそのポジションを?という問いかけにも、
「やりたい」からではなく「勝つために」、いわゆるFor the teamの返答が多くなりました。
そんな彼らは、試合中足を止めず集中力も切らすことなく、
終始優位に試合を展開でき2勝目を勝ち取りました。
テッペイのシュートが決まった瞬間、大声を出して喜びを表現していたコウイチロウ。
隣で試合をしていた山野コーチはその声で得点に気づき、
「コウイチロウが決めたんですか?」と質問をしてくるほどの感情表現でした。
仲間でもぎ取った1点をチームメイトが喜べるのは非常に良いチーム状態の証。
その気持ちを今後も抱けるようなチームにしていきたいですね。

得点者:テッペイ、テッペイ

         
○第3試合 vs美竹 2-1
2勝で迎えた第3戦。
一瞬の隙を突かれたカウンターから先制点を取られ、追いかける展開となりました。
失点後は大人の世界でも精神状態を良好に保つのは難しいものですが、
全勝を目指す彼らは、すぐに気持ちを切替えて望めていました。
得点まであと一歩という展開が続く我慢の時間帯が多かったですが、
ひたむきにゴールを狙い後半、早い時間で同点へ。
2点目となるテッペイの目の覚めるようなフリーキックは、
皆の全力プレーに対するご褒美ともいえるものでした。

得点者:テッペイ、テッペイ


△第4試合 vsセントラルA 1-1
全勝へ向け、気負うことなく迎えた4戦。
良い意味で少しも緊張感がなく望め
この日一番の強豪でしたが、試合の主導権をにぎれたのは
これまでの3試合で何かしらの自信を得たからだと思います。
後半追いつかれ、全勝こそはなりませんでしたが、無敗の立派な2位。
試合後、「次は上のリーグ行くぞ」「2位リーグ行くぞ」(←そこは1位を目指そう!)
と更なる目標を持てたようです。

得点者:エブリ


選手評
エブリ :「ストライカーになる。」との宣言通り、終始相手ゴールを脅かす存在。
 常に2〜3人のマークがつくも、当たり負けせず、クライフターンでかわすなど
 パワフルでテクニカルなストライカー。

コウイチロウ :体の大きな相手にも臆することなく積極的にボールを奪いにチャレンジ。
 ボールを出す場所がなく相手に詰められた際には、奪われないように両手を
 大きく広げて腰を突き出すなど、練習の成果を試合でも発揮。
 相手攻撃の芽を何度も摘み取る。
 
コウキ :最終ラインを当たり負けせず守り通し、持ち前のキック力での大きなクリアや
 パスで数々のピンチを防ぐ。
 また前線へのフィードにも貢献。カウンターの機会を数度演出。
 4試合目にはキーパーにもチャレンジ。

シンノスケ :得点をアシストできる強いパントキックで数多くチャンスを作る。キーパーは、
 DFを動かしシュートをさせないことが実は大事な技術。試合を重ねるたびに
 周囲の選手へ指示を出せるようになっていたことが失点を抑えられた要因。

ゼン :コウイチロウと共に、相手攻撃の芽を何度も摘み取る。相手のパサーの出しどこ
 ろに常にゼンの姿があるかのような印象。俯瞰でコートを見ているかのよう。
 また、当たり負けしない体の使い方も見事。
 
テッペイ :「右サイドのMFやりたい」と希望したにもかかわらず、試合展開に合わせ
 中央に、DFラインに、あらゆる場所に顔を出していたキャプテン。
 パスでスペースに走らせる展開も数度成功。パサーとしても活躍。

キョウイチ :上の学年に負けることなく無尽蔵にグラウンドを駆け回り、相手カウンター
 をことごとく潰す。抜かれても再度追いかける走力は相手FWの脅威に。
 今後は、パス・キックを向上させ、奪った後攻撃の起点になるよう期待。

トモカズ :キョウイチ同様、無尽蔵にグラウンドを駆け回る。攻撃時、重戦車のような
 どっしりとした早いドリブルは、エブリと共に相手ゴールを何度も脅かす。
 パスで一度ボールを離し、リターンをもらえるような技術を習得すれば、より
 多くの得点シーンを期待できる。

試合は、まだ団子状態になりがちですが、
時折、前線へのフィード・後方や横のスペースへのパスの展開が見られました。
予選リーグでの敗戦を経験して、ドリブル一辺倒のサッカーでは
得点や堅守は難しいと気づけてきたようです。
その際、大事なのがインサイドパスなのですが、
強度のあるキックをできる子が少なく、味方に届く前に相手にカットされたり、
クリアーボールが遠くに行かなかったのが印象的でした。
このような基礎スキル習得は、練習メニューにも組み込んでいますが、
地道な反復練習が一番の近道です。
是非、練習のない日にも遊びの一環として球を蹴る機会を作っていただけると
お子様の更なる成長につながると思います。

この日、テッペイの6得点は、際立っていました。
しかし、全勝を目指してコウイチロウ・コウキ・ゼン・キョウイチが相手の攻撃を全力で防ぎ、
シンノスケが体をはってシュートを止め、
トモカズ・エブリが何度も何度もドリブルで長距離を走ってこそ生まれた得点です。
得点シーンの後、必ず喜びをグラウンドで分かち合っていた彼らは
自然とそれを理解できていたものと思います。

全勝こそはなりませんでしたが、「勝利のために考え、実践し、勝つ喜びを味わう」
体験をできたことは大きな収穫でした。